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文化財の宝庫・中国山西省

大同市 <五台山>

青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda
December 31, 2016
Independent Media E-wave Tokyo
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文化財の宝庫、中国山西省
総論 神怡舘再訪  山西省概要1  山西省概要2  万里の長城1  万里の長城2
大同市 五台山 雲崗石窟  懸空寺  応県木塔 南禅寺 佛光寺  九龍壁
太原市 双塔寺 晋祠 玄中寺 天龍山石窟
晋中市 平遥古城 平遥古城壁 双林寺 綿山
臨汾市 小西天 東岳廟 運城市 関帝廟 永楽宮
その他 仏像 工芸品 民族楽器 書・絵画 まとめ 補:他寺院



◆大同市(だいどうし)概要

 大同市は、中国山西省北部に位置する地級市。 省都の太原市に次ぐ山西省第二の都市です。


大同鼓楼

 大同市は山西省の最北端、黄土高原の東北部に位置しています。桑乾河やその支流・御河が東の張家口市方面へ流れています。北部は長城により内モンゴル自治区ウランチャブ市の豊鎮市・涼城県に接し、西南は朔州市及び忻州市と隣接しています。

 戦国時代には趙の版図であった大同は雲中、雁門、代郡が設置されていました。秦による中国統一後は雁門郡の下に平城県が設置され、後漢末に廃止されています。モンゴルに近い大同は農耕経済と遊牧経済の設定に位置する地勢的条件により両文明の影響を強く受けています。前漢の建国者の劉邦は大同付近の白登山で匈奴冒頓単于との間で戦火を交え敗北しています(白登山の戦い)。

 南北朝時代になると北魏により平城県(432年から439年までは万年県と改称)が再設置され、398年(天興元年)から494年(太和18年)にかけて国都とされ、付近には石窟寺院である雲崗洞窟を残しています。

 平城県は孝昌年間に廃止されましたが、北斉により太平県として再設置、北周により雲中県、隋代には開皇年間に雲内県と改称されています。

 唐朝が成立すると618年(武徳元年)に北桓州州治とされました。640年(貞観14年)に雲内県は廃止となり、新に定襄県が設置され雲州州治とされました。

 730年(開元18年)に定襄県は雲中県と改称しています。五代十国時代、北方で勢力を伸ばした遼朝の援助により後晋を建国した石敬は、援助の代償として燕雲十六州を遼朝に割譲、遼朝は1044年(重熙13年)に雲州を昇格させ副都の一つとして西京大同府を設置、1048年(重熙17年)に大同県が新設され大同府治とされました。

 1265年(至元2年)、元朝は雲中県を廃止し大同県に編入、1288年(至元25年)には大同路路治、明清代には大同府の府治とされました。明代では北元に対抗すべく万里の長城を修築するなど、防衛政策を強化する必要に迫られました。大同は長城付近への物資輸送における中継地点として重要な役割を果たしました。

 中華民国が成立すると大同府は廃止となり大同県の管轄とされました。1949年には大同県城区に大同市を設置、察哈爾省の管轄としました。1952年に山西省管轄の地級市、1958年に県級市、1961年に地級市、1970年に県級市とされましたが、1972年に地級市に昇格し現在に至っています。

出典:Wikipedia


◆五台山


世界遺産




出典:牛後語Wikipedia


「神怡舘」内部展示より
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-12-22

 下は五台山の位置を示しています。


出典:グーグルマップ

 行き方としては、大同駅からバスで南に212km行ったところにあります。時間で3時間16分とありますが、実際にはバスが郊外で80km/h以上の速度をだすのでこれより30〜40分短いようです。


出典:グーグルマップ

 五台山(ごだいさん)は、中国山西省東北部の五台県にある古くからの霊山です。標高は3,058mもあります。仏教では、文殊菩薩の聖地として、古くから信仰を集めています。旧字表記では、五臺山。別名は、清涼山。2009年にユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。

 五台山の山名の由来は、この山が五つの主要な峰によって構成されていることによっています。

 東台 望海峰
 西台 挂月峰
 南台 錦綉峰
 北台 葉頭峰(最高峰。海抜3058m)
 中台 翠岩峰

 五台山内には、北魏の時期に大浮図寺と呼ばれる寺が建立され、それ以後、多数の山岳寺院が建立されました。その最も繁栄した時期には、300以上の寺が林立していたといわれています。

 観音菩薩の霊場である普陀山と、普賢菩薩の霊場である峨眉山、地蔵菩薩の霊場である九華山と並んで、中国仏教の聖地とされています(中国三大霊山、中国四大仏教名山)。

 現在でも、台内に39ヶ寺(南山寺、顕通寺、塔院寺、碧山寺、普化寺、観音洞、龍泉寺、金閣寺など)、台外に8ヶ寺(延慶寺、南禅寺、秘密寺、尊勝寺など)で、合計47ヵ寺の寺院が存在します。

 日本の平安時代から鎌倉時代の入唐僧や入宋僧の多くも、天台山と共に率先してこの山を訪れました。また、チベット仏教の教徒の尊崇も集めており、菩薩頂と呼ばれる寺院のある五台山は、中国内地では、漢伝仏教とチベット仏教との唯一の共通の聖地となっています。

 以下は五台山の写真集です。



10世紀頃の五台山の寺院群   出典:中国語Wikipedia 



五台山   出典:wikipedia


五台山   出典:山西博物院  


「神怡舘」内部展示より  五台山   
五台山   撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900 2016-12-22


「神怡舘」内部展示より
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-12-22


五台山   出典:中国語Wikipddia


五台山   出典:中国語Wikipddia


五台山   出典:中国語Wikipddi


山西省 (トリップアドバイザー提供)


五台山   出典:Wikipedia


五台山   出典:Wikipedia



五台山   出典:山西博物院


五台山   出典:山西博物院


五台山   出典:中国国家観光局公式Web


五台山   出典:中国国家観光局公式Web


五台山   出典:中国国家観光局公式Web


五台山   黛螺頂(別名・大螺頂、仏頂庵)の本殿  出典:Wikipedia


五台山全景   撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-12-22


「神怡舘」における五台山展示
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900 2016-12-22


「神怡舘」内部展示より
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900 2016-12-22


つづく