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新疆ウイグル自治区2 概要(中国)

青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda 共編
掲載月日:2015年1月22日 更新:2019年4月~6月
独立系メディア E-wave Tokyo
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 次は中国新疆ウイグル自治区の概要です。

◆新疆ウイグル自治区 概要
 
行政区画

新疆ウイグル自治区の行政区画


Source:Wikimedia Commons



Source:Wikimedia Commons

教育

 新疆大学 - 211重点大学
 石河子大学 - 211重点大学
 新疆師範大学
 新疆医科大学
 新疆農業大学
 新疆財経大学

◆新疆大学 Source:Science Portal China


◆新疆大学   Source:Science Portal China

 1924年創立の「新疆俄文法政専門学校」が前身です。1935年に「新疆学院」、1950年に「新疆民族学院」に改称。1953年に西北民族学院牧畜系獣医班を編入しました。1 954年に「新疆学院」に改称。1960年に「新疆大学」が設立されました。1962年に新疆師範学院、2000年に新疆工学院を統合。

特色
 教育部直属の新疆自治区政府が共同で運営する国家「211プロジェクト」に指定されている新疆地区で唯一の国家重点大学です。国家西部大開発重点建設大学として多くの科学研究プロジェクトを実施。天然資源が豊富な土地柄を反映して石油ガス関連の化学工学技術、資源探査工学や少数民族学などの学科に特色があります。

学部・大学院構成
 政治公共管理学、経済・管理学、法学、人文学、新聞・メディア学、外国語、数学・系統科学、物理科学・技術学、化学化工学、生命科学・技術学、資源・環境科学、情報科学・工学、機 械工学、電気工学、建築工学、紡織・服装学、観光学、ソフトウェア学、国際文化交流学、地質・鉱業工学、マルクス主義学があります


住民

 自治区内の住民はウイグル族、漢族のほか、カザフ族、回族、キルギス族、オイラト族(カルムイク族)(民族区分ではモンゴル族)などの様々な民族で構成されています。また、カザフ族、キルギス族、タジク族、ウズベク族など、隣接する旧ソ連領中央アジア諸国と国境を跨って居住する民族も少なくありません。

漢族の大量入植

 自治区の北部・東部を中心に居住する漢族は、1954年に設立された新疆生産建設兵団を中心に、1950年代以降に入植した住民が大半を占め、急速にその数を増やしています。中国政府の公表する人口統計には、軍人の数が含まれていないことから、実際の人口比では、漢族の人口はウイグル族を上回っていると推測されています。2003年の兵団総人口は257.9万人です。

 1990年時点で新疆ウイグル自治区の総数が1499万人のうち、漢族が565万人です。1995年には、総人口1661万人のうち漢族が632万人と、5年間で漢族人口は67万人も増加しています。2000年には、漢族人口は約749万人となっており、5年間で117万人も増加しており、10年間で184万人の漢族が新疆ウイグル自治区において増加しています。

漢族の大多数の地域

 ウルムチ市
 カラマイ市
 クムル市
 昌吉回族自治州
 ボルタラ・モンゴル自治州
 バインゴリン・モンゴル自治州
 石河子市
 タルバガタイ地区
 住民構成表

※中国人民解放軍、中国人民武装警察部隊に所属する軍人、および新疆生産建設兵団は含まない。

民族構成(2000年)

Source:Wikimedia Commons

経済

 中華人民共和国の成立後、新疆では1954年設立の新疆生産建設兵団などによって、ダム・用水路の建設、防風・防砂林の造成などが行われ、新しい耕地が開拓されてきました。

 第一次産業としては、小麦、綿花、テンサイ、ブドウ、ハミウリ、ヒツジ、イリ馬などが主要な生産物となっている。特にこの地域で生産される新疆綿といわれる綿は、エジプト綿(ギザ綿)、スーピマ綿と並んで世界三大高級コットンと呼ばれ、繊維が長く光沢があり高級品とされており、日米欧に輸出され高級シャツ、高級シーツなどに利用されています。

