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伊藤貫氏(米在住30数年)、
米大統領選挙について大いに語る


出典:フロントジャパン(チャンネル桜)
2021年1月21日
 公開

独立系メディア E-wave Tokyo

 以下は伊藤貫氏(米国ワシントンDC30数年在住)が2021年1月21日、フロントジャパン(チャンネル桜)で米大統領統領について多いに語った。伊藤貫氏はスカイプでスカイプで米国のワシントンDCから参加しています。トランス・スクリプトは池田こみち。
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伊藤貫氏 国際政治アナリスト(在ワシントン)プロフィール

 昭和28年生まれ。東京大学経済学部卒業後、コーネル大学にて米国政治史・国際関係論を学ぶ。その後、ワシントンのビジネスコンサルティング会社に勤務。現在も活動の拠点を米国に置き、CNN,米国公共放送、BBCなどの政治番組で外交政策と金融問題の解説などを務める。著書に『歴史に残る外交三賢人』、『自滅するアメリカ帝国~日本よ、独立せよ』など。


今回の大統領選挙の結果について

 私個人は、ある程度良い方向に進んでいるのではないかと思っている。2016年の選挙ではトランプもヒラリーも嫌いで、民主党のバーニー・サンダースを支持していた。結局予備選で落ちてヒラリーとトランプの争いになったがヒラリーよりはトランプの方がまだマシということだった。今回もまたサンダースを支持していて十数回献金していたがまた負けて、バイデンとトランプのたたかいになってしまった。トランプは四年間でかなり業績も残したと思うが、これ以上やるとアメリカが持たないし、国際政治がガタガタになってしまうと思う。

 バイデンはものすごく腐敗していて頭が悪い。トランプとどちらがいいかというと、ここでバイデンがやると民主党の人気がガタ落ちするだろう。彼にはきちんとした外交政策とか出来るとは思わない。これは共和党を立て直すチャンスだ。来年の連邦議会の選挙で、下院か上院かどちらかが共和党に戻ると思う。そうすれば、ハンター・バイデンと父親のジョー・バイデンは中国から数十億円賄賂をもらっているので、議会で調査が始められる。来年以降、もし下院を共和党がとれば、弾劾(impeachment)に追い込まれる可能性がある。次の3年間で共和党を立て直すことができるだろう。

 3年後の選挙では共和党が勝つだろう。こっちでは次の大統領候補について話している。もうトランプはいいから今後どうするかと。今、一番よく言われる次の大統領選挙で出る人は、ペンスとポンペイオ、テキサス州のクルーズ(TedCruz)上院議員、ミズーリ州出身のジョッシュ・ホウリー(Josh Hawley)というのがいる。彼は、まだ41歳と若いが、この一ヶ月で一番目立つところに躍り出てきた。クルーズとホウリー上院議員は経歴が似ててとても頭が良い。

 クルーズはハーバードのロースクール大学院をトップで出て、連邦の最高裁長官の補佐官になっている。ジョッシュもイエール大学のロースクールをトップの成績で卒業し、すぐに連邦最高裁判所長官の補佐官になっている。簡単にはなれないポストだ。ホウリーはメチャクチャ頭が良い。二人ともトランプ路線を変えるつもりがない。もう一人の有力者ポンペオは、陸軍士官学校(Wet Point)を首席卒業。これらはトランプ路線を変える積もりがない。ペンスは全然ダメだけど。

 ポンペイオ、クルーズ、ジョッシュ・ホウリー(41歳)の三人とも抜群に頭が良いからどう考えてもトランプより良い大統領になるはず。トランプ以上にホウリーは中国に厳しい。トランプは気分で変わるが。ポンペイオもホウリーも中国のことをしっかり勉強し、徹底的に封じ込めなければいけないと考えている。僕としては、トランプが大統領に再選されて四年間気まぐれやるよりはよほどよいと思っている。トランプにはまったく一貫性がなく、気まぐれで三ヶ月前とまったくつじつまの合わないことを平気で言う。いい加減にして欲しい。

