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押し黙るウクライナ、オランダ

〜マレーシア機墜落原因解析〜

青山貞一

September 2 ,2014
Alternative Media E-wave Tokyo
無断転載禁

 周知のように、日本人は、「鵜呑度」が70%超と、世界一高い。

 「鵜呑度」についてご存じない方は、以下を見て欲しいのだが、日本人は世界中で一番、マスコミからの報道を根っから信ずる、すなわち鵜呑みにするひとが多い。

◆<論点>青山貞一:日本人のマスメディア<鵜呑み度>は世界一

◆青山貞一:さらに進む日本人の鵜呑み度? 信頼できる情報源調査結果

◆青山貞一:マスコミ報道「鵜呑度」、日本人70%、英国人14% You Tube

 とりわけ報道の内容が戦争関連になると、マスコミそのものが米国、せいぜい欧米からの情報しか日本国内で報道しないこともあり、日本国民はそれ以外の情報、ニュースを知るすべがないことになる。

 実際、ウクライナ関連の報道も、日本ではウクライナや欧米からの情報ばかりが蔓延しており、ロシア側の情報はよほどその気にならないと見ることもできず、結果的にウクライナの言い分が正義と認識している。すなわち「マレーシア機は親ロシア派による地対空ミサイルにより撃墜された」と信じ込んでいる。

 ところで、マレーシア民間航空機MH17便がウクライナ上空で撃墜された事件は、ブラックボックスやフライトレコーダなどがオランダに渡されてからかなりに日数が経つのに、まったく何にも原因についての情報開示もなければ説明・解説もない。

 しかし、事故後、マレーシア民間航空機MH17便のブラックボックスやフライトレコーダは、オランダ政府からイギリスに渡され解析が進んでいるはずだが、当のイギリスからも何ら発表は行われていない。

 上記に関連して、以下の2つの論考をすでに独立系メディアにアップした。いずれもウクライナ側さらには欧米側にとってまずいことがあるので、情報を隠蔽しているのではないかと述べている。

★小林和男:米国とウクライナはボーイング墜落に関するデータを隠している

★オランダ政府:MH17便のブラックボックス公開を拒否、グローバル・リサーチ

 私(青山)は以前から、数々の状況証拠からマレーシア民間航空機MH17便は、ウクライナ軍の戦闘機、スホイ25により撃墜されたと推察している。これについては詳細な論考を書いているので、それらをご覧いただきたい(近日公開予定)。この仮説については、私だけでなく、欧州や米国にも同じことを考えているひとがいる。

 そんななか、国際問題評論家の田中 宇氏が2014年8月24日付けの論考、「ウクライナでいずれ崩壊する米欧の正義」で次のように述べている。少々長くなるが読んで欲しい。

ここから

 「7月17日にウクライナ東部の上空でマレーシア航空MH17機が撃墜された事件について、巷間報じられている「ロシア側」の犯行でなく、直前にMH17を追尾していたウクライナ空軍の戦闘機が空対空ミサイルや機関砲を発射して撃墜したという説が、米当局内などから出ている。

 墜落現場の残骸で最も形をとどめているのは操縦室周辺のもので、そこには口径30mmの砲弾が貫通した跡が無数にある。このような砲弾を撃てるのは、30mm機関砲(GSh-30-2)を搭載していることが多いとされる、MH17を追尾していたウクライナの戦闘機(Su-25)だけなので、ウクライナ軍の犯行に違いないという説になっている。 (Revelations of German Pilot: Shocking Analysis of the "Shooting Down" of Malaysian MH17. "Aircraft Was Not Hit by a Missile")

 この説は、2つの筋から出ている。一つは、ドイツの元ルフトハンザの操縦士(Peter Haisenko)による分析だ。ルーマニアの航空専門家も、似たような見方をしている。もう一つは、米国の記者ロバート・パリー(Robert Parry)が、米国の諜報機関の分析者たちの間で、ウクライナ空軍機の犯行でないかとの見方が出ていると指摘したことだ。元AP通信のパリーは、昔から米諜報界に食い込んでいる人で、コンソーシアムニュースの主筆をしている。 (Boeing-777 was downed by Ukrainian MiG-29, Romanian expert says) (ConsortiumNews) (Robert Parry (journalist) From Wikipedia)

 パリーによると、一部の米諜報関係者たちは、当日、マレー機より約30分遅れてほぼ同じコースを、ブラジルからロシアに戻るプーチン大統領の専用機が飛んでおり、ウクライナ空軍機は、プーチンの専用機を撃墜するつもりで、間違ってマレー機を撃墜してしまった可能性があると考えている。(もう一つ、最初から東部ロシア系勢力のせいにする目的で、ウクライナ軍がマレー機を撃墜したという見方もある) (Flight 17 Shoot-Down Scenario Shifts) (Evidence Is Now Conclusive: Two Ukrainian Government Fighter-Jets Shot Down Malaysian Airlines MH17. It was Not a `Buk' Surface to Air Missile)

(プーチンの専用機は、ポーランド上空までマレー機と同じコースを飛んでいたが、敵国であるウクライナ領空に入らず、北方のベラルーシ上空を通ってロシアに帰国した) (Why was MH17 flying through a war zone where 10 aircraft have been shot down?) 」

ここまで

 まさに私の仮説そのものについて触れているのだが、加えて、田中 宇氏は、論考のなかで「当日、マレー機より約30分遅れてほぼ同じコースを、ブラジルからロシアに戻るプーチン大統領の専用機が飛んでおり、ウクライナ空軍機は、プーチンの専用機を撃墜するつもりで、間違ってマレー機を撃墜してしまった可能性があると考えている。」と述べている。

 これは先に掲げたカナダのグローバルリサーチの情報にもあるもので、かなりの信憑性がある情報である。

 すなわち「ある情報によればロシアに対するアメリカとNATOの拡大と軍の包囲の危険性を指摘し、かつMH17便の墜落は同日南米から帰国の途にあったプーチン大統領の暗殺を試みた結果生じたという可能性を指摘した。」と報じているのである。

 カナダは本件については比較的中立的立場をとっていることもあり、グローバルリサーチの論説はかなり冷静なものとなっている。

 おそらく圧倒的多くの日本人は、当日、マレー機より約30分遅れてほぼ同じコースを、ブラジルからロシアに戻るプーチン大統領の専用機が飛んでいたことなどまったく知らないだろう。

 それにしてもまか不思議なのは、これだけ時間が経ってもウクライナ、オランダ、イギリスから何一つマレーシア民間航空機MH17便のブラックボックスやフライトレコーダの解析結果が聞こえて来ないことだ。

 いずれにしても、事実はもとよりこと、真実はひとつしかない。自分たちにとって不利になることだから、ほっかむりするでは済まされない。

 なぜなら、ロシアへの欧米、日本の経済制裁の多くは、マレーシア機撃墜問題がもととなっているからである。