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2014 初夏の浅間高原

(9)碓氷峠とおぎのや

青山貞一 Teiichi Aoyama
池田こみち Komichi Ikeda
斎藤真実 Mami Saito

July 27, 2014
Alternative Media E-wave Tokyo
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(1)下久保ダム・神流湖  (2)JAL墜落現場再アタック (3)鬼押出し園-1
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(7)八ッ場ダム工事、温泉移設  (8)野反湖とキスゲ  (9)碓氷峠とおぎのや


 旧信越本線の横川駅前に「峠の釜めし」で有名な「おぎのや」がある。おぎのや、正式名称、株式会社荻野屋についてはWikipediaに紹介があるので、まず最初にそれを紹介しよう。

◆株式会社荻野屋(おぎのや)

 群馬県安中市松井田町に本店を置いて、おぎのやの名で駅弁「峠の釜めし」を製造・販売している業者である。関連会社に、サービスエリア内の飲食店やドライブインの運営を行う「株式会社おぎのやドライブイン」などがある。

会社概要
 1885年に信越本線の横川駅駅前に本店を構え創業。
信越本線横川 - 軽井沢間は、碓氷峠に阻まれ1997年(平成9年)10月1日の長野新幹線開業までは、全ての列車が1963年のアプト式廃止までは電気機関車をED42形などの区間専用車への付け替え、それ以後はEF63形補助機関車の連結を行っていた。

 そのため当駅の停車時間が長く駅弁を販売するに適していた。駅弁を売り終え、列車が発車する際には、販売員一同が整列し、列車がホームを去るまで深々とお辞儀をするのがお決まりであった。

 しかしながら業績は必ずしも好調ではなく、脚光を浴びるようになったのは1957年に峠の釜めしを発売して、ヒットを飛ばしたことによる。

 1967年には当時の同社経営者をモデルとしたテレビドラマ『土曜劇場「釜めし夫婦」』がフジテレビジョン系列で放映された。この作品が「峠の釜めし」と「おぎのや」の存在を全国に知らしめた。

 自動車社会の到来にあわせ、国道18号脇に工場兼ドライブインを建設する拡大路線をとり、軽井沢へ向かう多くの観光バスが食事休憩に立ち寄る名所にまで成長させた。上信越自動車道開通後はサービスエリアや軽井沢各所への出店により、自動車の流れが横川をスルーしたことへ対応している。

 ドライブイン展開の経営路線はその後拡大され、長野県各所にドライブインを有している。長野新幹線の営業開始に伴う横川 - 軽井沢駅間の廃止により動向が懸念されたが、このように横川駅での駅弁販売以外の売り上げを7割以上に高めていたことにより、経営への影響は最小限であった。

 おぎのやの名を全国に知らしめたのは、言うまでも無く「峠の釜めし」である。 しかし、私達にとって「おぎのや」は、おぎのやで売られている天ぷらそば、卵そば、天玉そばなど、「おぎのや」の「そば」である。

 とりわけ、JRそして「しなの鉄道」の軽井沢駅にある「おぎのや」の天ぷらそばは、思い出深い。 下の写真は軽井沢駅にある「おぎのや」を撮したものである。峠の釜めしの下に「信州生そば」とあり「信州そば」とある。

撮影:青青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-7-16

 下の写真は上の写真の拡大である。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-7-16

 自称、信州そばあるいは信州そば屋には、それこそ膨大な数がある。

 そのなかで「おぎのやの」のそばは、独特の出汁(だし)がきいていて、アルデンテのそばとあわせると、本当においしいのである。

 永年、茶会の懐石料理を永年つくってきた、また和食料理の達人である池田こみちにとっても、「おぎのや」のそばは一目置く存在となっている(笑い)。 食べ物ばかりはいくら見栄えがよくでも、実際に食べてみないと価値がわからないが、下の写真が「おぎのや」の天ぷらそばである。



