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初秋の

「信濃の鎌倉」を行く

(1)はじめに

青山貞一・池田こみち

掲載日:2014年9月19日
独立系メディア E-wave Tokyo
無断転載禁


初秋の「信州の鎌倉」を行く
(1)はじめに (4)別所温泉 (7)中禅寺薬師堂 (10)塩田城跡
(2)信濃国分寺 (5)常楽寺 (8)龍光禅院
(3)北向観音 (6)安楽寺 (9)前山寺 日本史年表

 2014年9月11日〜19日にかけ、北軽井沢別荘を拠点として青山、池田、鷹取(鷹取は前半)の3人で、初秋の信州、上州を探訪しました。

 具体的には長野県の南相木村、北相木村、小?町、佐久穂町、上田市の別所温泉、塩田・前山町さらに群馬県の南牧村、榛名山、伊香保町、赤城山などの名所旧跡、自然探索にでかけました。

 今回の信州(長野)、上州(群馬)の探訪でとりわけ興味深かったのは上田市の別所温泉地区と塩田前山地区です。

 長野の上田市には今まで仕事を含め何度もでかけていますが、別所温泉から塩田前山、とくに塩田前山地区は初めての訪問となりました。

 その長野県の別所温泉地区から塩田前山地区にかけては、「信州の鎌倉」と呼ばれる地域であり、北条氏一族は鎌倉時代にあって何と長野県の上田市一帯に神奈川県の鎌倉市に負けず劣らぬすばらしい「信州の鎌倉」なるまちを築いていたのです。これは世間一般に知られていないことであり、何度となく上田市に出かけている私達にとっても初めて知ることでした。


長野県における上田市の位置   出典:グーグルマップより作成


「信濃の鎌倉」マップ
出典:上田市公式Webの地図をもとに青山が作成しています。

 日本では、中世、近世、どの時代にあっても、武士がいるところに多くの寺社仏閣がつくられました。例外にもれず、北条市は上田市の別所温泉地区から塩田・前山地区にかけて、実に多くの個性ある寺社仏閣を構築しています。


「信濃の鎌倉」を象徴する安楽寺の八角三重の塔 出典:Wikipedia


「信濃の鎌倉」を象徴する安楽寺の三重塔
撮影:青山貞一、 Nikon Coolpix S8

 具体的には安楽寺、常楽寺、北向観音(以上、別所温泉地区)、前山寺、中禅寺、龍光院、塩田城(以上塩田・前山地区)などの寺社仏閣や観音、城が山の麓の傾斜地に数多く建造されていたのです。

 いずれの寺も駐車場があったので、池田さんのアクアでわずか2時間半ほどで浄域の名所旧跡のほぼ全部を訪れることができました。 さらに温泉の中心にある北向観音は、長野市の善光寺と向かい合うために北向きにしたという観音で、創建は何と825年です。

 本論考では、「信濃の鎌倉」を現地で撮影した写真とWikipedia の解説をもとに紹介したいと思います。


◆中世史(鎌倉時代)
  1219 健保7年 鎌倉時代 源実朝が公暁に殺される
  1221 承久3年 承久の乱
  1232 貞永元年 貞永式目制定
  1247 宝治元年 宝治合戦
  1274 文永11年 文永の役
  1281 弘安4年 弘安の役
  1285 弘安8年 霜月騒動
  1293 正応6年 平頼綱の乱
  1297 永仁5年 永仁の徳政令
  1317 文保元年 文保和談
  1324 元亨4年 正中の変
  1331 元徳3年 元弘の変
  1332 元徳4年
  元弘3年 後醍醐天皇が隠岐に流される
  1333 正慶2年
  元弘3年 後醍醐天皇が隠岐を脱出。
  新田義貞が鎌倉を攻め落とす(鎌倉幕府滅)

つづく