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自民党にあって野党に
欠けているもの

青山貞一 Teiichi Aoyama
掲載月日:2018月6月7日  
独立系メディア E−wave Tokyo


 下の写真は、2015年、デモクラテレビ第一回目に菅野保さんをゲストに迎え、翻訳家の池田香代子さんが「日本会議」についてその詳細を伺っている場面に出てきた表です。

 自民党の閣僚級国会議員と日本会議をはじめ、教科書議連、神道議連、靖国議連、憲法調査議連、新憲法制定議連、創生日本の議員連盟などへの所属状況の調査結果です。

 縦軸には、安倍政権の当時の閣僚議員名があり、安倍、麻生以下ズラーと約20名の議員名があります。


出典:デモクラテレビ第一回目 2015年、

 全部にかかわっているのは安倍氏と下村氏です。これをみてよくわかることは、良い悪い(価値判断やイデオロギーの違い)は別として、安倍政権の閣僚が日本会議だけでなく、多くの議員連盟に参加し、「ある意味ミッションを共有している」ことがわかります。

 他方、野党の議員には上記のような強いミッションはまだしも政策のつながりがあるように思えません。例えば、外交、平和、憲法止、沖縄基地、原発、TPP、経済、環境、地方分権、女性の人権(ジェンダー)、格差社会、高齢者、福祉、公共事業、総じてどのような国をつくるかについての総合指標としてGDP、一人当たりGDP、幸福度などをどう考えているかについてもわかりません。

 野党系は...に反対する議連や集会への参加はあるものの、それも一枚岩ではなく、たとえば立憲民主党と国民民主党は上記の政策課題でかなりの隔たりがあるように思えます。

 昨日東京で開催されました「オールジャパン・平和と共生」の動画をすべて(3時間)拝聴しましたが、演者として参加された20人のうち、元国会議員として鳩山由紀夫氏、平野氏、山田氏、福島氏はまだしも、現役議員は立憲民主(川内)、共産(穀田)、自由(山本)の3人のみです。

 こうみてくると、いわば「鉄のミッション」で結ばれている自民党に比べ、野党は、まるでバラバラ、関心の中心もバラバラであり、問題の発見、解決能力(=政策力)についても、うわべだけでモリカケや憲法問題ににみる市民力に、はるか及ばないことがわかります。

 唯一共有されているのは安倍政権打倒ですが、この間有権者の過半数が野党系に党委評していながら、てんてんばらばらなので安倍政権打倒どころか、野党が分断統治され続けています。

 いま問われるのは、野党としてのミッション(明確な理念、使命感)、パッション(それを実現するための熱意、情熱)、アクション(具体的行動力)でしょう。さらに野党としてのビジョン(目標、目的)、シナリオ(政策代替案)、プロブラム(具体的行動)だと感じます。その観点で見れば、今の野党は烏合の衆に感じられます。 

 個別政策とは別に、全体を通ずる統合軸、ミッションをもつ野党リーダーの出現が今こそ不可欠です!


 昨日の「オールジャパン総決起集会」で講演した20人のうち、ぴか一だったのは、山本太郎議員の野党に最も欠けているのは「経済政策」だ!です。彼だけは自民党への恨み辛みではなく、ただ一人野党がまったく具体的な「経済政策」を停止していないことにふれました。
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 今まで何度も選挙がありながら、なぜ野党が天下をとれないのか? 野党が頼りないこと、その大きな一つの理由として、「経済政策」があると、非正規は増えているものの、正規写真も増えている。野党議員は自分たちに都合の悪いことにはふれない。野党は理念ばかりでなく自民党の経済政策でも使えるものはどんどんつかってゆくべきだ。野党が緊縮を言っていて誰が票を入れるんだ。
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 山本太郎議員自身のべていますが、自分ははじめて「経済政策」について強調していると述べているように、これだけ悪法、悪行の限りを尽くしている自民党が、いまだ生き残っているのは、その点にあると述べています。
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 私は先の新潟県(柏崎刈羽柏原発)、沖縄県(米軍基地)との関連で、綿物を中心とした雇用と経済について触れましたが、山本議員が野党議員ではじめて面と向かって野党の「経済政策」のなさと、今後どうすべきかについて大いに語りました。もちろんはじめてのことです。
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出典:6.6オールジャパン総決起集会動画

 場面は前半の 46分ごろからです。ぜひ、ご覧ください。
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★市民が変える日本の政治総決起集会・市民政権樹立へ!【前半】
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 ところで「オールジャパン総決起集会」の資料を見ていたら、対立軸は「民主主義vs資本主義」でるという、トンチンカンなものがありました。前者は政治制度、後者は経済制度であり、今の日本はじめG7やロシアまで、「民主主義であり資本主義」です。事実、課題は多くありますが、民主主義は独裁ではなく多数決で決めてゆくことであり、資本主義も多分に変節していますが、計画経済ではないことです。
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 北欧などは社会民主主義を政治制度に取り入れており、資本主義についても、たとえばベーシックインカム的に弱肉強食にならないようにしています。


 たとえば以下のリストは昨日の会合(「オールジャパン総決起集会」)の登壇者です。冒頭の数字は年齢です。ご覧のように企業経営者はゼロです。わずかに生活クラブ生協理事長がひとりいるだけです。経済は「経世済民」を表しますが、その経済政策を野党の側から問題提起し政策提言したのは、何とあの山本太郎さんだけだっことに、野党の大きな限界を感じます!
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 上記集会の登壇者の
平均年齢は63歳女性の割合は14%、(うち一人は時間切れで発言なし)、官僚・政治家家が全体の半分弱です。ここにも、野党系の限界が見えます。
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出典:6.6オールジャパン総決起集会動画

年齢  登壇者名 所属
56 川内 博史立憲民主党常任幹事会議長・衆議院議員
71 穀田 恵二日本共産党国会対策委員長・衆議院議員
43 山本 太郎自由党共同代表・参議院議員
47 福島 伸享前衆議院議員

71 鳩山 友紀夫(AJ平和と共生最高顧問、元内閣総理大臣)
78 原中 勝征(AJ平和と共生最高顧問、前日本医師会会長)

74 梓澤 和幸(AJ平和と共生顧問、弁護士・山梨学院大学教授)
59 伊藤 真(AJ平和と共生顧問、弁護士・伊藤塾塾長)
57 植草 一秀(AJ平和と共生運営委員)
60 加藤 好一(AJ平和と共生顧問、生活クラブ生協連合会理事長)
39 黒川 敦彦(A」平和と共生運営委員、今治加計獣医学部問題を考える会共同代表)
   佐久間 敬子(AJ平和と共生運営委員、弁護士)
74 鈴木 邦男(AJ平和と共生顧問、元一水会最高顧問)
82 平野 貞夫(AJ平和と共生顧問、元参議院議員)
69 藤田 高景(AJ平和と共生顧問、森友・加計告発プロジェクト共同代表)
83 二見 伸明(AJ平和と共生顧問、元運輸大臣)
74 孫崎 享(AJ平和と共生顧問、元防衛大学教授)
43 望月 衣塑子(東京新聞記者)
   安田 節子(AJ平和と共生運営委員、食政策センターVision21代表)
66 山城 博治(沖縄平和運動センター議長)
76 山田 正彦(オールジャパン平和と共生運営委員、元農林水産大臣)