そば・うどん系の主なメニューと値段
●かき揚げ付きざるそば・うどん¥650(税込み)
●天ぷらそば・うどん¥600(税込み)
●山菜そば・うどん ¥500(税込み)
●かけそば・うどん ¥450(税込み)

 下は有名な峠の釜めし。峠の釜めしにもさまざまな種類があるが、下の写真はもっともポピュラーなものである。



 「おぎのや」の支店は長野県内そして群馬県内にたくさんあるが、軽井沢店は、軽井沢駅を降り改札口をでてすぐ左にある。下の写真はJR軽井沢駅の改札口である。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-7-16
 
 7月16日の昼過ぎ、私たちは斎藤真実さんとJRの軽井沢駅で待ち合わせしていた。青山と池田は昼食は、「おぎのや」の天ぷらそばと決めていたので、少し早めに駅に到着し「おぎのや」の天ぷらそばをいただいた。いつもの出汁、味で本当においしかった。

 青山、池田の評価では、長野県、群馬県で500円程度のそばでおいしいのは、「おぎのや」の天ぷらそばと、六合村(現在中之条町)の道の駅の山菜そばである。

 ところで、私は2003年から数年間、田中康夫氏が長野県知事に就任した後、田中氏の依頼で非常勤の特別地方公務員として長野県環境保全研究所の所長に就任し、毎週東京から長野に通った。その後、研究所長としてだけでなく、知事の環境政策顧問として長野に毎週出かけていた。

 真冬、軽井沢止まりの新幹線に乗車した時、次の列車を待つ間、「おぎのや」の天ぷらそばを食べたていた。もちろん、夜遅くなると「おぎのや」は閉まってしまうが。

 新幹線の切符は一定期間、途中下車が可能である。そこで改札係に切符を見せて下車し、食べ終わると改札係に切符を再度見せ、長野止まりの新幹線に乗った。これが私にとって凍てつく真冬の長野にあって、ささやかな楽しみでもあった。
 
 今回の北軽井沢別荘への10日間の旅では、千葉県市川市から参加された斎藤真実さんが長野県、群馬県にほとんど行ったことがないと伺っていたこともあり、斉藤さんにもぜひ、帰る前にぜひ、いちど「おぎのや」のそばを食べてもらおうと思っていた。

 斉藤さんが千葉に帰る当日の7月19日、私たちは北軽井沢の別荘から旧軽井沢の別荘地さらに軽井沢の中心街を経由して、信越本線の横川駅までドライブした。途中、「峰の茶屋」で国道146号から有料道路に入り、有名な白糸の滝、そして旧信越本線の「アプトの道(これについては別途ブログあり)を見学した。

 下の写真は軽井沢の白糸の滝と旧信越本線の眼鏡橋の前で撮したものである。


軽井沢の白糸の滝にて 左は斎藤真実、右は青山貞一
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-7-19


旧信越本線の眼鏡橋を背景に 左は斎藤真実、右は池田こみち
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-7-19

 実はおぎのやの本店は、旧信越本線の横川駅前にある。私達は19日の午後、旧信越本線の眼鏡橋の上の軌道跡などをトレッキングした後、横川駅に行った。現在、横川駅は、JR東日本の高崎駅を起点とする信越本線の終点となっている。

 周知のように長野新幹線が開通した時点で、信越本線は横川駅止まりとなり、軽井沢駅と長野駅の間の旧信越本線は、しなの鉄道と第三セクターによる鉄道路線となっているが、碓氷峠をすっぽりと切り取られた結果、横川側もしなの鉄道側も利用者が限られることになっている。

◆横川駅

 長野新幹線が開業した1997年10月以降、信越本線の高崎方面からの終着駅となっている。1 - 3番線の線路は構内のはずれにコンクリート製の車止めが設置され途切れているが、かつては碓氷峠を越えて軽井沢駅へ複線電化の線路がつながっており、碓氷峠越えの拠点となった駅であった。

