人民中心の民主主義を堅持する中国 China adheres to people-centric democracy By Xu Wenhong | China Daily Nov. 25 2021 翻訳:池田こみち Komichi Ikeda(環境総合研究所顧問) 独立系メディア E-wave Tokyo 2021年12月2日 |
<イラスト> China Daily作成 本文 11月16日、習近平国家主席とジョー・バイデン米大統領がビデオリンクで会談した後、ニューヨーク・タイムズ紙などの欧米メディアは今回の会談の成果を総括し、あるメディアはこう述べた。「米中首脳は、人権、台湾、貿易について話し合った。」 確かに、習近平とバイデンは会談中、「人権」や「民主主義」について語った。しかし、両首脳が話し合った他の問題よりも人権が重要であり、欧米のメディアは台湾問題や他の重要な問題よりも「人権」を重視しているのだろうか。 第一に、このような報道は、欧米の主流メディアの本当の関心事が、台湾の分離主義者が期待したように、台湾問題ではないことを示している。欧米の政治家やメディアも、台湾問題を北京を挑発するための道具として使っている。 第二に、欧米のメディアはいまだに、間違ってはいるが、欧米諸国は中国に比べて人権や民主主義の面ではるかに優れていると信じている。しかし、民主主義や人権は、もはや西洋の専売特許ではなく、西洋だけがそれらの問題について語る資格を持っているわけでもない。中国が2020年に絶対的貧困を撲滅し、あらゆる面で適度に豊かな社会を構築した後、ますます多くの中国人が、国際的な場でも自信を持って民主主義や人権について語るようになっている。 第三に、中国は民主主義に対する深い理解に基づいた「全過程人民民主主義」を踏襲している。中国の社会主義的な全過程人民民主主義は、「人民から、人民へ、人民とともに、人民のために」と理解できる。全過程人民民主主義は、人民のニーズを満たし、人民の現実の問題を解決するために、選挙、意思決定、管理、監督の全過程をカバーする。このような民主主義のみが真の民主主義となりうる。 西洋式の民主主義とは異なり、中国が真の民主主義を実践しているのは、「人民が国の主人である」と信じているからである。欧米では、政治的な経験がほとんどない人でも、選挙に勝てば国のリーダーになれる。一方、中国のあらゆるレベルのリーダーは、草の根レベルで活動した経験がなければ、何度も選挙を経て選抜され、高級官僚になることができない。 また、中国の政策立案は、現地調査、科学的調査、協議などのプロセスを経て決定される。意思決定者は、その政策を実行するために経験豊富な役人を選んで初めて、政策を実行することができるのだ。 民主的経営とは、経営プロセスが「民主性、公平性、開放性」の原則に基づいて行われることを意味する。 監督がなければ、絶対的な権力は絶対的な腐敗を招く。例えば、中国では、COVID-19パンデミックとの戦いにおけるパフォーマンスの低さを理由に、多くの高官が解任されている。しかし米国では、COVID-19の感染者数と死亡者数が最も多い国であるにもかかわらず、高官が1人も解雇されていない。 中国では、過去70年以上にわたり、中国共産党が社会主義建設を主導してきた。欧米の選挙中心の民主主義に比べて、国民が参加する政策形成過程、できるだけ多くの国民が参加する実施過程、国民のニーズに応える結果をもたらす「全過程人民民主主義」は、中国に適している。 各国の民主主義にはそれぞれの特徴があり、どの国にもそれぞれの民主主義のスタイルがある。欧米のメディアは人権や民主主義にこだわり、人権とは何かを理解しようともしないが、中国の人々は経済発展を重視することを選択した。 欧米のメディアが中国を中傷する一方で、中国政府が「生存権と発展権は最も基本的な人権である」と繰り返し述べているのも不思議ではない。 昨年の絶対的貧困の根絶は、中国が欧米に比べてはる人権に関してはるかにすぐれた実績を持っていることを示している。特にアメリカでは、アフリカ系アメリカ人、ヒスパニック系アメリカ人、アジア系アメリカ人がいまだに自分たちの権利を求めて戦っている。また、COVID-19のパンデミックを例にとってみよう。アメリカではこのパンデミックで数百万人が感染し、数万人が死亡していますが、中国はパンデミックをほぼ封じ込めたことで数百万人の命を救っている。では、この分野で人権問題の実績/成果の乏しい国はどこでだろうか? 制度的な競争は、総合的な国力の重要な側面である。この競争で誰が勝者となるかは時間が解決するしかないが、中国の全過程人民民主主義はその活力と粘り強さを示しており、それは中国国民が国の発展の恩恵を享受していることにも表れている。 ※筆者(Xu Wenhong)は中国社会科学院一帯一路センターの副事務総長である。 その見解は必ずしもChina Dailyのものを反映していない。 |