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メアリー・ステュアートの足跡を追って
スコットランド
2200km走破


スコットランドという国
A country called Scotland

青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda
2018年12月10日公開
独立系メディア E-Wave Tokyo 無断転載禁


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スコットランドという国
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◆スコットランドとイングランドの国境線

 スコットランドでは、有料の高速道路はなく、高速道路に一般道路が接続していますが、一旦、目的地やジャンクションでの乗り降りを間違えると戻ってくるのが至難の業となります。

 また道路には一般道にもほとんど信号がありません。みなラウンドアバウトになっているので、ここでも間違えるともう一周するなど、大変なことになる。左側通行は日本と同じです。

 ※(参考) ラウンドアバウト(roundabout) (出典:Wikipedia)
  3本以上の道路を円形のスペースを介して接続したもので、この円形の
  スペースの真ん中には中央島と呼ばれる、円形の通行できない区域が
  ある。車両はこの中央島の周りの環状の道路(環道)を一方向(右側通
  行なら反時計回り、左側通行なら時計回り)に通行する。


 以下の写真はスコットランドとイングランドの国境線にある案内です。ようこそスコットランドへと英語とゲール語(Failte gu Alba)で書かれています。


スコットランド、イングランド国境にある
ようこそスコットランドへ! の看板
出典:青山貞一 Nikon Coolpix S8


スコットランド、イングランドの国境を知らせる告知板
出典:青山貞一 Nikon Coolpix S8


スコットランド、イングランドの国境を知らせる告知板
出典:青山貞一 Nikon Coolpix S8


出典:青山貞一 Nikon Coolpix S8


国境を知らせるスコットランド国旗
出典:青山貞一 Nikon Coolpix S8



国境を知らせるスコットランド国旗
出典:青山貞一 Nikon Coolpix S8


 上記の看板は、東京都から埼玉県に入りましたという意味合いとは、まったく意味が違うのです。スコットランドからすると、本来の自分たちの国、スコットランドという大きな歴史的な意味を込めているからです。

 ここでは最後に、スコットランドの本来の国旗、国花そして準国家を示します。


◆スコットランドの国旗、国花、准国歌

◆スコットランドの国旗

 日本人でスコットランドの国旗を知っているひとはどのくらいいるだろうか?


スコットランド国旗


スコットランドの守護神は聖アンデレ


スコットランドの国の紋章


メアリース・チュアート女王の紋章

一方、宿敵?イングランドの国旗はと言えば、欧州サッカーでお馴染みの白地に赤の十字(クロス)です。




※プジョーのエンブレムについて

 プジョーは、1810年頃鋼材工場として誕生したのが始まりで、プジョー製のノコギリ等には、 品質の証として「ライオンの歯のような(刃の強さ)」 「ライオンの体躯のような(刃のしなやかさ)」 「ライオンの走りのような(速い切断速度)」の3つを意味するライオンマークが付けられていた。
出典:「エンブレムの由来、フランス車」より抜粋
 X字型の十字架にかけられ殉教したのは十二使徒の一人、セント・アンドリュー(聖アンデレ)である。スコットランド国旗は、この守護神がかけられたX字型の十字をデザインしています。

 スコットランドの守護神は、既に紹介したスコットランド独立の英雄、ウイリアム・ウオレスでもロバート・ザ・ブルースでもなく、X字型の十字架にかけられ殉教した十二使徒の一人、セント・アンドリュー(聖アンデレ)なのです。

 さらに、カナダ東端にあるノバスコシア州(Nova Scotia、英語で New Scotland)の州旗はといえば、白と青がひっくり返っているだけでスコットランドと同じことが分かります。



 
スコットランドの紋章は、ライオンが立っているデザインで、見覚えのあるものです。そうフランスの自動車、プジョーのエンブレムです。実は、スコットランドとフランスは歴史的に姉妹関係にあったのです。そんなことでプジョーは立っている獅子をエンブレムにしているのでしょう!

