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歌舞伎と両神山

小鹿野町

F両神神社里宮

青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda

December 15, 2015
Independent Media E-wave Tokyo
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小鹿野町          10 11 12 

 池田が駐車料金、500円を支払いに山荘に行っている間、青山は登山口周辺を見て回った。

 登山口には年月日時間とともに登山者の氏名を書くようになっており、さらにカウンターが置いてあった。登山者は記名後、カウンターを押してから両神山に登るのだろう。

 私達は上述したように、時間も遅いので両神神社の里宮にお参りするだけで帰ることにした。


両神山登山口   撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2015-12-14

 下は登山口にあった隼人両神山線歩道案内図である。私達が現在いる場所は右側の「現在地」=「日向大谷」近くである。

 以下を見れば分かるように、両神山は複数の登山ルートと登山口があるが、両神山の論考で述べたように、現在この「日向大谷」から登るルートが最も一般的なようである。

 西側からの登山では、要所にクサリ、クサリとある。

 また「日向大谷」ルートからの場合でも両神山の剣ケ峰近くになると、やはり何カ所もクサリとある。調べれば両神山はそれほど上級者登山ではないものの、西側ルートの岩場では過去、滑落者もでていると書かれていたので侮れない。


両神山登山案内   撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2015-12-14

 下は登山ルートに対応した標高と主要地点間の所要時間である。「日向大谷」から両神山の頂上までは、標高差が1200m近くもあり、最低でも4時間は必要となることが分かる。これを見ると、かなりの標高まで車で行って、300m〜500mを登山することに比べて、「日向大谷」からの徒歩での登山はかなり大変なことがわかる。


両神山登山案内   撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2015-12-14


 この後、私達は両神神社の里宮にお参りし、視察することとした。

 下の写真は両神神社の里宮である。


両神神社(里宮)   撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2015-12-14



両神神社(里宮)   撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2015-12-14



両神神社(里宮)   撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2015-12-14



両神神社(里宮)  撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-12-14



両神神社(里宮)   撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2015-12-14



両神神社(里宮)  撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-12-14



両神神社(里宮)   撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2015-12-14


 なお、両神神社はこの里宮(登山口)以外に奥宮(山頂)、本社(南方の尾根)があり、さらに小鹿野町の平地にも両神神社がある。


 以下は、両神神社についての紹介である。 出典は狼神話である。

◆ 両神(りょうかみ)神社

 埼玉・秩父地方の武甲山、三峰山とともに秩父三山のひとつに数えられている両神山に鎮座するのが両神神社である。

 秩父三山には、日本武尊の登山伝説、役行者小角伝説、卯月(4月)8日の山入りなどの共通点がある。

 当両神神社でも伝説によれば、景行天皇の皇子・日本武尊が東征したおり、筑波山より八日の間当山を望まれ当地に着き、神犬の導きによって登山され、当社を建立し伊弉諾命、伊弉冉命の二神を祀ったことが開創とされている。

 両神神社での社殿は山頂の剣が峰に奥社、そこから南方の尾根に本社、麓の日向大谷に里宮が鎮座している。

 両神山は古くから山岳信仰の霊場であったと考えられているが、特に江戸時代には関東の霊山といわれ、山岳修験の格好の行場として、行者の往来も多かったといわれる。

 歴史資料も残っている。表登山道の登り口(日向大谷)の里宮は近世には当山派修験寺院・観蔵院として広く知られ、その後、金昌寺・八日見神社と改称して現在に至っている。

 両神山の御眷属は、古くから山犬とされ、それはニホンオオカミだといわれている。人々は御眷属を「大口真神(オオクチマノカミ)」と呼び、神聖な動物、犬神として崇めてきた。


両神神社(山頂にある奥宮)のニホンオオカミ(両側)  
出典:グーグルマップ ストリートビュー Chichibuhiker

 そこで当山には全体で8体の山犬像があり、そのうち両神神社(観蔵院)には、参道石段の脇に一対の山犬型の狛犬がある。このようにお犬様への信仰が厚く、広範囲にわたり御眷属講が組織され、神社では「四足除け」などとして山犬(狼)のお札を発行している。

 また、火災、盗難、病気などの災難厄除けにも御利益があるとされ、信者はお札を借り受けて神棚・門口・土蔵などに貼り付けている。「新編武蔵風土記稿」によると、御眷属の貸し出しで有名な三峰山より古いともいわれている。

出典:狼神話


 下の写真には、大鳥居の両側に狛犬ならぬ狛狼(おおかみ)が鎮座しています。ただし、この神社は奥秩父にある三峯神社です。


三ツ鳥居     出典:Wikipedia

 上述のように、秩父の神社には城峯神社、椋神社はじめほとんどの神社において、狛犬ではなく狛狼(おおかみ)が鎮座しています。

 下は三峯神社の狛狼(おおかみ)です。

 
撮影:青山貞一 Nikon Digital Camera Cool Pix S8

 以下は狛犬としての狼(オオカミ)の由来です。やはり秩父の神社では、由来、由緒があって犬では無く、狼を置いています。

◆狛狼の由来について

 三峯神社は、日本武尊がこの国の平和と人々の幸せを祈り、国生みの神、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉册尊(いざなみのみこと)をお祀りしたのが始まりです。お使い(神様の霊力を受け、神様と同じ働きをするとして仰がれる動物)はオオカミです。日本武尊の道案内をされ、その勇猛、忠実さから、当社の使い神に定められたと伝えます。

 またオオカミとは、三峯山の不思議な霊気を言うと古書にも見え、大口真神(親しみを込めてお犬様、ご神犬、御眷属様とも呼ばれる)は、あらゆるものを祓い清め、さまざまな災いを除くと言われます。

 古くからこの御眷属様を御神札として一年間拝借し、地域の、或いは一家のご守護を祈る事が行われています。これを御眷属拝借と呼び、火盗除、病気除、諸難除の霊験あらたかです。

 御眷属を拝借されて一家の無事息災をお祈りください。


出典:三峯神社公式Web

参考
◆青山貞一・池田こみち:初冬の三峯神社短訪 @場所と行き方


 
つづく