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台所からの地球環境
京都議定書の発効を経て
(その2)
青山 貞一

掲載日:2005.3.5



 ところで、長野県、信州で地球温暖化対策を実施する上で特に考えるべき事がある。それはCO2等、温室効果ガスの排出削減とともに、あるいはそれ以上に、膨大な森林資源が有するCO2の吸収作用(機能)を活発化させることでる。周知のように、森林のCO2の吸収作用(機能)を活発化させるためには、当然のこととして森林の維持管理をしっかり行う必要がある。間伐はそのひとつだ。

 同時に、寒冷地である長野県、信州では、冬期の暖房に多くの世帯、学校などが現在、石油(灯油)を使用しているが、これを間伐材を活用した木質燃料とする、すなわち石油代替として間伐材を活用できれば、一石二鳥である。

伊那の間伐材

  講演の翌日、長野県伊那地方事務所の田山所長のご案内で上伊那森林組合がここ数年取り組んでいる間伐材のペレット化と、それを小学校などの暖房につかう事業の現場を視察した。森林組合長らと一時間ほどこの問題について議論した。


上伊那森林組合による間伐材ペレット工場

 以下のストーブは、暖房の燃料として間伐材をペレット化したものを石油代替として使っている。カロリー的にも利便性でも十分に石油代替が可能のようだ。ストーブは教室クラスで使えるものが1台15万円と、従来のストーブに比べ1/2〜1/3と廉価だが、暖房効率などの性能はしっかりしている。着火時の電気ヒータがストーブの熱で壊れることがあるなど、技術面であとひといきだが、十分実用になるはずだ。長野県、信州ならではの温暖化対策となると思う。

試作されたペレットストーブ