イスラエル軍 アル・アクサ・モスクに突入、 150人以上のパレスチナ人負傷 イスラエル警察夜明け前にモスク敷地内 に入り、数百人のパレスチナ人を拘束 News|Israel-Palestine conflict Israeli forces raid Al-Aqsa Mosque, over 150 Palestinians injured Hundreds of Palestinians detained after Israeli police entered the mosque compound before dawn. RT War in Ukraine -#511 April 15, 2022 翻訳:池田こみち(E-wave Tokyo共同代表) 独立系メディア E-wave Tokyo 2022年4月16日 |
パレスチナ赤新月社によると、イスラエル軍はモスクへの救急車や救急隊員の到 着を妨げていた【Ahmad Gharabli/AFP】。 本文 イスラエル警察は、東エルサレムを占領しているアル・アクサ・モスクの敷地内に踏み込み、数百人が拘束される中、発生した暴力により少なくとも158人のパレスチナ人が負傷したと医療関係者が報告している。 モスクの管理者であるイスラム教団体は、数千人の礼拝者が早朝の礼拝に集まっていた金曜日の未明に、イスラエル警察が強行突入したと発表した。 ネットに流れた動画には、パレスチナ人が石を投げ、警察が催涙ガスやスタングレネードを発射する様子が映っていた。また、催涙ガスが充満しているように見える中で、礼拝者がモスクの中に立てこもる様子も映し出されている。 パレスチナ赤新月社によると、負傷者の大半は病院に搬送された。同教団によ ると、モスクの警備員の1人がゴム弾で目を撃たれた。 <アルジャジーラ・ツイッター動画> Israeli occupation forces have raided Al-Aqsa Mosque in occupied East Jerusalem using tear gas and stun grenades イスラエル占領軍は、占領下の東エルサレムでアル・アクサ・モスクに催涙ガスとスタングレネードを使用して突入しています。 パレスチナ赤新月社は、イスラエル軍がモスクへの救急車と救急隊員の到着を妨げたと付け加えた。パレスチナのメディアは、負傷した礼拝者数十人が敷地内に閉じ込められたままであると伝えた。 イスラエル警察は、今回の戦闘激化で少なくとも300人のパレスチナ人を逮捕したと発表した。しかし、パレスチナの情報筋は、その数を400人と発表している。 イスラエル警察は、イスラム教で3番目に神聖な場所であり、ユダヤ教徒が神殿の丘として崇めるこの場所に、朝の礼拝の終わりに残っていた「暴力的」な群衆を解散させるために入ったと述べた。 警察は、パレスチナ人のグループが近くのユダヤ教の祈りの場である西壁に向かって石を投げ始めた後、群衆を「分散させ押し戻すために」入ったと言った。 しかし、襲撃を目撃したパレスチナ人のカメラマン、ラミ・アルカティブは、こう語った。「彼ら(イスラエル軍)は残忍にも敷地内を空っぽにした。彼らはモスクのスタッフ、普通の人々、年長者、若者を攻撃していた。」 「多くの負傷者が出て、彼らはアル・アクサ・モスクの敷地内でゴム弾を発射した。救急隊員も殴られた。」と、同じく負傷したアル・カティブは語った。 アルジャジーラのナジュワン・アル・サムリ記者は、ダマスカス門から報告し、イスラエル警察が理由もなくモスクの敷地に押し入り、朝の祈りの後、キブリー礼拝堂付近で礼拝者に暴行を加えたと述べた。 また、極右のユダヤ人グループが、ユダヤ教の過越祭の祝日にアル・アクサ・モスクの敷地内を襲撃し、その中庭で古代から行われていない動物の生け贄を捧げることを要求したため、事態がエスカレートしたのだとも付け加えた。 アルジャジーラのナターシャ・ゴニム記者は、パレスチナ人は、イスラエルの礼拝堂内での行動を挑発行為とみなしていると述べた。 「イスラエル警察がアル・アクサ・モスクの中で、男性がカーペットの上にうつ伏せになっているのを見ただけで、スタングレネードのバンバンという音を聞き、催涙ガスの雲を見、負傷したパレスチナ人が苦しそうに外に運ばれていくのを見ただけで、パレスチナ人は深く憤慨し動揺した」と、ダマスカス門外から発言した。 アルジャジーラのシニア政治アナリスト、マルワン・ビシャラは、エルサレムでの今回の事態の背景として、イスラエルの占領、ウクライナ危機の中での「パレスチナの苦しみに対する国際社会の無関心」、「パレスチナ指導者の麻痺」を非難した。 極右のユダヤ人グループは、アル・アクサ・モスクの敷地内への襲撃を呼びかけている[Ahmad Gharabli/AFP] 。 ■怒りの反応 これに対し、パレスチナ大統領府は声明で、イスラエル警察によるアル・アクサ・モスクの敷地への襲撃は「危険な進展」であり、「宣戦布告」であると述べた。 さらに、パレスチナ国民はイスラエルの占領軍とユダヤ人入植者が聖地を占拠することを許さないとし、国際社会に対して「イスラエルの侵略を終わらせる」よう呼びかけた。 同地区を統治するハマスの政治局長のイスマイル・ハニエ氏は、パレスチナ国民はあらゆる犠牲を払ってでもアル・アクサ・モスクを守り抜くとの決定を下した。また、エルサレムには「侵入者」の居場所はないと付け加えた。 ハマスもまた、占領下のヨルダン川西岸とイスラエルのパレスチナ人に対し、エルサレムとアル・アクサ・モスクを支持するために団結するよう呼びかけた。 一方、イスラエルのナフタリ・ベネット首相の報道官であるオフィール・ゲンデルマン氏は、イスラエルは「暴徒」と呼ぶ人々がエルサレムでの祈りを妨げ、公共秩序を乱すことを許さないだろうと述べた。 ゲンデルマン氏は、「パレスチナの凶悪犯」がアル・アクサ・モスクの状況を悪化させる目的で、口実もなく石を投げていると非難した。また、群衆を解散させ、事態を沈静化させるために、イスラエル警察が敷地内に入ることを余儀なくされたと述べた。 ここ数週間、緊張が高まっている。イスラエルは、イスラエル国内のパレスチナ人による一連の致命的な攻撃を受けて、不法占拠されているヨルダン川西岸で逮捕や軍の急襲を行っており、衝突を引き起こし、水曜日以降7人を含む数人のパレスチナ人が死亡している。 イスラム教徒がラマダンの聖月を守るため、数万人のパレスチナ人が金曜日の午後の礼拝にアル・アクサに集まる予定だった。 昨年のラマダン期間中のアルアクサでの数週間の抗議と襲撃は、包囲されたガザ地区での11日間の攻撃へとエスカレートした。 この戦争は、少なくとも260人のパレスチナ人、および13人のイスラエル人の死と、すでに困窮している地域での著しい破壊につながった。 今年のラマダンは、ユダヤ教の過越祭とキリスト教の聖週間と重なり、エルサレムには何千人もの巡礼者やその他の訪問者がやってくる。 <地図:エルサレムのアル・アクサ・モスクの複合施設地区> Source:AlJazeera |