 また、中国四大宝石の中で最高とされる和田玉はホータン市で産出される。この他、石油と天然ガスなどのエネルギー資源産業をはじめ、鉄鋼、化学、機械、毛織物、皮革工業が発達しています。主要な工業地域として烏魯木斉、克拉瑪依、石河子(シーホーツ)、伊寧(イーニン)、喀什(カシュガル)が挙げられます。

 2005年発表の政府工作報告によれば、新疆の2004年の全省生産総額(GDP)は、対前年比11.4%増の2,203億人民元です。また同年の外資導入額は2億米ドルとされています。エネルギー資源の影響でウルムチは一人当たりのGDPが43221元という内陸部の割にはGDPが高く、2020年には10000ドル以上は超える可能性がありまあす。

 以下は新疆ウイグル自治区自治体の経済統計です。


出典:新彊ウイグル自治区 - みずほ銀行


出典:新彊ウイグル自治区 - みずほ銀行

資源

 新疆は石油と天然ガスの埋蔵量が豊富で、これまでに38カ所の油田、天然ガス田が発見されています。新疆の油田としては塔里木(タリム)油田、準?爾(ジュンガル)油田、吐哈(トゥハ)油田が3大油田とされ、独山子(トゥーシャンツー)、烏魯木斉(ウルムチ)、克拉瑪依(クラマイ)、庫車(クチャ)、塔里木の5大精油工場で原油精製も行われています。

 新疆の石油と天然ガスの埋蔵量は、それぞれ中国全体の埋蔵量の28%と33%を占めており、今日では油田開発が新疆の経済発展の中心となっています。特に、西部大開発政策開始以降は、パイプライン敷設や送電線建設などが活発化しています。これには、中国国内最大の油田であった黒竜江省の大慶油田の生産量が近年では減少してきたために、新疆の油田の重要性が相対的に増していることも関連しています。

交通

 経済発展は、新疆に高速道路や高速鉄道など交通網の整備をもたらし、烏魯木斉などを拠点とした道路が新疆のほとんど全ての郷・鎮を結び、更には青海省、西蔵自治区、カザフスタンなどとも道路で結ばれるまでになりました。

鉄道

 1962年には蘭州と烏魯木斉を結ぶ鉄道の蘭新線が開通し、1990年には阿拉山口への延伸によってカザフスタンの鉄道に接続されたことで、中国各省と中央アジアを結ぶ鉄道の大動脈が通ることとなりました。また、1999年にはコルラ-カシュガル間の南疆線も完成し、自治区最西端すなわち中国最西端までの鉄道が開通しました。


ウルムチ駅 
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

航空

 更には、面積が広大なことから航空への依存度が高まり、烏魯木斉の空港を中心として十数の自治区内の主要地を結ぶ航空網が整備されています。その為、今日の烏魯木斉空港は、北京、上海、広州の空港とともに、中国5大空港の一つに数えられる程の拠点空港となっています。また西アジア、アフリカ、ヨーロッパとの国際線が発着することから、中国西北地域の玄関口としての役割をはたしています。

道路

 道路は、新疆北部ではG312国道、G217国道、G216国道、G7 & G30高速道路、3014高速道路(G3014 Kuytun?Altay Expressway)、3015高速道路(G3015 Kuytun?Tacheng Expressway)などが利用できます。新疆南部でもG314国道、G218国道、G315国道、タクラマカン砂漠公路、G3012高速道路(G3012 Turpan?Hotan Expressway)などが整備されて、以前よりは便利さが増しました。

環境問題

砂漠化



黄砂のもととなる、タクラマカン砂漠の砂嵐を捉えた衛星画像 (PD NASA)
Source:Wikimedia Commons

 新疆ウイグル自治区には、タクラマカン砂漠がありますが、近年、過放牧によって草原が荒れて、砂漠化が進行しています。その理由は、タリム盆地周縁のオアシス人口の急激な人口増加によるとされています。漢族の急激な入植による人口増加が主な原因とされています。

 タクラマカン砂漠やゴビ砂漠(中国北部 内モンゴル・甘粛・寧夏・陝西)、黄土高原などにおける砂漠などは、黄砂の飛翔原でもあり、黄砂は日本を含む東アジアの広い範囲に被害を及ぼしています。


西域国道へつづく