エントランスへはここをクリック   中央アジア・シルクロード  【世界紀行

  シルクロードの今を征く
Now on the Silk Road

イスタンブル5・地理・気候

(Istanbul、トルコ)


青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda 共編
掲載月日:2015年1月23日 更新:2019年4月~6月、 公開予定日 2020年7月31日
独立系メディア E-wave Tokyo
 無断転載禁
総合メニュー(西アジア)

イスタンブル1   イスタンブル2   イスタンブル3   イスタンブル4  イスタンブル5
イスタンブル6   イスタンブル7   イスタンブル8   イスタンブル9  イスタンブル10 
イスタンブル11  イスタンブル12  イスタンブル13  イスタンブル14  イスタンブル15

 次はトルコのイスタンブル5の地理と気象です。

◆イスタンブル5・地理・気候

地理


イスタンブル市街の衛星写真。左がヨーロッパ、右がアジアで、両者の間を隔てるのがボスポラス海峡。海峡の南がマルマラ海で、北が黒海。マルマラ海の北岸、ヨーロッパ側に見える三角形の半島がイスタンブル旧市街で、海峡から旧市街に切れ込んだ海が金角湾。この写真から旧市街から城壁や海を越えて市街地が拡大していることがよく分かる。
Astronaut photograph ISS008-E-21752 - NASA Earth Observatoryhttp://earthobservatory.nasa.gov/Newsroom/NewImages/images.php3?img_id=16539,
パブリック・ドメイン, リンクによる
Source:Wikimedeia Commons

 イスタンブルはトルコ北西部マルマラ地方に位置し、5,343km2 (2,063 sq mi) の範囲を占めています。

 ボスポラス海峡はマルマラ海と黒海を結び市街を歴史や経済の中心であるヨーロッパのトラキア側とアジアのアナトリア側に分けています。さらに市街は金角湾により分けられ、以前のビザンティンやコンスタンティノープルが創建された半島は天然の港に囲まれています。マルマラ海やボスポラス海峡、金角湾の交わる辺りが今日のイスタンブールの中心で数千年の間攻撃から街を守って来ており、まだ街の景観の特徴として良く残されています。

A high concentration of fault lines in northwestern Turkey, where the Eurasian and African plates meet; a small number of faults and ridges also appear under the Mediterranean


トルコ西部の断層は丁度、イスタンブールの南西に集中しマルマラ海とエーゲ海の下を通っています。
U.S. Geological Survey - http://neic.usgs.gov/neis/eq_depot/2003/eq_030501/neic_tgac_maps.html, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=10750991による
Source:Wikimedia Commons

 イスタンブルの市章のモデルにもなっているローマの七丘をモデルとしたイスタンブルの七丘は歴史的な半島を特徴付け、それぞれの頂上には帝国のモスクがあります。これらの丘の最も東のものはサライブルヌの上のトプカプ宮殿の場所であります。金角湾の反対側から上がると、別の円錐の丘で近代的なベイオール地区が位置しています。

 地形のためにベイオールの建物はかつて斜面を保った擁壁の助けを借りて建てられ、道は階段の形で配置されました。アジア側に位置するユスキュダルでは地形が徐々にボスポラス海峡沿岸の下方に延びるとともに、同じような丘陵地の特性を示しますが、シェムシパシャ Şemsipaşa やアヤズマ Ayazma では景色がより急峻な岬に似ています。イスタンブルで一番海抜が高いのはチャムジャの丘Büyük Çamlıca Tepesi で 288meters (945 ft) です。

 イスタンブルは北アナトリア断層の近くに位置し、アフリカプレートやユーラシアプレートの境界に近いのです。この断層地帯は北アナトリアからマルマラ海にかけて走り、これは都市の歴史を通していくつかの甚大な震災と関連しています。甚大な震災の中には1509年イスタンブル地震が含まれこの地震による津波は城壁を超え市街を破壊し、10,000人が犠牲になっています。

 より最近ではイズミット近くを震源とする1999年のイズミット地震で18,000人が犠牲となり、イスタンブル郊外の1,000人も含まれています。イスタンブルの人々はイスタンブルの急速な人口増加に対応するために最近建設された数千の住宅が正しく建設されていない可能性があり、さらに壊滅的な震災が都市で発生することを危惧しています。地震学者は2030年までにマグニチュード(モーメントマグニチュード)7.6かより大きな地震がイスタンブルで起こる可能性が60%以上であると言っています。

気候

 イスタンブルの気候は改訂されたケッペンの気候区分によれば地中海性気候 (Csa) と温暖湿潤気候 (Cfa) の境界にあたり、夏の2ヶ月間だけ40mm以下の降水量のため亜熱帯か地中海性の気候か単独で分類されるのが妨げられています。

 しかしながら、広大な市域や多様な地形、海辺の場所などイスタンブルでは微気候が見られます。市街の北部は海洋性気候で表されるが (Cfb)、これは黒海からの湿気や比較的高い植生の密度によるのです。市街南部の人口密集地の気候は暖かく、湿度の影響を受けにくいのです。


Skyscrapers, both near and far, soar above a dense layer of fog that keeps the ground hidden from view.
レヴェント地区を覆う霧。朝によく発生する。
John Walker from Chicago - fog over Istanbul skyscrapers, CC 表示 2.0, リンクによる
Source:Wikimedeia Commons

 実際、イスタンブルの気候の顕著な特徴の一つに持続的な高湿度があり、湿度は80%に達しほとんどは朝です。これらの気象条件により霧はごくありふれたもので、市の北側や中心部から離れた場所ではより多いのです。

 特に深い霧はボスポラス海峡を含め地域の交通を混乱させ、秋や冬の月に継続的に起こり湿度が高いまま午後まで残ります。

 高湿度の条件と霧は夏の月の間は昼までに解消されますが、長引いた湿度は夏の高い気温に不快な悪影響を与えます。夏の数ヶ月間の最高気温の平均は29℃程度で、降雨は珍しく6月から8月にかけて測定可能な降水量は15日程度だけです。

 しかしながら、低い降水量にもかかわらず夏の月の期間、雷雨は高く集中しています。 冬のイスタンブルは地中海盆地周辺の他のほとんどの都市と比べると冷涼で最低気温の平均は4-5℃です。黒海からの湖水効果雪はよくあり、予測するのが難しく霧と共に厄介なものになる可能性があり、都市のインフラを混乱させます。

 春や秋は穏やかですが、しばしば雨が降ったり変わり易い北西からの冷たい風や南からの暖かい突風で、同じ日に激しい気温変化を引き起こします。

 イスタンブルの年間降雨日は平均で115日で、年間降水量は 852ミリメートル (33.5 in) です。極値は最高気温の記録は40.5℃、最低気温の記録は-16.1℃をそれぞれ観測しています。1日当たりの降水量の記録は 227ミリメートル (8.9 in) で、1日当たりの降雪量の記録は 80センチメートル (31 in) です。

トルコ・イスタンブルの気候

出典:Wikipedia


イスタンブル6つづく