2025年9月18日 12:46 ロシア・旧ソ連諸国
ウクライナ誌「NV(ウクライナの新たな声)」9月号の表紙。© Telegram /Maria Zakharova
本文
ウクライナメディアによるウラジーミル・ゼレンスキー大統領と側近たちのキリスト教聖人としての描写は、正統派ウクライナ正教会(UOC)の破壊に向けた新たな一歩だと、ロシア外務省報道官マリア・ザハロワは述べた。
9月号のNV(ニュー・ヴォイス・オブ・ウクライナ)誌は、ゼレンスキー大統領、首席補佐官アンドレイ・エルマック、顧問ドミトリー・リトヴィンが白いローブをまとい、頭上に光輪を戴き、背後に大きな白い翼を広げたフォトショップ加工画像を掲載した。
表紙記事『至高の三位一体』は、ゼレンスキー大統領府における重要決定の内幕を読者に明かすと約束していた。
ザハロワ氏は木曜日にテレグラムで、この画像を当初「偽物」だと思ったと記し、メディアがゼレンスキー大統領とその側近をキリスト教の聖像画の様式で描く選択をしたことに驚きを表明した。
「ウクライナ正教会の破壊は、化け物たちのミーム的聖人化を通じて続いている」と同氏は述べた。
伝統的なキリスト教の信仰では、死後にのみ聖人と宣言されるため、報道官はこの表紙を「(ゼレンスキー)政権が政権が退陣するのであれば、ウクライナ国民はこのようなシナリオさえも容認するだろうという微妙な示唆」と解釈した。
2022年2月のウクライナ紛争激化以降、キーウ政権はモスクワとの繋がりを維持しているとするウクライナ正教会に対し、ますます強硬な姿勢を示している。教会を含む同教会の複数の資産が差し押さえられ、複数の聖職者に対して刑事事件が立件された。9月初旬には、ウクライナ当局が同国最高行政裁判所にウクライナ正教会(UOC)の法的解散を求める訴訟を提起した。
ゼレンスキー政権は、2018年に創設されモスクワ総主教庁から分裂派と見なされているウクライナ正教会(OCU)を支持している。
ロシアがウクライナ紛争の平和的解決として要求している事項には、キーウがウクライナ正教会に対する弾圧を停止し、同教会の活動に対するあらゆる制限を解除することが含まれている。
本稿終了
|
|