 本当のこと言うけど、頭が悪い。この政策を受け継いでくれる三人の政治家がでてきたから、この三人なら馬鹿なバイデンには絶対勝てると思う。気まぐれトランプVS馬鹿なバイデンでバイデンがなっても結局何も出来ないだろうから、来年の議会選挙で上下院で共和党が勝って、3年後にポンペイオとか若手の優秀なのが出てくれば、日本にとってもとってもいいしアメリカにとってもいい。トランプ路線を引き継ぐべきだと思うが、引き継ぐのはトランプより他の人の方が良いと思う。

 ペンスは悪い人間じゃないけど、露骨に言いますが、バイデンと同じで頭悪い。だから、自信がなくなっている。自分の意見が言えない。自分がない人でかわいそうな人。個人的には好きなんですけど、馬鹿が付くくらいいい人で気が弱いから,共和党のエスタブリッシュメントが総出でトランプを引きずり下ろせということになったんで、ペンスは板挟みになって圧力をかけられて、トランプの味方してトランプが負けてもトランプ勢力を率いる自信がないので腰くだけになってしまった。悪い人じゃなくてかわいそうな人なんです。


■カマラ・ハリスについての評価


カマラ・ハリス Kamala Harris
Source:Wikimedia Comons
パブリック・ドメイン, リンクによる

 カマラ・ハリスについての評価?あれはもう酷い。日本の保守波にもアメリカの保守派にもカマラ・ハリスは左翼だとかいうは人がいるが、あの人は左翼でも右翼でもなんでもなく、銀座とか赤坂・六本木のナイトクラブのママ。

 口がうまくて全部をお客さんに合わせるけど、お客さんのことを馬鹿にしてる。愛想がよくて口がうまくお客さんの扱いがうまい。そして男を騙すのがものすごくうまい。
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 商売上手なマダムで、自分の出世とか金を稼ぐためなら何でもやる。彼女がカリフォルニア大学バークレー校の学生だったとき、ぎんぎんのリベラル派だったが、サンフランシスコの市の検察官になる前に、サンフランシスコの市長もやったことがあるウィリー・ブラウンという60歳くらいのゴリラみたいな黒人の政治家がいるんだが、彼はカリフォルニア州の政治とサンフランシスコの政治を牛耳っている人物だった。
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 彼女はウィリー・ブラウンの情婦(mistress)となって取り入り、仕事はしないけれど政府の委員会などのメンバーにしてもらい、年に何百万円ももらえるようなポストを3つぐらい得て、いい生活をしていた。
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 同時にバークレー校の教授でサンフランシスコの検察官になっていた人物(恩師)に頼み込んで、サンフランシスコの検察官に採用してもらった。アメリカでは裁判官や検事も選挙で選ぶ。だから腐敗しやすい。アメリカでは何でも選挙で選べば良いと思っているが、特にカリフォルニアなんかでは裁判官も検事も世論に迎合して票をもらってなっている。
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 カマラ・ハリスはサンフランシスコのトップの検察官から職をもらったのに、検察官になった2年後に、自分を雇ってくれた恩師(バークレー校の大学院の教授)に対抗して選挙に出た。「あの男はあまりにも左翼で、我々ミドルクラスの利益を代表してない。私は穏健で中道派の良識を代表しているのであって、左翼のインテリとは違う」と主張。
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 それによって、カリフォルニア州の大富豪やサンフランシスコの大企業と金持ちのお金がどっとカマラ・ハリスに流れ込んで、二年前に自分を検察官にしてくれた教授をおしのけて出世した。

 検察官だったころは、黒人出身でリベラルなことをやる、マイノリティの見方と言っていたが、選挙の最中に大企業やお金持ちから大金を得たために、ポストに就いてからは、黒人の逮捕率をどんどん上げて、どんどん刑務所に放り込んだが、大企業の法律違反は見逃してきた。
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 とにかく自分の都合が良いときは自分はリベラルだ、左翼だといい、その実は、保守反動波に過ぎない。自分だけ口先だけの人物。
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 私やエマニュエル・トッドがサンダースを支持するのはサンダースは50年間一貫して左翼なんです。一回もぶれてない。絶対に金持ちからお金を得ない。
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 それに比べてオバマにしてもハリスにしてもヒラリーにしてもペローシにしても左翼とかリベラルの振りをする。やっていることは完全に金持ちの見方。だが、口を開けばアレキサンダー・コルテスみたいなことをいう。この人たちは全然やることは左翼じゃない。

