2002年6月12日 環境新聞

■松葉によるダイオキシン測定 費用4分の1に
  原議員が調査依頼  現行手法と比較

 松葉を生物指標として用いる大気中ダイオキシン類濃度の測定法が広がりつつある中で、社民党の原陽子議員(事務所 03-3508-7304)はこのほど、環境省が進める大気を直接採取する方法との比較調査を行った。

 調査は、環境総合研究所に依頼し、神奈川県内の分析調査をサンプルに用いて実施。測定にかかる費用とその効果を比較したところ、松葉を用いた手法では、ほぼ四分の一の費用で年間平均濃度を把握できたことが分かった。また、松葉中のダイオキシン類濃度を計算処理して作った濃度マップでは、大気中ダイオキシンの測定結果と極めて類似した濃度パターンが現れたとしている。

 原陽子議員はこの結果について、「松葉で測定する手法が合理的でより安価な手法であることがわかった。住民が参加して実施するので身近な環境問題への関心を高める効果も期待でき、地方自治体や環境省などにも選択肢の一つとして進めていきたい」と話している。