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リトアニア白石和子大使
の原発関連続報
青山貞一
掲載月日:2012年10月20日
 独立系メディア E−wave Tokyo



 リトアニアの原発関連情報の続報です。

 在リトアニア大使館の白石和子大使は、国民投票直前に原発コンサルティング会社主催の会合に出席し、開会挨拶の中で、原発建設プロジェクトを通した二国間関係の発展について開会の挨拶のなかで述べています。

 この会合は、ビサギナス原発サプライヤーズ会合という名称の会合で、開催時期が原発の是非をめぐるリトアニア国民投票の約一ヶ月前でした。会合では、日立製作所、清水建設等がプロジェクト概要、各社企業概要、調達品等について説明を行っており、間違いなく国民投票に向け原発の必要性をリトアニア国民に訴えることをねらっていたと思われます。

 先に、在リトアニアの白石和子大使は、リトアニアに日本が建設する原 発は安全だと述べ、「(ゼロ原発政策は)閣議決定が考慮されただけで、何も決まっていない。考慮されただけだ」と念まで押しています。さらに「54基の原発のうち2基は稼働中で残りもいずれ稼動するだろう」とさえ述べています。

 白石大使は、この春(2月)にリトアニア大使に着任しており、福島第一原発問題を知らないわけはありません。私見では、大使がノー天気あるいはKYでやったことというよりは、日本政府(官邸、外務省、経済産業省)などが何らかな指示を出している可能性もあります。

 以下は在リトアニア大使館に掲載されているビサギナス原発サプライヤーズ会合関連情報です。

 なお、在リトアニア日本大使、白石和子氏の前歴は外務省の世界貿易機関紛争処理室長。世界貿易機関の略称はWTO。


在リトアニア日本大使、白石和子氏
出典:リトアニアリトアニアトリビューン

 白石 和子氏(しらいし・かずこ=リトアニア大使)74年(昭49年)上智大外卒、外務省へ。世界貿易機関紛争処理室長、07年4月ポーランド大使館参事官。東京都出身、60歳。


リトアニアのイグナリナ原発(旧原発)

 イグナリナ原子力発電所は、リトアニア・ヴィサギナスにあったRBMK-1500型の原子力発電所である。原子炉を2つ備えており、同国唯一の原子力発電所であったが、1号機は2004年末、2号機は2009年末に稼動を停止した。

 場所はリトアニア最北部にあり、ベラルーシュやラトビアに隣接している。


イグナリナ原子力発電所位置



リトアニアの旧原発概要
着工 1978年
運転開始 1983年12月31日
運転終了 2009年12月31日

原子炉   運転終了 2 x 1360 MW
種類     RBMK-1500型
発電量   平均発電量 7,945 GWh


イグナリナ原子力発電所
出典:グーグルアース

◆ビサギナス原発サプライヤーズ会合開催
http://www.lt.emb-japan.go.jp/japanese/Visaginas%20Suppliers%20Conference.htm

9月13日、14日に、当地コンサルティング会社EKT主催の、サプライヤー向けビサギナス原子力発電所建設準備会合(PREPARATION FOR THE CONSTUCTION OF VISAGINAS NUCLEAR POWER PLANT ? International conference for suppliers and contractors)が開催されました。

18カ国、約300名の聴衆へ向け、ビサギナス原子力発電所会社(VAE)、日立製作所、清水建設等がプロジェクト概要、各社企業概要、調達品等について説明を行いました。

白石大使は開会挨拶の中で、本プロジェクトを通した二国間関係の発展と、原子力にとどまらない、他分野へのビジネス拡大を確信していると述べました。