シルクロードの今を征く Now on the Silk Road イラン・世界遺産４  タフテ・ソレイマーン （2003年）青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 共編 掲載月日：２０１5年１月2３日 更新：２０１９年４月～６月 独立系メディア Ｅ－ｗａｖｅ Tokyo 無断転載禁 |
| 総合メニュー（西アジア） イランの世界遺産 世界遺産1 世界遺産2 世界遺産3 世界遺産4 世界遺産５ 世界遺産6 世界遺産7 世界遺産8 世界遺産9 世界遺産10 世界遺産11 世界遺産12 世界遺産13 世界遺産14 世界遺産15 世界遺産16 世界遺産17 世界遺産18 世界遺産19 世界遺産20 世界遺産21 世界遺産22 世界遺産23 次はイランの世界遺産４です。 ◆イランの世界遺産４ タフテ・ソレイマーン （2003年）  出典：Wikipedia  タフテ・ソレイマーン の位置 出典：グーグルマップ  タフテ・ソレイマーン myself - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる Source:Wikimedia Commons タフテ・ソレイマーン（ペルシア語: تخت سلیمان Takht-e Soleymān）は、イラン・西アーザルバーイジャーン州のタカブの近郊にあるゾロアスター教及びサーサーン朝の聖地です。 2003年7月3日、ユネスコの世界遺産に登録されました。名称はペルシア語で「ソロモンの玉座」を意味します。 概要 タフテ・ソレイマーンは、渓谷の中にある史跡であり、テヘランの西400km離れた沃野の真ん中にあります。 遺構は直径約100メートル、水深約100メートルの活動を停止した火口湖を中心に建てられており、主にサーサーン朝時代に建造された宗教施設群やフレグ・ウルス時代に建造された宮殿遺跡群も含みます。 （『集史』などにアバカ時代に夏営地として宮殿が建設された記録がある） サーサーン朝はゾロアスター教を国教と定めていましたが、特に王朝後期に国家的な拝火壇がイラン南西部のファールス地方から西北部のアーゼルバーイジャーン地方へ移されたようで、アッバース朝時代の歴史家タバリーが『諸使徒と諸王の歴史』で述べる宗教都市シーズ、後代のゾロアスター教文書に言及されるサーサーン朝の国家的最重要拝火壇のひとつ「アードゥル・グシュナスプ聖火」が、このタフテ・ソレイマーン遺跡であった可能性が高いと考えられています。 フィールーザーバードのようなイランの多くの遺跡と同様に、ゾロアスター教の寺院、宮殿、レイアウトなどは、イスラーム建築の発展に大きな影響を与えました。  Takht e Soleiman, Takab, Iran myself - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる Source:Wikimedia Commons  The Throne of Solomon, Takab, Iran (تخت سلیمان) myself - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる Source:Wikimedia Commons  Takht e Soleiman, Takab, Iran myself - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる Source:Wikimedia Commons  The Throne of Solomon, Takan, Iran (تخت سیلمان) myself - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる Source:Wikimedia Commons この遺跡にソレイマーン（ソロモン王）の名前がつけられた由来は、かつてソロモン王がこの土地の100mの深さのある火口湖に怪物を閉じ込めたという伝説が残っていることに求められます。 また、他に火口湖跡がいくつもあり、これらの窪地は湧き水であふれています。その窪地は、ソロモン王が古の時代に作ったと言い伝えられ、現在まで至っているといわれています。イエスおよびザラスシュトラに関連した4世紀のアルメニア語手稿をはじめ、のちにはイスラーム時代の歴史家たちも、この湖に対して様々に伝説などを記録しています。旧火口湖の側にあるゾロアスター教の寺院もこの伝説にもとづいています。 考古学調査では、タフテ・ソレイマーン遺跡には紀元前5世紀のハカーマニシュ朝や後期パルティアの住居なども周辺から多数発見されていますが、その他にもサーサーン朝の王が刻まれている硬貨やビザンツ帝国皇帝のテオドシウス2世の硬貨も見つかっています。伝説によると、サーサーン朝の歴代の君主たちは王位を受ける前にタフテ・ソレイマーンを訪問し、火をささげたと言います。 ◆タフテ・ソレイマーンの世界遺産への登録基準 この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された（以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用）。 (1) 人類の創造的才能を表現する傑作。 (2) ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。 (3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。 (4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。 (6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と直接にまたは明白に関連するもの（この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている）。 世界遺産５へつづく |