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八ッ場ダム工事のその後@
一段と進む環境破壊
青山貞一・池田こみち・鷹取敦
掲載月日:2013年5月6日
 独立系メディア E−wave Tokyo

無断転載禁

関連スレッド 公共事業  自然破壊  北軽井沢

 環境総合研究所の保養所があるのは北軽井沢近くだが、その北軽井沢は群馬県長野原町にある。

 群馬県長野原町と言えば、知る人ぞ知る八ッ場ダムの工事現場がある場所である。

 私達は、研究所の保養所を北軽井沢に持ってこの方、八ッ場ダム工事現場に25回足を運び、環境破壊と税金の無駄遣いの現場の実態をつぶさに報告してきた。すでに10年になる。


八ッ場ダム本体工事現場にて。左が鷹取敦、右が青山貞一
撮影:池田こみち、Nikon Cool Pix S10 2013.4.28


本体工事現場近くの吾妻川のすばらしい河川水。
この希有な河川水色も、ダム化でなくなるだろう。手前は土留めのコンクリート
撮影:池田こみち、Nikon Cool Pix S10 2013.4.28

 2009年秋、コンクリートから人へをスローガンにした民主党による政権交代実現後、最初に宣言されたのがこの八ッ場ダム工事の中止であった。

 しかし、中止宣言後も工事は着々と進んだ。民主党はこともあろうか、その後、中止の中止、すなわち建設の続行を承諾した。今思えば、昨年末の総選挙における民主党の劇的敗北の大きなきっかけは、この八ッ場ダム工事の再開にあったと思える。

 下の写真は、今回(2013年4月27日)に撮影した一般道路湖面1号線の建設現場である。日本有数の渓谷美を誇る吾妻渓谷でこのような見るに堪えない土木工事が現在も坦々と進められている。


一般道路湖面1号線の建設現場
撮影:池田こみち、Nikon Cool Pix S10 2013.4.28


一般道路湖面1号線の建設現場にて。左は鷹取敦、右は青山貞一
撮影:池田こみち、Nikon Cool Pix S10 2013.4.28

 この半年、八ッ場ダム工事は本体工事以外の道路、橋梁、トンネル、軌道の付け替え、各所の河川改修、砂防ダム、水路建設、水没世帯の移転先、小中学校、集会場から寺社仏閣、墓地に至るまでの公共施設、また川原湯温泉の移転地の大部分が完成していた。

 下の写真を見ていただければ分かるが、河川改修、多段型砂防ダム、水路による自然破壊、景観、眺望破壊は半端なものではない。


草津長野原駅近くの吾妻川で行われてきた河川改修
鉄とコンクリートで吾妻川は見る影も無くなっている
撮影:青山貞一、Nikon cool Pix S8 2013.4.28


草津長野原駅近くの吾妻川で行われてきた河川改修
上の写真の反対側を撮影したもの
撮影:青山貞一、Nikon cool Pix S8 2013.4.28


5段に及ぶ砂防ダムのオンパレード
撮影:鷹取敦、CASIO EX-H20G 2013.4.28

 八ッ場ダム建設という巨大公共事業は、その大部分が道路事業と見間違えるほど、場違いな巨大な道路群が長野原町の吾妻V型渓谷の両側に新設されてきた。

 今まで25回ほど現場に出向いているが、今回はビデオカメラを回しながら、長野原町内で完成した全部の道路を走行した。

 これを見れば、実態がよく分かる。

 もちろん、道路系以外に、吾妻鉄道工事、河川改修、水路、砂防ダム工事、水没世帯の移転家屋、小中学校、集会場から寺、墓地に至るまでビデオに収録してきた。

 下の写真は川原湯温泉から川原湯トンネルの出入り口に移築されたお堂。この種の寺社仏閣や墓所の移動は、不動の滝近くのお堂はじめたくさんある。まさに罰あたりである。


川原湯トンネル入り口近くに移設されたお堂
撮影:青山貞一、Nikon cool Pix S8 2013.4.28


川原湯トンネル入り口近くに移設されたお堂
撮影:青山貞一、Nikon cool Pix S8 2013.4.28


川原湯トンネル入り口近くに移設されたお堂
撮影:鷹取敦、CASIO EX-H20G 2013.4.28

 動画も近日中に掲載する予定である。

つづく