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アストラゼネカ社のワクチン使用後に
報告された血栓症の件数が168件に増加
-英国医薬品規制当局
Number of blood clot cases reported after use of
AstraZeneca vaccine increases to 168 – UK drug regulator

RT 2021-04-22

翻訳:青山貞一 Teiichi Aoyama(東京都市大学名誉教授)
独立系メディア E-wave Tokyo 2021年4月25日 公開

 


アストラゼネカのワクチンを投与した注射器を手にする医師。© Reuters / Lisi Niesner

 英国の医薬品規制当局は、アストラゼネカ社のCovid-19ワクチンの接種者に報告された大規模な血栓の数が、先週の100件から168件に増加したと発表したが、同ワクチンの利点は依然としてリスクを上回っていると付け加えた。

注)アストラゼネカ
 アストラゼネカ(英: AstraZeneca plc)は、イギリス・ケンブリッジ
に本社を置く製薬企業である。ロンドン証券取引所、ナスダック・
ストックホルム、ニューヨーク証券取引所上場企業(LSE: AZN、
Nasdaq Nordic AZN、NYSE:AZN)。1999年にイギリスの大手化学
会社ICIから医薬品部門が分離したゼネカと、スウェーデンに本拠
を置き北欧最大の医薬品メーカーであったアストラが合併して誕

生した。
            
 この新しい数字は、英国とスウェーデンが共同開発したこのワクチンによる合併症の全体的な発生率が、投与100万回あたり4.9件から7.9件に急増したことを意味すると、医薬品・ヘルスケア製品規制庁(MHRA)が木曜日に発表した。

 血栓がまれに発生したため、いくつかの国ではアストラゼネカ社のワクチンの使用を中止し、英国を含む他の国では接種対象者に年齢制限を設けている。4月中旬には、デンマークがEU加盟国の中で初めて、副作用の懸念からワクチンの使用を全面的に中止した。

 MHRAによると、168件の症例のうち1件を除くすべてが、アストラゼネカ社製ワクチンの初回投与後に登録されたものである。

 合併症の中には、脳に発生する脳静脈洞血栓症(CVST)や、血小板減少症を併発したその他の主要な血栓塞栓症が71件含まれていた。症例は、18歳から93歳までの女性93名と男性75名が対象であった。

 血栓が原因で死亡した人の数は、先週に比べて22人から32人に増加しましたが、副作用による致死率は全体的にやや低下し、現在は19%となっている。

 アストラゼネカ社のワクチンによって引き起こされた100万人あたりの血栓の「本当の数」は、データが蓄積されるにつれて「かなり早く明らかになるだろう」とブリストル大学の小児科教授で英国の予防接種合同委員会(JCVI)のメンバーであるアダム・フィン氏は述べている。

 しかし、英国ではこれまでに2,120万回以上の予防接種が行われており、血栓が「非常にまれな事象」であることは「すでに明らか」であるとフィンは付け加えた。

 MHRAは、「現在進行中のレビューに基づき、大多数の人においてワクチンの利点がリスクを上回るというアドバイスに変わりはない」と繰り返し述べている。

 フランスのオリビエ・ヴェラン保健大臣も、木曜日にアストラゼネカ社のワクチンを擁護し、安全で「非常に効果的」であると述べた。

 「大西洋を横断する飛行機に乗った場合、血栓症のリスクはアストラゼネカ社のワクチンを接種した場合の50倍になります」と同大臣は述べている。
 
 英国とスウェーデンの会社が合併して出来たアストラゼネカ社のワクチン接種の後に血栓が形成されることは「非常にまれ」であり、ヴェラン氏によれば、フランスでの発症率は100万人あたり5件であるとのことである。