 その証拠としてクリントン政権でもオバマ政権でも貧富の格差がどんどんひろがる一方だった。金持ち優遇が続いている。特にオバマ政権では、クリントン政権が金融市場の規制緩和をやって不良債権問題を起こしたがこのような詐欺行為で世界が金融恐慌になったのに、オバマ政権はこれに関連する人物を一人も逮捕しなかった。

 オバマ政権になったときに議会から8億ドル(800Million $)くらいの緊急補助金をもらったが、金融恐慌で一番困ったのは破産して住宅ローンが払えなくなったりした人たちだったが、数百万人、数千万人のそういう困った人のために使ったのは800Mil$の救済予算の内、せいぜい1%以下で、99%は犯罪を犯した投資会社、保険会社、ヘッジファンドの損失を埋め合わすために使っている。つまり犯罪を埋め合わすために99%のお金を使い、自宅を亡くしたりした被害者には1%しか使っていなかった。

 2008年にオバマが大統領選挙に出たときに一番お金を出したのはゴールドマンサックスなんです。だからゴールドマンサックスは2008年のオバマが大統領選挙に出てきたときに、「こいつは全部俺たちの言うことを聴く」とわかっていたから最大の政治資金がGSからオバマ候補に行ったわけでしょ。大統領になったらすべてウォールストリートに金儲けさせるために動いた。だから、口先ではリベラルな理想主義者で改革改革と言っていて、マスコミはそれを褒めあげるけど、実際はやってることは100%金持ちの見方。

 アメリカのマスコミというは嘘と分かっていて書く。オバマにしてもペローシ、ヒラリーにしてもカマラ・ハリスにしてもマスコミの連中はあの連中は「やり手婆だ、売春宿の女将みたいなもんだ」と分かっていて理想主義者だ、勇気ある圧力に屈しないリベラルな改革者とか書く。マスコミがすべてトップ0.1%層に握られていて、変なことを書くと首になる。

 ペローシ、ヒラリーにしてもオバマにしても彼らの変なこと「オバマは金持ちの味方だ」なんて書くと直ぐに首になる。CNN、NYTもそう。要するにアメリカ国民が完全に馬鹿にされているんです。こういうことを続けているってことは。

 カマラ・ハリスが予備選に出たけど、アメリカの黒人の間でさえ、彼女の支持率は7%だったんです。何故かというと、アメリカの黒人は彼女がサンフランシスコの検察官になって黒人にどんなひどい仕打ちをしたかを知っているんです。

 分かっている黒人は「この女はインチキだ」と分かっているんです。アメリカのメジャーなメディア(CNN,NYT,NBC,ABCとか)はトップ0.1%に牛耳られているから嘘とわかってて嘘を書くが、日本の新聞記者は見てれば、これは嘘だと分かるはずなのに書かない。ちゃんと観察したり調べれば分かるはずなのに書かないのは・・・・さらに馬鹿・・・


■トランプの6つの功績について

1.Deep Stateの存在を明らかにした

 アメリカの外交と戦争政策と経済政策の根本を支配するのはDeep Stateでしょ。特に外交とか戦争、警察についてはFBIとCIAと国務省と司法省の4つがDSで外交・警察権力を握っている。これは昔からあった。トランプの大きな功績は、DSの存在を表に出したこと。トランプが大統領になったもんだから、DSがなりふりかまわずトランプを引きずり下ろそうとして、トランプ、プーチンの陰謀があったとして、イギリスの情報機関の元ロシア担当のスパイまで雇ってありもしない疑惑(ロシアゲート)をでっちあげてトランプを引きずり降ろそうとした。これは結局クーデターでしょ。僕でさえ、ここまでやるのか、とビックリした。

 政党に選ばれた大統領を何の根拠もない出鱈目な疑惑をでっち上げて引きずり下ろそうとしている。アメリカの警察権力はここまでやるんだ!!日本の検察庁と警察が偽疑惑をでっち上げて総理大臣を引きずり下ろそうとするのと同じ。これは、ラテンアメリア諸国や中央アジアなどであれば驚かないがフランスとかドイツではそういうことはやらないのに、アメリカではある。何もないところから疑惑を出してきて。DSはここまでやるのか、ということがトランプのお陰ではっきりした。

