エントランスへはここをクリック   

デンマーク・スウェーデン旅行記
−ストックホルム編4日目−

鷹取敦

1 Aug 2010 無断禁転載
独立系メディア「今日のコラム」


●ストックホルムへ移動

 スウェーデンの通貨はクローナ、1クローナは約12円である。ストックホルム・アーランダ空港についたところ、BlackBerry の接続先は COMVIQ に切り替わった。

BlackBerry Bold 9000

 アーランダ空港はストックホルム中心部より約42kmとやや距離がある。空港のインフォメーションで聞いたところ、電車(アーランダエクスプレス)が一番速いという。チケットはそのインフォメーションで購入できた(自動販売機もある)。3分で出発というので急いで駅に向かった。デンマークの国鉄と同様、改札はない。

アーランダエクスプレス

 ストックホルム中央駅からホテルまでやや距離がある。昼間であれば歩けるが荷物も多く22時すぎだったのでタクシーに乗ってみることにした。運転手にホテルの名前を告げたところ、やや怪しげな感じに走り出した。夕日が思っていたのと反対側に見えたので、運転手に車を停めさせ、あらためて地図と住所を示したところ、カーナビに入力してようやく正しい方向に走り出した。ホテルは Humlegarden のすぐ横にある。Humlegarden の中には王立図書館がある。

タクシー車内から

Humlegarden(翌朝)


■4日目

●ストックホルム宮殿


 ストックホルムの街並みはコペンハーゲンとはかなり異なる。建物が景観に配慮されている、という点では共通しているが、道幅の広い車道が多く、よくも悪くもコペンハーゲンよりも「大都市」である。コペンハーゲンのような自動車の入れない道が中心部にないので、のんびりと歩くにはコペンハーゲンの方が快適な印象であった。

ストックホルムの街並み

 ぶらぶらと歩きながら海岸の方向に出た。港では屋外で写真展が行われていた。王立公園、オペラハウスを抜け、ガムラスタン(旧市街)に向かった。オペラハウスの面するローターの周りには官庁の建物がある。橋を渡った先の小さな島に国会の議会棟、さらに渡ったところがガムラスタンで正面にはストックホルム宮殿(スウェーデン君主の公邸)がある。


写真展が行われている港の広場

王立公園

オペラハウス

右:国会議事堂、左:宮殿

国会議事堂正面

宮殿


宮殿からみたオペラハウス・官庁街方面、左:国会議事堂

 宮殿の広間に出たところ、ちょうど10時の衛兵交代をしていた。この後にみる正午の衛兵交代と比べるとシンプルで淡々としたものである。時間が早いせいか観光客もまだ少ない。チケットを購入して宮殿内の見学をした。スウェーデン宮殿は13世紀にまで遡る要塞であった。その後、宮殿に改装されたものの大火で大半が焼失し、現在の形のシンプルな四角形の宮殿が再建された。この宮殿を中心とした街がストックホルム市の発祥ということである。

10時の衛兵交代

12時の衛兵交代

12時の衛兵交代

 宮殿内、宝物庫、アンティーク博物館、トレー・クローノル博物館を見学した。見学中は撮影禁止で、荷物はロッカーに預けなければならない。荷物についてはデンマークのローゼンボー城でも同様だった。ロッカーはデポジット方式で扉の内側にコインを入れるスロットがある。宮殿ではコースに沿って一周、さまざまな部屋を見学できる。当初、議会のような目的で使われていた部屋もあった。アンティーク博物館はイタリア等から運んできたという様々な彫刻が展示されていた。当時の王様が彫刻に目が無く、当時初めてつくられた博物館である。トレー・クロノール博物館では、宮殿のある地の遺跡、歴史等が展示されてる。

トレー・クローノル博物館入口

●ガムラスタン

 宮殿の後はノーベル博物館に入り、その後、ガムラスタンを歩きまわった。細い路地が張り巡らされている歩いて楽しい場所である。メインストリートと思われる(それでも細い)通りは大勢の観光客で賑わっていた。自転車屋の前を出発する自転車による観光ツアーにも出逢った。

広場での演奏

ノーベル博物館

ガムラスタンの街並み

自転車ツアー

ガムラスタンの街並み

 カフェに入ってコーヒー・紅茶と甘いものを食べた後、ガムラスタンを離れ、スカンセン野外博物館に向かうことにした。バスとトラム(路面電車)で行くことが出来るが、せっかくなのでトラムに乗ることとし、トラム乗り場を探した。トラムのチケットは車内で車掌から購入する。トラムには1両のものと2両編成のものがあった。車両は昔風のデザインで(実際に古いもののようだが)、観光にはピッタリである。押しボタンがあるものは、降りる駅でボタンを押すと電子音ではなく本当のベルの音がする。ボタンがない車両の場合には車掌が駅目を告げた際に、降りる旨を伝える。

トラム

トラム(スカンセン前)

●スカンセン

 1891年にオープンした歴史ある野外博物館である。各地から集めたいろいろな時代の農家、古い倉庫、領主の邸宅、教会、水車などの古い建物、熊、狼、イノシシ、バイソン、山猫、アザラシ、トナカイ等、梟等の鳥の動物、水族館、フォークダンスのような踊りを踊る広場等がある。日本で言えば日本民家園と上野動物園を合わせたようなものだろうか。リスやクジャク、水鳥もそこらへんを歩いている。高台にあるので、まわりの見晴らしも非常にいい。建物のいくつかには民族衣装を着た方がいたり楽器を弾いたりして当時の雰囲気を醸し出している。


スカンセン全景の模型
旧い領主の家

木造の教会

旧い農家

バイソン


スカンセンからの眺め

 復りは二両編成のトラムに乗って、市街中心部に戻った。時間があれば十分に歩ける距離ではある。

●Humlegarden

 食事の後、ホテルの近くに戻り、すぐ横にあるHumlegarden公園に行った。敷地の一部に王立図書館のある広い公園である。夕方(といっても21時すぎ)のひとときを市民が過ごしていた。犬連れで来ている人もいて、ある人は2頭の犬を訓練していた。

Humlegarden公園と図書館

つづく