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温故知新:秩父事件

秩父事件の現場を歩く

@
井上伝蔵

青山貞一
25、27 Dec. 2009
独立系メディア「今日のコラム」

温故知新・秩父事件 2008.12.25-27
秩父というまち・秩父神社 事件の現場を歩くB半納・石間
秩父というまち・武甲山 事件の現場を歩くC龍勢会館資料
地場産業のちちぶ銘仙 映画「草の乱」について
事件の概要と背景・原因 当時の生糸の生産・流通
事件の現場を歩く@井上伝蔵 自由民権運動と農民蜂起
事件の現場を歩くA椋神社

 秩父事件の現場を歩いた。冬の日が落ちるのは早いので時間が限られたが、実際に歩いた一部を紹介したい。

 秩父市から最初に向かったのは旧吉田町、下吉田地区にある秩父事件の資料館ともなっている龍勢会館である。秩父駅から下吉田への路線バスもあるようだが、私達は乗用車で向かった。

 下吉田界隈は、下の写真にあるように一見何ら変哲のないノンビリとした農村である。この地で日本最大の農民蜂起があったなどとは到底思えない。


下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8

◆下吉田の龍勢会館(秩父事件資料館)に行く

 この下吉田(旧吉田町)には秩父事件の資料館ともなっている龍勢会館がある。この会館は道の駅と併設されており、秩父事件を題材とした映画、「草の乱」で使われたセットを移設し展示している。


グーグルマップで見る龍勢会館

 龍勢会館には秩父事件で農民を徹底支援した井上伝蔵が経営した丸井商店が再現されており秩父事件資料館となっている。資料館の中には当時のさまざまな資料、文物が展示されており、誰でも見れる。入場料は200円である。また「草の乱」の20分ダイジェスト版もある。




復元された井上伝蔵の丸井商店
下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


映画「草の乱」ではこんな感じ


撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


復元された井上伝蔵の丸井商店
下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


映画「草の乱」ではこんな感じ


復元された井上伝蔵の丸井商店
下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


復元された井上伝蔵の丸井商店の内部
下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


復元された井上伝蔵の丸井商店の内部
下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


復元された井上伝蔵の丸井商店の内部
下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


復元された井上伝蔵の丸井商店の内部
下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


復元された井上伝蔵の丸井商店の内部
下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


下吉田の龍勢会館にて
指すがちちぶ銘仙の本拠地、女性の着物も質が高。気品が漂う!
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


下吉田の龍勢会館にて
指すがちちぶ銘仙の本拠地、女性の着物も質が高。気品が漂う!
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


蜂起に参加したまち、むらの旗
下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8

 下は当時、生糸や絹織物がフランスなど海外に向け出荷されていた横浜港全図である。周知のように横浜市山下町の海岸道路の入り口に今でもシルクセンターがある。


下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8

 下は映画「草の乱」で使われたセットを移築したもの。

 現在その一部(下の写真の左側のバラックセット)で甘味処、軽食を影響している。一杯300円のうどんをいただく。これがことのほか美味。


下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8

 そこにいらした地元の画家としばし議論する。地元住民の多くは、秩父事件の農民一揆を起こした先祖を世間が永年「暴徒」と見てきたこともあり、対外的に口をつぐんできたという。

 しかし、秩父事件から100年後、秩父事件を起こした農民は決して暴徒などではなく、明治政府の悪政に抗議し闘ったいわば誇り高き「革命」者と見なされるようになり、少しずつ口を開くようになってきたのだという。

 とりわけ、映画「草の乱」によって秩父事件が全国規模でその事実、そして真実が知られるようになったことが大きいという。


下吉田の龍勢会館にて
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8


つづく