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  トヨタテストコース建設
の問題点(1)


関口 修

2011年12月3日
独立系メディア
無断転載禁

<本件は投稿によるものです>

 COP10を誘致し 世界中に生物多様性の大切さを訴えた愛知県による21世紀人類史上 世界最大の自然破壊 生物多様性破壊が 刻々と近づいております。

 この無謀な自然破壊の新たの問題点を列挙させていただきます。ぜひ お読みください。

 なお 近日中に この自然を守るための署名活動を開始します。ご協力をよろしくお願いいたします。

 この開発の問題点。

(1) 優良農地が消滅します。

 政府は、「農林漁業の再生の基本方針」において食料自給率を50%の目標にしています。また、豊田市においても耕作放棄地再生事業に取り組んでいます。平成2年には、「生産基盤を整備し、生産性の向上を図り農村の環境条件を整備するために県営圃場整備事業が実施され整備された優良農地」が、開発地の中にあります。

 農地法では、農家しか買えないと規制している農地を、一企業の開発のために企業庁が購入しているのです。しかも、そこは、税金を投入して整備した優良農地なのです。

(2) 里山の維持管理は、出来るのでしょうか?

 開発計画では、森林や水田を改変しない地帯をもうけて環境の保全、生態系の創出・向上に勤めるとしていますが、里山は、住民が日々の生活に利用し育てこつこつと労働を重ねて、数百年と言う長い時が作ってきた所です。利益優先の企業が、山林や田畑をどの様に維持できるのでしょうか。

(3) 開発計画地には、保安林があります。

 保安林は、水源涵養、土砂流出、風水害防止、温暖化防止、生活環境保全などの機能があり、大切に守られてきました。保安林は、災害から国民の生命財産を守ってくれている緑のダムであり大切な財産です。開発地には、43.7781haもの保安林がありますが、解除され、樹木が伐採されようとしています。

(4) 巴川の下流域は水害の危険が大きくなります。

 開発地に降り注いだ雨は、郡界川から巴川へと流れて岡崎市へ流れて行きます。長雨やゲリラ豪雨による土石流や洪水が各地で多発していますが、緑のダムの機能を持つ268haもの森林や水田の消滅は、下流域の人々の生命、財産を脅かす原因となります。

 268haは、豊田市にあるサッカースタジアムの66個分に相当します。

(5) 周辺住民の生活環境が悪化します。

 3700台もの車の進入は、大気汚染、水質悪化、生態系破壊、騒音や振動の増加、温暖化、景観悪化などを招き下山の自然豊かな生活環境が、悪化します。

 「3850人の社員の通勤は、環境に配慮してパーク・アンド・ライド方式のほか、公共交通機関やシャトルバスの出勤を徹底する。」としていますが、ならば、3700台も収容する駐車場の建設は、なぜ必要でしょうか。

(6) 環境影響評価準備書に対して提出された市民の意見は、反映されるのでしょうか。

 トヨタ自動車の見解や審査会の答申、知事意見、岡崎市長、豊田市長の意見は、事業者優先であり、環境保全についての住民意見は、十分に反映されてません。

 平成24年3月ごろには、評価書が完成し、1ヶ月の縦覧期間が終われば、環境影響評価は、終了します。

 市民意見が反映されているいないに関わらず、事業の許可や認可を受けて24年度より事業が実施されます。