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厳寒のロシア2大都市短訪
 

ロシアの作曲家

チャイコフスキーの白鳥の湖2

青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda
掲載月日:2017年5月30日
独立系メディア E-wave Tokyo
 
無断転載禁
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ロシアの音楽家

 以下はモスクワ中心部にあるボリショイ劇場の正面です。サンクトペテルブルクでは、エルミタージュ劇場やマリンスキー劇場で 「白鳥の湖」がよく公演されますが、モスクワでは、ここボリショイ劇場が一番です。



モスクワ中心部にあるボリショイ劇場の正面
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2017-2



以下はボリショイ・バレエ 「白鳥の湖」の概要です。

動画のコメントには、以下は、初来日から60年、バレエの殿堂が
魅せる輝きと進化。ボリショイ・バレエとあります。


ボリショイ・バレエ 「白鳥の湖」
動画出典:JapanArtsCorporation

 『白鳥の湖』

作品番号Op.20(組曲版は Op.20a)

初演
 1877年3月4日 モスクワ・ボリショイ劇場バレエ団が初演
 振付:ヴェンツェル・ライジンガー
 台本:ウラジミール・ペギチェフ、ワシリー・ゲルツァー

蘇演
 1895年1月15日 サンクトペテルブルク・マリインスキー劇場バレエ団が蘇演
 振付:マリウス・プティパ、レフ・イワノフ
 台本:モデスト・チャイコフスキー

日本初演
 1946年8月9日 帝国劇場にて東京バレエ団が日本初演
 振付:小牧正英

楽器編成
 ピッコロ、フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、コルネット2、トランペット2、トロンボーン3、チューバ、ティンパニ(4個)、大太鼓、小太鼓、タンブリン、シンバル、カスタネット、タムタム、トライアングル、グロッケンシュピール、ハープ、弦五部

演奏時間

 全曲版は約2時間半(各楽章の長さは55分、30分、45分、20分、23分)、
 組曲版は約23分。

作品の背景

 ドイツの作家ヨハン・カール・アウグスト・ムゼーウスによる童話「奪われたヴェール」を元に構想が練られ、1875年、ボリショイ劇場の依頼により作曲。1876年に完成しました。バレエが作られたのはロシアですが、物語の舞台は「くるみ割り人形」と同じくドイツです。

 チャイコフスキーにとって初めてのバレエ音楽でしたが、初演当時は踊り手、振付師、指揮者に恵まれず、評価を得られませんでした。それでもしばらくは再演されていましたが、衣装・舞台装置の破損などからいつしかお蔵入りとなり、その後作曲者の書斎に埋もれていました。

 しかし、プティパとその弟子イワノフによって改造がなされ、チャイコフスキーの没後2年目の1895年に蘇演されました。本作品にはワーグナーのオペラ『ローエングリン』(1850年初演)からの影響が指摘されています。

 善良な人物が悪い魔法によって白鳥に姿を変えられてしまうという筋書き上の共通点、『ローエングリン』の第1幕第3場で現れる「禁問の動機」と『白鳥の湖』の「白鳥のテーマ」との類似性、そしてチャイコフスキーがワーグナー作品の中で『ローエングリン』を特に高く評価していたことが根拠として挙げられています。


・あらす

 大まかには、以下の通りですが、版や振り付け家によって異なることが多く、また、序奏
部も無いものもあり、ラストもハッピーエンドのものと悲劇で終わるものなど様々です。

序奏

オデットが花畑で花を摘んでいると悪魔ロットバルトが現れ白鳥に変えてしまう。

第1幕
王宮の前庭
 今日はジークフリート王子の21歳の誕生日。お城の前庭には王子の友人が集まり祝福の踊りを踊っています。そこへ王子の母が現われ、明日の王宮の舞踏会で花嫁を選ぶように言われます。まだ結婚したくない王子は物思いにふけり友人達と共に白鳥が住む湖へ狩りに向かいます。

第2幕
静かな湖のほとり
 白鳥たちが泳いでいるところへ月の光が出ると、たちまち娘たちの姿に変わっていった。その中でひときわ美しいオデット姫に王子は惹きつけられます。彼女は夜だけ人間の姿に戻ることができ、この呪いを解くただ一つの方法は、まだ誰も愛したことのない男性に愛を誓ってもらうこと。それを知った王子は明日の舞踏会に来るようオデットに言います。

第3幕
王宮の舞踏会
 世界各国の踊りが繰り広げられているところへ、悪魔の娘オディールが現われます。王子は彼女を花嫁として選びますが、それは悪魔が魔法を使ってオデットのように似せていた者であり、その様子を見ていたオデットは、王子の偽りを白鳥達に伝えるため湖へ走り去ります。悪魔に騙されたことに気づいた王子は嘆き、急いでオデットのもとへ向かいます。

第4幕
もとの湖のほとり
 破られた愛の誓いを嘆くオデットに王子は許しを請います。そこへ現われた悪魔に王子はかなわぬまでもと跳びかかりました。激しい戦いの末、王子は悪魔を討ち破りますが、白鳥たちの呪いは解けない。絶望した王子とオデットは湖に身を投げて来世で結ばれます

 ※メッセレル版以降、オデットの呪いが解けてハッピーエンドで終わる演出も出てきましたが、原典とは異なります。

主要曲

 序奏
 ワルツ〔第1幕〕
 情景〔第2幕〕
 四羽の白鳥たちの踊り〔第2幕〕
 王子とオデットのグラン・アダージョ〔第2幕〕
 ハンガリーの踊り(チャールダーシュ)〔第3幕〕
 ナポリの踊り〔第3幕〕
 スペインの踊り〔第3幕〕
 終曲〔第4幕〕
など

 ハープの短い序奏のあと、オーボエがソロで主旋律を吹く「情景」(第2幕・第10曲、第14曲)が、本作品を代表する曲として、特によく知られています。

 またバレエが人気作品とならなかったことから、チャイコフスキーは出版社のユルゲンソンと相談し、本作品から自身が出来が良いものを選んで組曲を作ろうとしていましたが、実際にその作業に取り組んだかについての具体的な証拠は残されていません。

 ただしユルゲンソンはチャイコフスキーの死後の1900年にワルツ、情景(第2幕)、終曲その他を取り出した組曲版を出版しました。この組曲版、また指揮者によってはまた別の曲を加えた形の演奏会形式としても多く演奏されています。

 なおクロード・ドビュッシーはその少年時代、チャイコフスキーのパトロンだったナジェジダ・フォン・メックのお抱えピアニストを務め、その際にこの『白鳥の湖』組曲のピアノ連弾版を編曲して、フォン・メック夫人の子供たちと共に演奏しています。


 ※ボリショイ・バレエ 2017年 日本公演 「白鳥の湖」 2017



ロシアの作曲家、ボロディンー1へつづく