 碓氷峠には66.7‰という国鉄・JRで最も急な勾配があり、列車が上り・下りするためには補機であるEF63を連結・解放する必要があったため、全ての列車が長時間停車した。その時間を利用して乗客が購入していたのが「峠の釜めし」で、製造販売している「おぎのや」は駅前にある。広島県広島市西区に同じ字の横川駅(読みは「よこがわ」)があるため、きっぷの券面には「(信)横川」と表示して区別される。

出典:Wikipedia

碓氷峠

 群馬県安中市松井田町と長野県北佐久郡軽井沢町との境にある日本の峠である。標高は約960m。信濃川水系と利根川水系とを分ける中央分水嶺である。峠の長野県側に降った雨は日本海へ、群馬県側に降った雨は太平洋へ流れる。古代には碓氷坂(うすひのさか)、宇須比坂、碓日坂などといい、中世には臼井峠、臼居峠とも表記された。近世以降は碓氷峠で統一されている。


 下は碓氷峠路線・軌道の今昔である。


出典:Wikipdedia

単位:m

旧信越本線碓氷線主要地点の標高
出典:グーグルアースにより青山が作成

出典:Wikipedia

 下の写真はJR横川駅の全景である。


出典:Wikipedia

 また下の写真は横川駅のプラットホームである。日本の地方都市ならどこにでもあった風景である。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-7-19


出典:Wikipedia

 下は現在の横川駅の改札口である。昔と違うのは最新の自動改札機があることだ。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-7-19

 下は現在の信越本線の起点(高崎)と終点(横川)、そして途中の駅の名と料金である。私見ではJR東日本は、この信越本線や吾妻線をもう少し有効に活用すべきだと思う。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-7-19

 さらに、その昔、信越本線と吾妻線を結んでいた草軽鉄道(草津と軽井沢を結んでいた鉄道)を復旧すべきだと思う。これにより信州と上州の一大名所である軽井沢と草津が有機的に連携され、地域全体が活性化されることは間違いないと思う。これはけっして妄想なんかではない。この10年、この地域に何10回と通ってきた者としての政策提案である。

 下は信越線横川駅の発車時刻表である。平均し1時間に1−2本の発車となっており、碓氷峠ファンとしては、何ともさびしい限りである。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-7-19

 本題に戻ろう(笑い)。

 下は横川駅前にある」おぎのや」本店である。
  

撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-7-19

※ おぎのやの公式Web

 横川駅には上の写真にある本店とは別に、駅舎のすぐ隣にも「おぎのや」の立ち食い店がある。 下の写真2枚は、駅舎の隣にあるその「おぎのや」である。

 私達は7月19日のお昼過ぎ横川駅に到着したこともあり、このお店でそばを頼み店の隣にあったベンチでおそばをいただいた。軽井沢店同様、出汁、そばともに秀逸であった。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-7-19


出典:Wikipedia

 ところで、下はアプト式鉄道だった時代の鉄道の車輪と歯車。何とこの車輪と歯車一式は「おぎのや」の所有物であることが分かった。 何とも不思議な話である。本来、長野新幹線通したJR東日本が所有すべき物を峠の釜めしの「おぎのや」が所有していたのである。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-7-19


撮影:斎藤真実 Canon IXY 10S PC1467  2014-7-19

 これは青山の私見だが、新幹線ができ、通って衰退した駅、在来線やまちは全国各地に多数あれど、この碓氷峠ほど日本を代表する観光名所が衰退した例はそう多くないだろう。仮に新幹線を通過させたとしても、従来の信越本線は高崎から長野までJR東日本が責任を持って走らせるべきだったと思う。 さらに言えば、東京急行(東急)が設置し、管理していた草軽鉄道も、同様に軽井沢から草津まで走らせるべきである。

 今からでも遅くはない、両電鉄にぜひ、取り組んでもらいたい!!

 下は、横川駅が関東の駅百選に認定されたというプレートの前で撮影した池田と斉藤である。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-7-19

※ 関東の駅百選について


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-7-19


本稿おわり