2002年5月23日 西日本新聞

ダイオキシン 汚染が徐々に改善
九州・山口55地域でグリーンコープ連合
松葉で調査


 生活協同組合の連合会「グリーンコープ連合」(本部・福岡市)は、22日、九州・山口など10県で昨年、各地の松葉に含まれるダイオキシン類の濃度を測定し、大気汚染の状況を調査した結果を明らかにした。対象の対象の55地域の大半で、調査を始めた1999年から汚染度が改善したが、国の安全基準値を超える地域もあった。

 松葉はダイオキシン類を九州しやすい樹脂を含み約二年で落葉するため、過去1年の大気汚染状況の指標になるとされ、松葉の含有量の十分の一が、周辺の大気1立方メートルの含有量に当たるという。

 同連合の調査は九州七県と山口、広島、岡山が対象で、ダイオキシン類三物質のうち、二つを測定した。

 最も高濃度だったのは、福岡県川崎町の清掃工場周辺。大気一立方メートル当たり0.61ピコグラムで国の安全基準(0.6ピコグラム)をわずかに超過した。次いで北九州市八幡西区(0.29ピコグラム)、山口県西部(0.29ピコグラム)などが高かった。

 99年から継続調査している38地域のうち、悪化したのは4地域で特に八幡西区は2倍になっていた。