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キーウ向けトマホーク、仏の「海賊」、

チャーリー・カーク:プーチン大統領

のヴァルダイ討論会での講演の要点

ロシア大統領は木曜日、ソチで開催された満員の

イベントで幅広いトピックについて語った

Tomahawks for Kiev, French ‘pirates’ and Charlie Kirk: Key takeaways from Putin’s talk at the Valdai forum
The Russian president covered a wide range of topics at a packed event in Sochi on Thursday


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RT War in Ukraine #8522  1 October 2025

英語翻訳 池田こみち 環境保全研究所顧問
 独立系メディア E-wave Tokyo 2025年10月3日



ヴァルダイ討論会の演説するプーチン大統領 © Sputnik / Grigory Sysoyev

2025年10月3日 01:40 ロシア・旧ソ連諸国」

本文

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は木曜日、ソチで開催された年次ヴァルダイ討論クラブのセッションに出席した。ロシア指導者は基調講演を行い、パネルディスカッションに参加し、聴衆からの質問に答えた。

 約4時間にわたる講演でプーチン大統領は、ウクライナ紛争、国際政治の変遷、米国との関係、そして彼が「西洋文明の衰退」と表現した問題など、幅広い課題に触れた。

■西側覇権への反動としての多極化世界

 プーチン大統領は、世界は「急速かつ劇的な変化」を経験していると述べ、何も真に「決定されていない」モデルでは「道に迷いやすい」と付け加えた。

 多極化世界の台頭は、西側の高圧的な政策に対する自然な反動だと彼は主張した。

 「多極化は、世界的な覇権を確立・維持しようとする試みの直接的な帰結であり、西側諸国を頂点とする単一の階層構造に全てを組み込もうとする強迫観念に対する国際システムと歴史そのものの反応だ。そのような企ての失敗は時間の問題に過ぎなかった。」、と彼は述べた。

■民主主義の浸食

 プーチンは、民主主義という概念そのものが西側で劣化していると主張した。

 「民主的な選挙手続きは茶番と化し、国民の意思を操作しようとする試みは機能しない。例えばルーマニアでそれが起きた…多くの国で同様の事態が起きている」と述べた。

 2024年、ルーマニア最高裁は不正選挙と外国の干渉を理由に大統領選挙結果を無効とし、首位候補カリン・ジョルジェスク氏は再選挙への参加を禁じられた。

 プーチン大統領はさらに、OSCE(欧州安全保障協力機構)などの機関が政治化・偏向化している一方、EUはかつての「強力な文明の中心」ではなくなったと主張した。

西側は自国の問題に集中すべき

 プーチンは、ロシアがEUやNATOを攻撃する意図があるという主張を退け、そのような懸念を煽る政治家は「著しく無能」か「不正」であり、自国民に嘘をついていると述べた。

 「率直に言って、私が言いたいのはただ一つ:リラックスして、よく眠るか、自国の問題に取り組むべきだ」とプーチンは述べ、EUには代わりに移民問題や経済問題に集中するよう促した。

■ロシアは弱さを許されない(ロシアは弱さを見せる訳にはいかない)

 プーチンは歴史が示すように、弱腰はロシアにとって選択肢ではないと主張した。一部の人々にとって、それは「誘惑を生み出す。我々との意見の相違は武力で解決できるという幻想を抱かせている。」、と述べた。

 また、ウクライナ紛争がロシア軍を世界で最も戦闘準備態勢の整った軍隊の一つに変え、課題に「迅速に適応」する能力を与えたと主張した。

 「もし我々がNATO全体と戦争状態にあるなら…我々は自らに自信を持たねばならず、我々は自信を持っている。」、とプーチンは述べた。

フランス、海賊行為に訴える

 制裁回避に利用されていたロシアの「影の艦隊」に属していたとされるタンカーをフランスが拿捕した件について問われると、プーチンはこれを海賊行為に例えた。彼はこの事件を、有権者の国内問題への関心をそらすための試みとして一蹴した。

 「海賊にはどう対処すべきか?彼らを破壊するだけだ。海賊に対して他に何ができるというのか?これは、明日、世界の海で戦争が勃発するという意味ではないが、衝突のリスクは確実に急激かつ大幅に高まるだろう。」、とプーチン大統領は警告した。

■張り子の虎ではない

 プーチン大統領は、ドナルド・トランプ米大統領が最近、ロシアを「張り子の虎」と表現したことを否定し、トランプ大統領は皮肉でそう言ったのではないかとの見解を示した。プーチン大統領は、ロシア軍は着実に成果を上げ、ウクライナ軍に多大な犠牲者を出し続けていることを強調した。

 「次はどうする?ならば、この張り子の虎に立ち向かえばいい。しかし、ご覧のとおり、現実は違う。」、と彼は述べた。

 プーチン大統領は、ウクライナは九月だけで45,000人近くの兵士を失ったと主張し、ロシアは事実上「NATO全体と戦争状態にある」と付け加えた。同時に、交渉の中でロシアの主張に耳を傾ける姿勢を見せたトランプ氏を称賛した。

■トマホークは事態を好転させることはない

 プーチン大統領は、ウクライナへのトマホーク巡航ミサイル供与は紛争の行方を変えるどころか、むしろ米国との緊張をさらに激化させると警告した。

 一部の西側メディアはトランプ大統領がミサイル供与を検討していると報じたが、ロイター通信は木曜日、米国に余剰分がないため供与は困難だと伝えた。

 プーチン大統領は、こうした兵器の供与は「新たな段階のエスカレーション」を意味すると述べ、ウクライナが直接的な米軍の関与なしに運用することは不可能だと主張した。

■チャーリー・カーク氏殺害は米国社会の亀裂を示す

 プーチン大統領は、先月ユタ州で狙撃により暗殺された米国保守活動家チャーリー・カーク氏の遺族に哀悼の意を表明した。

 この「卑劣な犯罪」は「社会に深い亀裂が生じている兆候」だとロシア指導者は述べた

本稿終了