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No Nukes More Hearts"
イベント参加記


池田こみち

2007年11月19日
無断転載禁


 東京に木枯らし1号が吹いた日、好天に恵まれた日曜日の午後、久しぶりに日比谷野音に出かけた。“NO NUKES MORE HEARTS"と銘打った新しいタイプの反原発Action(Party & Parade)が企画実行され、老若男女が全国から集まっていた。

 六ヶ所村のプルトニウム再処理工場の課題については、大マスコミがほとんど報じない中、坂本龍一さんが呼びかけて、すこしずつ若者の間にも広がりを見せていたが、今回のイベントにはロック歌手の演奏などもトークの合間に組み込まれ、みんなで楽しみながら問題を一緒に考え共有化し、声を上げていこう、というものだった。

 プログラムには無かったが、飛び入り的に川田龍平さんや福島瑞穂さんの応援スピーチも入り、大いに盛り上がった。


川田龍平参議院議員と福島瑞穂参議院議員からのメッセージ
左はロックグループのBlack Flower
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10

 日だまりのなか日中はそれほど寒くもなく、中高年の参加者もリズムを取りながら音楽を楽しみ、ピーターバラカン氏やアーティスト、現地のNGO代表などのお話に耳を傾け、次第に野音に集まった人々の間に一体感が生まれていったようだ。


池田こみちさんと川田龍平さん。川田さんは月曜日から参議院
の環境委員会出席。撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10

 会場では思いがけず、全国各地から参加されているみなさんに声を掛けていただき、改めて、こういう運動や行動に参加する人はみんな繋がっている、と感じさせられた。九州や東京で一緒に松葉ダイオキシン調査をやって来た生協の方々、全国の海でムラサキイガイを採取して一緒に海の汚染を調査したSFJ(サーフ・ライダー・ファウンデーション・ジャパン)のメンバー、みんな元気だった。

 外では、物々しく警官隊が列を作り、装甲車も出ていた。また、右翼団体の宣伝カーもけたたましく騒音をまき散らし、デモの最中も妨害していたが、1時間半ほどのデモ行進は街頭環境教育カーよろしく、六ヶ所村の問題点や原発の問題点などをスピーカーでPRしながら完歩した。

 反原発運動の歴史は長いが、こうした新しい運動・アクションの企画によって、ひとりでも多くの人々が新たに問題に気づき、今日からでも一人ひとりが情報を発信すること、小さな行動をはじめることの大切さを改めて感じた一日だった。

 小さな子供の手を引いたり、抱っこしたりして参加している若い夫婦もいた。彼らの思いはきっとこの子供たちに安全・安心で幸せな未来を残したいという一心なのだろう。無邪気に「反核」の旗を振る子供たちの未来に責任を持っているのは私たち、現代に生きる大人であることを忘れないようにしたい者である。