 この紋章は、歴代のスコットランド王家でも使われています。左は、悲劇の女王として名高いメアリー・スチュアートの紋章です。メアリーはイングランドの王位継承権も持っていたのでイングランドの紋章も入っています。


  

 では、イギリス(英国)の国旗はどうなっているのかと言えば、以下の通りです。

 英国国旗はスコットランド+アイルランド+イングランドの国旗を合わせた苦肉のものとなっています(笑い)。



 それぞれの国(ランド)がどうなっているかと言えば、以下のようになっています。



◆スコットランドの国花


撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8  2012-7-25

 あざみはスコットランドの国の花、至る所に咲いているスコットランド、イングランド国境線上で撮影。


出典:青山貞一 Nikon Coolpix S8

 アザミの葉。確かにギザギザしていて歩きづらい。


撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8


撮影:池田こみち、Nikon CoolPix S10

 この写真は、池田がお土産に買ってきたアザミの刺繍をしたハンカチとアザミの柄のついた陶器の一輪挿しです。


スコットランドのサッカーチームのフラッグ

 下は青山が現地で買ったテーブルクロスの絵柄です。スコットランド人にとって、アザミは切っても切れない関係にあります。それもバイキングがスコットランドに侵攻してきたとき、スコットランドを守ってくれたという言い伝え、すなわち独立心のあらわれでもあります。


出典:青山貞一 Nikon Coolpix S8


◆スコットランドの准国歌 SCOTLAND THE BRAVE

 スコットランドでは、国歌以上にスコットランド人に歌われている曲があります。そしてこの曲がかかると、スコットランド人はどこにいても踊り出します。それが スコットランド勇姿 (Scotland Brave)という歌です。当然、この曲は、キルトを身につけたバグパイパーが曲を奏でるのです。

 ※(参考 )勇敢なるスコットランド(Wikiより)
   『勇敢なるスコットランド』(ゆうかんなるスコットランド、Scotland the
    Brave) は、「スコットランドの花」 及び Scots Wha Hae と並んでスコ
   ットランドにおいて非公式な国歌扱いを受けている歌である。コモン
   ウェルスゲームズではスコットランド国歌として用いられ、スコットラン
   ドが発祥の地とされるカーリングの国際大会の試合前にも流れる。

   また、カナダ軍ブリティッシュコロンビア連隊 (The British Columbia
    Dragoons) のバグパイプ楽団(pipe band)による行進曲として公式に
   採用されている。


 実は、このSCOTLAND THE BRAVEは下のような歌詞がついており、スコットランド人なら誰でもが、どこでも歌う。スコットランドのサッカーチームも歌います。

Scotland The Brave played on Bagpipes

Lyrics:

Hark when the night is falling
Hear! Hear the pipes are calling,
Loudly and proudly calling,
Down thro' the glen.
There where the hills are sleeping,
Now feel the blood a-leaping,
High as the spirits of the old Highland men.

Towering in gallant fame,
Scotland my mountain hame,
High may your proud standards gloriously wave,
Land of my high endeavour,
Land of the shining river,
Land of my heart for ever,
Scotland the brave.

High in the misty Highlands,
Out by the purple islands,
Brave are the hearts that beat
Beneath Scottish skies.
Wild are the winds to meet you,
Staunch are the friends that greet you,
Kind as the love that shines from fair maiden's eyes.

Towering in gallant fame,
Scotland my mountain hame,
High may your proud standards gloriously wave,
Land of my high endeavour,
Land of the shining river,
Land of my heart for ever,
Scotland the brave.

Far off in sunlit places,
Sad are the Scottish faces,
Yearning to feel the kiss
Of sweet Scottish rain.
Where tropic skies are beaming,
Love sets the heart a-dreaming,
Longing and dreaming for the homeland again.

Towering in gallant fame,
Scotland my mountain hame,
High may your proud standards gloriously wave,
Land of my high endeavour,
Land of the shining river,
Land of my heart for ever,
Scotland the brave.

 以下は、スコットランド国立博物館で青山が購入した Journey(旅)というCDの表紙です。これには素晴らしいスコットランドの曲が入っています! もちろん、 Scotland the Brave も。



 ところで、日本人なら誰でも知っている <蛍の光> <仰げば尊し> <グリースリーブス> などは、いずれもスコットランド民謡です。

 それ以外にもかなりの数のスコットランド民謡が日本の小学校唱歌などになっていますが、多くの日本人はそれらがスコットランドで作曲されたことは知らないようです。 


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