エントランスへはここをクリック   

村上、政財界VIP人脈

日刊ゲンダイ

掲載:2006年6月6日

 
 儲けるためなら何もでありの村上ファンドに箔をつけたのが、豊富な政財界人脈だ。

 筆頭格の宮内義彦オリックス会長に続く”功労者は”日本銀行の福祉俊彦総裁(70)。村上ファンドの設立当初、アドバイザリーボードに名を連ねていた。

 「当時、日銀の接待汚職の責任をとり、福井氏は富士通総研の理事長として野に下っていた。通sんしゅじだいの村上が総研の設立に係わった縁で面識を得たようです」(経済産業省関係者)

 昨年10月に阪神の星野仙一SDとタイガース上場を話し合った席上で、村上が福井氏とともにタイガース新社長候補に名前を挙げたのが、日本郵政の西川善文社長(67)だ。

 三井住友銀行の頭取時代から気脈を通じ、村上が西武鉄道株を買いはじめた際には、資金提供を申し出たと伝えられる。

 「村上が人脈育成にフル活用したのは『灘中・高』『東大』『通産省』という経歴です。ファンド設立当初、出資に応じたスクウェア創業者の宮本雅史氏は灘高の先輩。福井氏と同時期にアドバイザリーボードだったトヨタ自動車の中川勝弘副会長は、元通産省審議官という通産人脈です」(財界事情通)。

 政界に根を張る人脈も同じだ。ライブドアの匿名ファンドへの出資を疑われた自民党の西村康稔(43)は灘高→東大→通産省を通じて村上の後輩。かちて本誌に「村上さんとは10回どころか100回以上、会っています」と話していたが、「取材は一切、遠慮している」(議員事務所)と知らんぷり。

 自民党の林芳正参議院議員(45)は東大同期の麻雀仲間。同じ歳の片山さつき(47)も東大卒だが、村上は一浪のため、学年は一つ下である。

 「昨年の総選挙でも通産省OB7人の応援にセッセと飛び回り、築き上げた人脈を駆使し、最後までファンド規制法案の審議状況を逐一聞いていました。ところが、逮捕情報が流れ以降はナシのつぶて、本人は『みんな避けてやがる』と悔しがっていたそうです」(村上ファンド事情通)

 さすがに逃げ足は速い政財界のお偉方だが、”総会屋もどき”の片棒を担いだ責任はどうとる気なのか。