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中国東北部の「小京都」、戦争のトラウマと
文化的侵略をめぐる論争で運営中止に

  環球時報 2021年9月3日
NE China's 'little Kyoto' halts operation amid
controversy over war trauma, cultural invasion

Global Times 3 Sep 2021

翻訳:池田こみち(環境総合研究所顧問)
 独立系メディア E-wave Tokyo 2021年9月10日
 

2017年11月17日に撮影されたこの写真は、日本の京都の嵐山地区の秋の紅葉。
写真:新華社


本文

 中国東北部の黒竜江省大連市にある日本をテーマにしたショッピングストリートが、日本の侵略によって植民地化され、深い傷を負った大連では、論争を巻き起こしたため、金曜日に運営を停止した。

 「小京都通り」の運営者は、試験運用は終了し、その過程で生じた問題に対処するとしている。正式な運用開始時期は後日発表されると、メディアは金曜日に報じた。

 物議を醸しているストリート「小京都通り」は、約60億元(9億2700万ドル)をかけて大連の地元不動産会社が開発し、8月21日にオープンした。この通りは、あらゆる面で日本の京都に酷似しており、日本企業や日本からの出資比率が50%以上の合弁企業しか出店できないと報じられている。

 
中国では華南の広州、華東の蘇州に続いて3番目の日本風の通りだが、大連の歴史的経緯から、「小京都」は、清末期に日本軍の侵攻を受け、1894年の旅順大虐殺や第二次世界大戦を経験した街に、このような通りを作っていいのかという大きな批判を受けた。

 歴史的経緯から、中国が日本からの投資を受けられないとか、日本との経済・文化交流ができないというわけではない。しかし、日本が、日本の侵略を賛美し続ける日本国内の右翼勢力や、悪名高い靖国神社に継続的に参拝する一部の政治家を認めず、謝罪もしない今、大連のような都市は、国民の感情を傷つけないように慎重にならなければならない、とオブザーバーは指摘する。

 「これも文化的侵略なのではないか?中国のソーシャルメディアでは、あるネットユーザーが「警鐘を鳴らすべきだ」とコメントしている。

グローバルタイムズ


<参考1> 「国家最大級」の京都再現プロジェクト、中国で進行中。度肝を抜かれる全貌とは? 京都を再現した「別荘地」と「温泉ホテル」2つの成功例が、東京ドーム13個分の更地を改造する計画へ  高橋史弥(Fumiya Takahashi) ハフポスト ワールド
2019年08月05日 08時01分 JST | 更新 2019年08月05日

<参考2>京都の街並みを再現した960億円の巨大プロジェクト、中国の大連市で進行中 やまとこころ.jp