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国連の拷問専門家がジュリアン・アサンジ氏への
迫害を非難 G7サミットを前にジャーナリスト
解放に向けた取り組みが活発化

RT :2021年6月6日

UN’s torture expert condemns persecution of Julian Assange as efforts
to free journalist ramp up ahead of G7 summit
 

 RT 6 June 2021

池田こみち Komichi Ikeda(環境総合研究所顧問)
独立系メディア E-wave Tokyo 2021年6月10
日 公開


資料写真:ウィキリークス創設者、ジュリアン・アサンジ氏 イギリスのロンドン中心部にて撮影 ©ロイター/ピーター・ニコルス
FILE PHOTO. WikiLeaks founder Julian Assange in central London, Britain.
© Reuters / Peter Nicholls

 ウィキリークスの創設者であるジュリアン・アサンジ(Julian Assange)氏を英国のベルマーシュ刑務所から釈放するための活動が、G7サミット(6月11日~13日英国で開催予定)に先立ち、ジュネーブでの行動、嘆願書の提出、国連の拷問に関する特別報告者による介入など、今週、活発化した。

 アサンジ氏の婚約者であるステラ・モリス氏、ジュネーブ市長のフレデリック・ペルラー氏、国連拷問特別報告者のニルス・メルツァー氏は、金曜日にジャーナリストの釈放と米国のアサンジ氏に対する身柄引き渡し手続きの終了を求めた。

 ジュネーブ・アカデミーの人権委員長を務めるメルツァー氏は、アサンジ氏の投獄を「歴史上最大の司法スキャンダルのひとつ」と呼び、ウィキリークスの創設者や、内部告発者のエドワード・スノーデン氏、チェルシー・マニング氏を「西側諸国の食器戸棚の中の骸骨」と称した。

 メルツァー氏は、
「これは、真実を語ったために世界の一部で迫害されている男の物語。彼は、戦争犯罪、拷問、汚職を暴露したが、それは不都合な真実だったのだ。」

 
「あなたは子供たちに、真実を語ることは良いことなのか悪いことなのかを教えていますか?」と続け、「真実を語ることが犯罪になるような世界」を子供たちに残すことはできないと締めくくった。

 アサンジ、スノーデン、マニングの一時的な記念作品が、金曜日にジュネーブで発表された。2015年にイタリア人アーティストのDavide Dorminoが制作した「Anything to Say?(何か言うことは?)」と名付けられた移動式の芸術作品(アート・インスタレーション)は、3人の人物が椅子の上に立ち、その横に4つ目の空の椅子が置かれている。スイス記者クラブ(Geneva Press Club)が設置した、アサンジの即時釈放を求める請願書も公開された。

 スイス記者クラブは、「譲れない人権の尊重と、ジュネーブに拠点を置く人権団体が推進する価値観の名の下に」、英国当局に対しては「ジュリアン・アサンジの身柄引き渡しを拒否し、自由を回復すること」を、米国政府に対しては「ジュリアン・アサンジの起訴を取りやめること」を求めた。

 また、スイス記者クラブは、スイスなどの民主主義国家に対し、「ジュリアン・アサンジが新たな訴追から身を守れるような避難場所を確保すること」を呼びかけた。

 アサンジは、いかなる罪にも問われていないにもかかわらず、テロリスト、連続殺人犯、強姦犯など、英国で最も悪名高い危険な犯罪者を収容してきた最高警備の刑務所であるベルマーシュ監獄で2年以上を過ごしている。アサンジは、1月に判事から精神衛生上の問題から米国への身柄引き渡しはできないとの判決を受けたにもかかわらず、ベルマーシュ刑務所に拘留されたままだ。

 アサンジ氏の婚約者が土曜日に語ったところによると、同氏は刑務所内で「かろうじて持ちこたえている」状態で、1日22時間、狭い独房に閉じ込められているため、「文章を書き連ねることすらできないひどい状態」だという。

 「ジュリアンは暴力的ではなく、社会にとって危険な存在でもありません。彼は出版者であり、この事件は情報の自由に関するものです。このような状況は、英国の司法制度の恥です。英国の世界的な評判を落とすことになります」とモリスは宣言している。

 彼女は、米国のような 「外国勢力」が 「英国に何をすべきかを伝える」ことができること自体「容認できない」と言っている。

 「ボリス・ジョンソンは、今週コーンウォールで開催されるG7会議で、ジョー・バイデン大統領にジュリアンの告発を取り下げるよう要請すべきです。そうすれば、うまくいけば正義が勝つでしょう」とモリスは締めくくった。

 Mail紙は、アサンジ氏の独房には「コルクボードがあり、そこに末っ子のガブリエル君(4歳)とマックス君(2歳)の写真を貼り付けている」、また「独房の窓の下に巣を作るマガモのペアに餌を与えている」と報じている。

 第47回G7サミットは、6月11日から13日にかけて英国で開催される予定である。英国、米国、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、欧州連合(EU)、日本が参加する。