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国際バザール (新疆ウイグル地区ウルムチ市)

青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda 共編
掲載月日:2015年1月22日 更新:2019年4月~6月
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 次は、新疆ウイグル自治区のウルムチ市です。

 私たちは過去、トルコ、モロッコ、ウズベキスタンなどイスラム圏諸国の国々でバザールを訪問してきましたが、新疆ウイグル自治区、ウルムチの国際バザールも、それら世界的なバザールに負けず劣らぬ内容をもったバザールであったと言えます。

◆新疆ウイグル 国際バザール

バザールとは概要

 バザールは、市場を意味するペルシア語です。語源としては中世ペルシア語の1つパフラヴィー語のbaha-charから来ており、「(物の)値段の決まる場所」が原意で、バザールでは“定価”はない、というのが一般的です(つまり、商品ごとや取引ごとに 売り手と買い手が価格交渉して、買い手ごとに異なった値段が決まることを意味します。一物多価。)。

 アラビア語では同様のもの(おおむね同様のもの)を「s?q スーク」といいます。バザールは都市においては一般的に、住宅地から独立してバザールだけで独立した区画を形成しており、商店が密集しています。近・現代では屋根を持つ歩廊式の建物内(≒屋根がついた "通り" )の両側に商店や工房が並ぶ方式が一般的です。


新疆ウイグル自治区ウルムチの国際バザールにて
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

バザールの歴史

 古代のメソポタミアや西アジアでは、食物をはじめとする必需品を貯蔵して宮殿や都市(城砦都市)の門で分配し、バザールでは手工業品の販売を行なっていました。やがてイスラーム世界の商業が浸透すると、バザールは地域の食料市場も兼ねるようになりました。

 バザールは、通りの両側に常設店舗が並ぶ構造が基本となっています。これが発展すると十字路を作り、交差する通りや並行する通りに店舗が増えていき、このようにしてバザールは拡張されてゆきました。常設店舗はペルシア語で「ドッカーン」と呼び、売買に加えて職人の工房も兼ねています。

 店舗から独立している工房(カールガーフ)や、それより大きい工場(カールハーネ)もありました。バザールには同業者が区画に集まり、並行する通りを結ぶ「ダーラーン」と呼ぶ通廊や、さらに大規模な「カイサリーヤ」と呼ぶ通廊がありました。同業者が集まることにより、競争による公正な取引や、行政の管理を容易にするなどの利点があったのです。

 常設店舗から離れた場所には、サライやキャラバンサライと呼ぶ遠隔地交易のための宿泊、倉庫、取引に使われる施設がありました。これに対して地域の卸売や取引に使われる施設には、ティームチェやティームがありました。

 通りの出入口には広場があり、周りにモスク、マドラサ(教育施設)、ハンマーム(公衆浴場)が建っていました。広場は刑の執行、宗教的な祝祭、定期市などさまざまな目的に用いられました。広場での取引には賃借料が不要であったため、常設店舗を持てない露天商、行商、そして農民など商人でない者でも参加できたのです。広場では職人たちの商品よりも場所を取る野菜や果物など生鮮食料品、家畜が取引されました。さらには、不用な物を売るための蚤の市も開かれました。

 現代のバザールの多くは、香料・織物・塩・金などを交換する商店が集積する一帯で、通常、街中のモスク周辺の屋根のある通りに、競合する同業の卸売や小売業者が固まっています。


・ウルムチの国際バザール

 以下の写真は新疆ウイグル自治区の省都、ウルムチにある国際大バザール(International Grand Bazaar)です。その入り口には写真のような立派なモスクがあります。
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 私達は過去、イスタンブール(トルコ)、フェズ・マラケシュ(モロッコ)、ブハラ・サマルカンド(ウズベキスタン)、コタキナバル(東マレーシア)、ホーチミン市(ベトナム)などのバザールを見てきましたが、ウルムチのバザールは、全体規模と店舗数、展示品の質などからみて確かに世界有数と言えると思います。


新疆ウイグル自治区ウルムチの国際バザールの大看板
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

 写真にあるモスクは、国際バザールの入り口にあります。


新疆ウイグル自治区ウルムチの国際バザールの入り口にあるモスク
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

 以下は私達が帰った翌日(2019年7月2日)の中国新華社による新疆ウイグル自治区ウルムチ市の大バザールの記事(写真)です。

◆観光シーズンを迎えた大バザール 新疆ウイグル自治区ウルムチ市 新華社日本語


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