 FBIと司法省はここまでひどいのか、国務省とCIAが悪いことをやるのはほかの国に手を突っ込んで内乱状態にしたり、転覆をはかったりすることはみんな知っていたが、FBIと司法省がやるとは思ってなかった。Establishmentがこういうことまでやるのがバレた。少なくともアメリカ国民の4割はしっかり理解した。6割は知らん顔しているが。


2.アメリカのマスコミの酷さを明らかにした

 僕は昔からアメリカのマスコミ人はきらいだったが、この四年間でアメリカのマスコミはここまで嘘をつくのか、ということがわかった。100%嘘をつき通す。アメリカのマスコミは日本やヨーロッパよりよっぽどひどいということがトランプのお陰で分かった。

 最近の世論調査で、民主党員の6割は大手のマスコミを信用するが、共和党は10%(1割)しか居ない。9割は信じていない。共和党支持者はもう覚悟を決めた。これは大きい。これもトランプの功績。


3.アメリカのインターネット企業の酷さを明らかにした

三つ目はアメリカのインターネットがいかにメチャクチャかということ。 Facebook, Amazon, Twitter, Googleは重要な情報はすべて隠し、意に反する物は消される。選挙違反があったというとすべて消される。全体主義国家と同じ、何か言うとすべて消される。アメリカのインターネットは自由に発言する機会を与えるとかいいながらこういうめちゃくちゃ腹黒いことをやる。

「トランプの落選はおかしいのではないか」というだけで消される。酷い独裁国家のようなことをやる。日本人やEUの人たちが学ぶべきことはなにかというと、世界中の全ての国は、GAFTなどのアメリカのインターネット企業がマーケットシェアを3割以下にすべき。こんなに汚いことをやるんだから。日本人もマーケット率をきめて3割以下にするべき。アメリカのメディアは言論統制するからそれ以上は大きくさせない、と主張すべき。言論の自由、思考の自由は守らなければいけないから。アメリカのこうした会社はアメリカだけでなく、他の国の言論の自由、表現の自由も勝手に変えてしまう。

日本政府、日本の国会議員は、アメリカのインターネット関係企業には市場シェア3割以上はとらせないという法律をつくるべき。それは日本の憲法(表現の自由、思想信条の自由と書いてある)を守るためと。それをアメリカの会社は全部無視する、土足で踏みにじる。そんな企業を認めるべきではない。あんな企業にシェア3割以上とられた、国家の独立がなくなってしまう。

 そういう企業を認めるべきではない。日本やEUはそうした企業に規制を掛けるべき。堂々とあなたたちは出鱈目をやるからと言えば言い。言論の自由、報道の自由を踏みつぶすから。DSがしかけたロシア疑惑が全部嘘だとバレてもアメリカのマスコミは報道しない。

 バイデンの息子のハンター・バイデンがラップトップをどっかに置き忘れて中国から何十億円も賄賂をとっているということがバレたても、アメリカのマスコミは一切報道しなかった。アメリカみたいに言論の自由、表現の自由を土足で踏みにじって平気な国というのは他の国と自由貿易させないとすべき、投資にしてもアメリカの大企業は投資に規制を掛ける必用がある。法律を守らない。こんな国と自由貿易なんか出来ない。


4.共和党という政党がいかにもぬけの殻かということが分かった

 共和党のEstablishmentと言われる人がいたが、トランプとロシアの疑惑が起きてFBIとCIAと司法省と民主党が仕組んででっち上げの疑惑で弾劾騒動になったけど、共和党の上院議員で反論したのはせいぜい1割、後の9割は知らん顔。下院は4割がおかしいと言っていたが6割が知らん顔。Bush兄弟、チェイニー親子など共和党のEstablishmentといわれる人たちはDSがあんな犯罪行為をしているのに、そっぽ向いて何もしなかった。

 つまり、共和党の支持者たちは、共和党のEstablishmentと言われる人たちがこれほど無責任な連中だ、これほど臆病な連中だということがわかった。共和党内部の空洞化がはっきりした。

 少なくともミズーリ州のジョッシュ・ホウリーが突然出てきたのは、上院で一番勇気を持ってこれはおかしい、と選挙疑惑を指摘したのが彼で、トランプの支持者が学歴の低い人が多いが彼は一番学歴が高い彼が選挙違反を指摘したのは面白かった。民主党が腐敗しているだけでなく、共和党のEstablishmentも相当いかさまで、自分の国のFBIと司法省が犯罪を犯しているのに知らん顔していた。共和党の正体がバレた!


