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トランプ氏SNS駆使で

既存メディア蚊帳の外

青山貞一 Teiichi Aoyama 
Nov 24  2016
独立系メディア E-wave Tokyo


 今回の米国大統領選では、信じられないほど、既存の巨大メディアのほぼすべてがヒラリー支援となっていました。2016年大統領選における米国の新聞・雑誌の支持動向(Wikipedia)を見ると何と425社(ヒラリー候補)vs12社(トランプ候補)とヒラリー候補が圧倒的です。


出典:Wikipedia

  この現実、実態を先刻承知のトランプ氏は、プライマリー(予備選)の当初から大メディアを相手にせず、Tweitte、Facebook、インスタグラムなどのSNSを多用してきました。

 これについては、青山はすでに論考を数本書いています。

 世界規模でのネットアクセスでもトランプ氏が最後までヒラリー氏をリードしていました。これについても青山・池田は総アクセス数を検証しブログ化して公表しています。

 実は選挙終了後でも、私達はこの調査は続けていましたが、当然のこととして選挙終了後はトランプ氏に関連するアクセス数は断然ヒッリー氏をリードしていました。
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 ところで巨大メディア、たとえばワシントンポスト、ニューヨークタイムズ、ABC,NBC,CNN、ハフィントンポストなどは、プライマリーの帰還だけでなく、その後も信じられないほど偏向した報道を繰り返していました。

 それだけではなく、ハフポストに至っては事実を報道しようとした自社の記者を首(解雇)までしていたのです。信じられないことですが事実です。親元のハフィントンポスト紙がそんなていたらくですから、日本版ハフポスト紙の記事の内容も選挙期間中、実にひどいもので、まるで誹謗中傷のオンパレードでした。これが新聞かと目を疑うばかりでした。

 もともと傲慢、不遜で反省がない、官僚同様、無謬性の高いの日本の大メディアも同じでした。これは安倍政権、官邸、日本政府、外務省が当初からヒラリー当選を予想していたことと、無関係ではありません。安倍政権の番犬化、広報機関化している大メディアは、米国の大メディアのヒラリー支援に輪をかけたようなニュース、情報番組ばかりを流していたのです。

 今回の大統領選では、米国メディアからの偏向、誹謗報道のうち、とりわけどうでもよいことばかりを連日報道していたのです。そのあげく、トランプ氏勝利を「予想外」と繰り返していたのです。まるでアホ丸出しとしかいいようもありません。
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 某日本のテレビ局は上智大学の米国政治史が専門という教授をしょっちゅうスタジオに呼びその都度コメントさせていましたが、この教授は毎回、ヒラリー優勢のコメントばかりを連発していました。その挙句、開票日前半でもヒラリーが勝利するようなコメントをだしていたのです。私はよくもまぁ、こんなトンチンカンなひとを専門家として使っているなぁと感心していました(笑い)。

 閑話休題

 トランプ氏がグローバル化した市場経済そして資本主義国的な価値やパラダイム、政策などを実質的にぶち壊わすような発言を繰り返しました。その結果、既得権益な政治や外交防衛政策とそれを支持、支援する政府だけでなく、大メディアのほぼすべてを敵に回すことになったのです。そのうえでの大統領選挙の勝利です。

 日ごろ情報操作による世論誘導を繰り返してきた米国、日本の大メディアは、ここでも反省するどころか、言い訳に終始していました。さらに、伝統的に米国民主党の支持州で起きたヒスパニックらによるデモや騒動を連日大ニュースとして報道していました。これが社会の木鐸であるべき大メディアの実態です!
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 しかし、このような大メディアの無謬で反省がないスタンスが進めば、さもなくても新聞離れ、テレビ離れしている世界中のひとびとが、より一層、英国並みにメディアから離れることはまちがいありません。

 私たちの調査では、国民が大メディアの記事を信頼する程度は、英国が14%、米国、ロシア、EU諸国の大半が25%前後となっています。はずかしながら、世界で一番大メディアの記事を使用しているのは日本国民で、なんと70%以上となっています。
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 ちなみ北海道大学の知事2名に聞いたところ、スコットランドでは、小中学校で先生が新聞、テレビのいうことは信用しないようにと教えているとか。おそらく英国の14%に対してスコットランド絵は10%を切っているのはないかと思えます。私も大学で頼まれて5年間行ってきたメディア論では、新聞、テレビの記事やニュース、とりわけ出てくる専門家やキャスターの発言内容を使用しないようにと繰り返し授業の中で話してきました(笑い)。

 
 出典:青山貞一:マスコミ報道「鵜呑度」、日本人70%、英国人14%
      独立系メディア E-wave Tokyo / You Tube


  出典:青山貞一:マスコミ報道「鵜呑度」、日本人70%、英国人14%
      独立系メディア E-wave Tokyo / You Tube

 なお、トランプ氏の米国大メディアに対する怒りは大統領当選後も続いています。以下の記事は、その一例です。

◆ニューヨークポスト:トランプ氏との会談はCNNその他の「うそつき」メディア指導部にとって悪夢だった/ 出典:Sputnik(ロシア)
2016年11月24日 19:48(アップデート 2016年11月24日 20:00)  

 米国の次期大統領ドナルド・トランプ氏との会談はメディア各社指導部にとって悪夢だった。ニューヨークポストが伝えた。「テレビ局の指導部やMCらが集まり、大統領府へのアクセスの可能性を討議するのかと思いきや、トランプ氏特有のお叱りにあずかるだけだった」と匿名の情報源が同紙にコメントを寄せている。

 それによれば、会談にはNBC、CNN、CBS、Fox New、MSNBCのトップら30−40人が参加した。「トランプ氏は言った。『我々の今いるこの部屋はセールスメディアや非客観的メディアを代表する嘘つきで一杯だ。彼らはすべてのことについて間違っている』この言葉は居合わせたすべての者に対して発せられた。彼は(CNNワールドワイド社長)ジェフ・ザッカーを名指しし、CNNは嘘つきネットワークであり、そこでは誰もが嘘をついている、と述べた」と別の情報提供者。



 以下は日刊ゲンダイの論考・記事です。