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世阿弥と日蓮の足跡をたどる佐渡の旅

トキの森公園 見学

青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda
2018年9月18日公開
独立系メディア Media E-wave Tokyo  
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佐渡現地視察総合目次

 トキの森公園@見学  トキの森公園A所感  トキの森公園B質疑


 2018年8月15日〜18日、佐渡に視察した。視察の主な目的は、世阿弥と日蓮の足跡をたどる佐渡の旅あったが、せっかくなので佐渡金山とともにトキの森公園にも足をのばした。

 以下は佐渡の時の森公園についての池田こみちの事後感想です。

 佐渡のトキ(朱鷺)は、今や観光の目玉となっており、多くの観光客がトキを見ようと佐渡トキの森公園を訪れている。佐渡市や環境省が公表している資料によると、毎年15万人前後が訪れているという。

 今回、私たちもご多分に漏れず、視察日程の最後に「佐渡トキの森公園」を訪れることにした。

 施設は、佐渡の中央部に広がる国中平野の東側、佐渡市新穂地区の一角にある。佐渡の玄関口でもある両津港から車で20分弱のところにあり、ここで繁殖・飼育・野生純化・復帰訓練などが行われ後に、放鳥されるのもこの佐渡市中央部に広がる田園地帯である。水田は餌場となり、周辺の森が繁殖地となるのだ。


出典:グーグルマップ

 さて、この施設だが、「佐渡トキの森公園」と呼ばれており、その中には、国、すなわち環境省が運営管理する「トキ保護センター」と佐渡市が運営管理するトキの森公園(トキふれあいプラザ・資料展示館)がある。

 下の図はその施設配置である。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900


施設配置図 パンフレットより


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

 まず、観光客・見学者は、広い駐車場に車・バスを駐め、公園入り口に向かっていくと駐車場の端にトキグッズのお土産物やとトキのむらフードという看板のかかったソフトクリームやがある。そこは見学を終えた人たちがお土産を買ったり、ソフトを食べて一服する場となっていた。

 入り口に向かう園内の通路でいきなりサドッキーなるトキの着ぐるみご当地ゆるキャラに迎えられる。このサドッキーは佐渡市が、トキの野生復帰をみんなで応援するために、公式にトキのデザインを制定したもののひとつであり、この着ぐるみの他に、Tシャツやその他のグッズにプリントするトキのイラスト、デザインなどが複数指定されている。


サドッキー
出典:関連Web

  サドッキーに誘導され?!公園の木々の間を歩いて資料展示室に向かうが、施設に入る前にまず「入場券」を自動販売機で購入しなければならない。現在は大人(高校生以上)400円、子ども(小中学生)100円となっている。

 みれば、「入場料」ではなく「協力金」と書いてあるが、英語では「AdmissionFee」と書かれており、どうみても入場料である。ともあれ、チケットを買って資料館の中に入ると、パンフレットを渡され、施設内は赤い線で仕切られており、見学者は環境省が管理する保護センターには立ち入りが禁止され、あくまで佐渡市の運営管理する「資料展示室」と「観察廊下」、そして別棟の「トキふれあいプラザ」のみが公開されていることを説明される。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

 資料展示室には日本最後の野生のトキ「キンちゃん」や「ミドリ」の剥製があり、佐渡において絶滅したトキの繁殖に取り組んできた歴史や鳥類としての特徴などがパネル展示されている。骨格標本や卵の大きさを示す展示などもあった。

 以下ははく製。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

 ここを過ぎると、観察通路なる廊下に出ることになる。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

 ここからは、数十メートル離れたところに設置されている環境省管理下にある飼育ケージの中で、数羽のトキが止まり木に居る姿などを垣間見ることができる。遠いので目の悪い人や子どもなどには見えにくい。環境省曰く、そこは「たまたま見えるところ」なのだそうだ。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

 その、観察回廊から遠くのケージ内のトキを見て先に進むと、いったん外に出て遊歩道をあるき、「トキふれあいプラザ」に向かう。途中、視線を庭の草むらの方に向けると、なにやらトキらしい鳥が二羽、餌をついばんでいる。

 「アッいた。」と思わず声を出したが、それは、なんと、トキをかたどった模型(デコイ)であると、歩道脇の看板に書いてあった。ふれあいプラザに行く途中、この模型のトキの親子か夫婦が2セットおいてあって、非常に紛らわしいというか、違和感というか、騙された感を強くしたのは私たちばかりではないようだ。

 以下はそのデゴイのひとつ。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900

 このふれあいプラザ施設では、トキが飛び回ることができる大型のケージの中に、自然に近い環境を再現し餌場や巣作り等のトキの生態を観察できるようにしてあるものだが、私たちがその日、窓硝子越しにみたトキはやはり遠く、身近には見られない。

 まれに、運良くトキが水辺に降りてくれば、比較的近くで見られるようだがなかなかそういうチャンスには恵まれないようだ。近くに来るまで長時間そこでじっと待っている訳にもいかないのが旅行者というものだ。

 結局、さっとふれあいプラザを済ませて炎天下を駐車場に戻ることになる。なんだか疲労感に襲われて、結局、駐車場脇の売店でご当地ソフトクリーム(塩ミルクソフトと枝豆ソフト)を食べることになり、「相手の戦術」にはまってしまった。


つづく