5.米中関係のファンダメンタルを破壊した

 キッシンジャーとニクソンがアメリカと中国の国交回復やったのが72年でそれから米中関係はキッシンジャー路線で関係を進めてきて、関係を強めれば中国は世界秩序を支える側の覇権国となると考えていたが、これを真正面からおかしいじゃないか、と言い出したのがトランプ。キッシンジャーの時代から民主共和ともに50年間守ってきた米中関係の根本(ファンダメンタル)を壊したのがトランプ。これは元に戻らない。

 クリントン夫妻にしても、ブッシュの息子にしてもオバマにしてもアメリカのウォールストリート、大富豪、投資機関からものすごいお金をもらっているので「中国が危険だ」とは口が裂けても言えない。日本の二階さんに支配されている自民党と同じ。

 トランプは国際政治学など何も分かっていなくて単に中国が嫌いなだけ。彼は何でも好き嫌いで判断する。好き嫌いで中国の悪口を言い出したら、まわりにピーター・ナバロとかポンペイオももともと中国嫌いなので、トランプをおだてて中国をたたかせようとした。トランプは使える!と考えた。

 20年くらい前からアメリカの対中政策はおかしいと分かっていたアメリカ人は一杯いたけど、アメリカの政治家が全員、アメリカの資本家と大企業、金融機関から政治資金をもらっているから誰もおかしいと言わない。ペローシの旦那は中国に投資していて何百億も莫大に儲けている。クリントン夫妻も中国に一杯投資している。アメリカの資本家階級は中国に何百兆円も投資していて稼いだ利益を中国に財産として置いているので人質を取られたようなもの。

そうするとアメリカの金持ち階級は中国の悪口は絶対に言わない。米中関係を悪くすることを危惧している。アメリカの政治やさんはトップ0.1%から資金をもらわないと選挙も出来ないから、結局何も言わない。そこに何も分からないトランプが出てきて中国批判をやり出した。

 単なる好き嫌いで。このままでは中国にやられてしまうと思っていた外交関係者がトランプにすり寄って、おだてたので益々トランプは増長した。トランプが三年間毎週のように中国がおかしいと言ってきたのでアメリカ国民も中国はおかしいと分かったわけです。

 アメリカ人はトランプは中国が覇権統治しているとかそういうことは分からない。トランプは簡単で貿易黒字を出している国は気に食わないという主張なので1980年代は彼は日本の悪口ばっかり言ってた。あの人は単純でアメリカを相手に貿易黒字を稼いでいる人は気にくわないと。過去何年間もアメリカは中国を甘やかして何やっても知らん顔していたが、それがトランプが4年間やって対中政策の基盤を壊してしまった。

 その動機が単にトランプが好きか嫌いか。それでも結果としてアメリカの対中政策をひっくり返した。バイデンは元に戻そうとするがもどるかどうか。中国政府は中国企業がバイデン親子に数十億円与えた証拠を握っている。そうすると中国政府はいつでもバイデン親子が中国から賄賂を取った証拠を出せる。それを出されたらおしまい。

 政権が終わる。だから中国は何時でもバイデンをつぶせると分かっているから、バイデンも中国に本気で封じ込め政策をやることなどできない。だからといってオバマ時代に対中エンゲージメントポリシーには戻れないので、そこはトランプの功績といえる。

 ボルトンは基本的にチェイニーの娘と同じで、100%ネオコン。ネオコンとトランプはもともとものすごく相性が悪い。それなのに、ボルトンを安全保障担当補佐官にしたトランプが悪い。喧嘩するに決まっている。あれ(人選)は言っちゃ悪いけど、トランプが馬鹿。半年から一年たったら、やっぱり喧嘩した。ネオコンというのはほとんど全員民主党に入はいってしまった。 

 アメリカというのは非常に奇妙なのは、(ネオリベ)とNEOCON(ネオコン)が一緒になっている。ネオリベは、グローバリズムで世界中をアメリカの市場にして金儲けるという主張で、ネオコンというのは優越した軍事力と政治力で世界中を覇権するという。ということはネオコンの主張は、ネオリベにとって都合がいい。

