エントランスへはここをクリック   

田中知事
 仕事始めあいさつ
について
青山貞一

2006年1月5日

青山貞一ブログ版


  昨日(1月4日)、田中康夫長野県知事は、職員を講堂に集め、年頭の挨拶を行った。

 田中知事就任後、長野県は、高齢者医療費全国最低、高齢者就業率全国第一位、そして累積債務が減少している唯一の都道府県など、数々の実績をあげてきた。

 そして今回の挨拶では、中小企業業況判断指数で全国第一位であることを述べた。

 小泉政権になってこの方、弱肉強食とリストラ優先の経済政策が継続し中小企業はどの自治体でも疲弊、衰退している。

 長野県では地場に根付いた小さな産業が創意工夫を生かした産業を創出していることで他の都道府県とは異なっている。

 地元メディアや県議会議員らから揶揄されて続けてきた「コモンズ」政策が実を結びつつある証拠であればと思う。

 累積債務の返済は、国及びどの都道府県もなしえていない。

 しかし、長野県は全国で唯一、累積債務を減少させている。地元メディアは、「何それ」と、ほとんど記事にもしていないが、これって今の日本にあって大変なことである。実質的に6年間プライマリーバランスが黒字化していると言うのも、実はすごいのだ。

 田中知事は、仕事始めの挨拶の最後を、「大日本主義と小日本主義」、すなわちこの国、日本のかたち、ありかた、に係わる話で締めくくった。

 自民はもとより、民主も国家主義から「大日本主義」に向かっている今、田中知事が掲げる理念はもとより政策、施策も、実はソフトパワーを軸とした「小日本主義」であると言える。

 同時に、歴史観と社会科学的知性をもった富国強兵ではない、経世済民の考えにたったアジア観こそ「小日本主義」の原点であると思う。

 これは不要な摩擦を中韓両国と起こし、敢えてリスクを高め、憲法九条改正を誘導する「大日本主義」の先兵、小泉政権と大いに一線を画すものである。

 「仕事始めの式」田中康夫知事あいさつ全文