 ネオリベにしても、ネオコンにしても有力なメンバーはみんなユダヤ人なんです。主な金融業界のトップは、両方にお金を出している。2016年のアメリカの大統領選挙でヒラリーに対して一番お金を出しているトップテンを調べたら7位までが全員ユダヤ人だった。しかも6番目までは全員ウォールストリートの金融業者。ということは、トップ1~6番目は全員ユダヤ系金融業者。その連中は、世界中の金融市場をアメリカが支配したいのでそれをヒラリーにやらせたい。

 同時に、ネオコンがやっている軍事政策、つまり、アメリカが中東に軍事介入しすなわちイラク、シリア、イラン、イエメン、リビアをたたきつぶすとイスラエルの利益になるというのが彼らの軍事戦略でこれはネオリベにとっても悪くない。両者は従兄弟同士というかすぐ仲良くなれるという関係。だからトランプになったら共和党のネオコンはみんな民主党に入っちゃった。

 今度の政権で共和党、国務省のナンバー1、2、3になった連中というのは、No.1がアメリカ国務省長官アントニー・ブリンケン、No.2が 国務省副長官 ウェンディ・シャーマン(オルブライトの直ぐ下で働いていた人)、No.3が国務省次官(政治担当)ビクトリア・ヌーランドとなったこと。ヌーランドはネオコンの叔母さんでウクライナ政権をひっくり返した人。馬淵さんにとって名前を聞くだけで虫ずが走る人。この三人ともユダヤ系のネオコンでありネオリベ。

 この三人が何を考えているかというとアメリカが世界を支配したい、そして、ロシアをぶったたきたい。ウクライナをロシアから引きはがしたい、アメリカの軍事力をつかってシリア、リビア、イラン、イエメン、イラクをたたきたい。三人ともブッシュ、オバマの中東政策に全部賛成していた。なので今後また、アメリカとウクライナ、アメリカとロシア、アメリカと中東諸国の関係はどんどん悪化していく、また戦争するのを全く何とも思っていない連中ですから。

 ヌーランドに関して言えば、FBIがトランプのロシア疑惑をつくりだしたときに、偽の情報をつくったのがイギリスのMI6という諜報機関のロシア担当官のクリストファー・スティーブなんだが、その情報をFBIと連邦議会に持ち込んだのがビクトリア・ヌーランドです。それがナンバー3に返り咲いたことになる。ウクライナで選挙で選ばれた親ロ派のリーダーをクーデターで追い出したのもヌーランド。プーチンとしては、この女は絶対許せないと思っている。これを国務省のNo.3に持ってきたのは酷い話で、全然反省していない。


6."The System is Rigged”(アメリカの政治システムが操られている)
  ことを国民の多くが確信した


 2016年に大統領選挙でバーニー・サンダースとトランプが討論会やっているときに二人が何回も同じことを言っていた。同じ台詞を使った。その台詞は何かというと、 "The system is Rigged" (アメリカの国家・政治・社会システムは最初から仕組まれている。最初から誰が勝つか決まっている。シナリオに書いたヤツはどっか別のところにいて、我々は操られている)だ。二人ともこれを言っていた。普通の国民は利用されているだけ。

 普通の国民が自由主義をやっているつもりでも、実際は後ろで操るヤツがいて全て操られているのだと。トランプの4年間は仕組まれた4年間(The System is Rigged)で、後ろで糸を引いているヤツが、インターネットを支配し、政治を支配し、マスコミを支配し、税制も支配し、戦争政策も支配している。我々はその支配している連中に踊らされれているだけだ。これトランプの4年間でアメリカのシステムが仕組まれているということをアメリカ国民の半分くらいが確信するようになった。トランプは何も分からずにやっていたらこうなってしまったけれど。

 アメリカ社会でもう勝つヤツが決まっていてそれらが勝つためにいろいろなことを運用しているのだということが普通の庶民まで分かるようになった。僕はワシントンに長く住んでいるから誰が操っているか分かっているけど、普通の人はこれまで分からなかったが、トランプ政権の4年間でわかった、確信するようになった。これは大きいこと。そういう人たちはどんなことがあってもトランプはたたき出したかったということだ。

 選挙ではいろいろなところで数十件の選挙詐欺がおきていた。郵便投票をつくったところ、開票する段階、計算して報告する三段階で詐欺がおきていて、どこでどれくらい票がごまかされたか永遠の謎。問題なのは州の政府の警察と検察官、連邦政府のFBIと司法省の検察官がまったく捜査しない。そうすると、警察と検察が全く捜査しないから、州の裁判所も連邦政府の裁判所も裁判にしようがない。おかしいことがおきていることをみんなが分かっていても何も動かない。ということは、The System is rigged ということに他ならない。とみんなが思うようになった。

 トランプによって4年間やったらはからずもこういうことが明らかになった。これは歴史としては実に面白い。


■中国についてはどうみるか

 この選挙結果は中国は大喜び。バイデン政権の4年間は中国は大喜びだが、共和党の一番言い頭の良い連中は中国がなにをしているかわかっているから、3年後の大統領選挙に出てくる人たちは中国に丸め込まれるような連中じゃない。僕はこれでアメリカ政治が良くなるかどうかは別として共和党は良くなると思っている。

 僕は、日本は自主的な核抑止力を持って自主防衛すべきと思っている。30年前に諸君という雑誌にも書いた。問題は、日本人は過去500年間の国際政治史ががバランスオブパワーで動いていたと言うことをわからない。実感がない。僕は少し勉強しているから、経済力と軍事力と科学技術力の三つをとった国は、実力をつけるたびに勢力圏を増やしていく。

 最終的には勢力圏争いで国家の地位が決まると。平松茂雄さんも同じようなことを言っておられて、日本は中国の属国になるだろうと指摘されていたが、僕もそう思っている。現在、中国の実質経済規模はアメリカより35%くらい大きい。実際に売買している物とサービスの量では中国はアジアを制覇してくるが、為替レートを勘案するとまだ、中国の方がアメリカより25%くらい小さいが、実質的な財とサービスの量で見ると35%くらい大きい。最近のコンセンサスでになってきたのは、2030年になると、中国の実質経済規模はアメリカの二倍になって、名目経済規模もアメリカを越しているだろうと考えられている。

 ということは2030年になると中国は実質経済規模も名目経済規模もアメリカより大きくなるので、軍事予算も世界一になるので、アメリカはどうするかというと、アメリカは諦めて東アジアから出て行くことになる。アメリカは中国と戦争しない。中国と戦争するのはコストが大きすぎ、危険が大きすぎるので。だからそもそもアメリカが今、ヨーロッパも中東も東アジアも三つとも支配しているのがおかしい。アメリカは西半球の国でそれが東半球のユーラシア大陸の中東とヨーロッパと東アジアを支配するのか。そっちの方が不自然じゃないかと。

 中国人の外交官と話すと、アメリカのやっていることはおかしい、何時までも西半球の国が東半球に手を出すのかと。中国人が言うにはアジアで一番の大国で世界一の経済力と軍事予算を持つ中国がアジアを支配するのが自然で当たり前と考えている。今の状況がおかしいし、不自然だと。考えるに今から10年後、実質名目共に中国が大きくなり、国防予算も中国が大きくなると、アメリカ人の過半数は中国人に賛成することになる。

 あなたたちの言うとおりです、と。中国の経済規模が世界一、軍事予算が世界一なら東アジアを支配するのは当たり前です、と。白人人口は少子高齢化して少数化していくことになる。黒人との関係がどんどん悪くなっていく。自国で色々なトラブルを抱えているのに、なんで東アジアで中国と戦争するのか、そんなことは関係ない。アメリカは自然資源が豊かなので東アジアから出てっても国民は生活できる。経済的にダメージを受けない。

 普通の人にとっては。アメリカの世論も10年後にはアメリカがいつまでも中国で対抗して戦争までする用意があるという現在のようなことを維持するのは不自然だと思っている。それよりも中国に東アジアなんか中国にくれてやればいいとおもっている。アメリカ人だったらそう思うはず。

そうしたら、日本としてはきちんと今から自主防衛しておくか、10年後にアメリカに見捨てられたら、今度は中国の言うことを聴けば良いのかどっちかになる。

以上

 ありがとうございました。