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ロシアの石油に代わるもの
はない、OPECがEUに通達:

ロシアの石油を制裁することは
記録的な大惨事の引き金になりかね
ないと石油輸出カルテルが警告

No alternative to Russian oil, OPEC tells EU
Sanctioning Russian oil could trigger record
catastrophe, oil export cartel warns

RT War in Ukraine -#511 April 11, 2022

翻訳:池田こみち(E-wave Tokyo共同代表)
 独立系メディア E-wave Tokyo 2022年4月12日


<資料写真>FILE PHOTO © Getty Images / 大河grandriver


本文

 現在および将来のロシアに対する制裁は、史上最悪の石油供給ショックを引き
起こす可能性があると、OPECのモハメド・バーキンド事務局長は月曜日、EU当局
者に警告し、そのようなイベントで失われる石油量を補うことは不可能であるこ
とを付言した。バルキンド事務局長は、制裁措置やロシアの取引制限の結果、1
日当たり約700万バレルのロシア産原油が世界市場から流出していると主張した。

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 また、OPEC関係者は、現在の市場の変動はOPECがコントロールできない「非基本的要因」によるものであり、エネルギー転換への「現実的」なアプローチを促進するのはEUの責任であると述べた。

 EUは、米国や英国とともに、ロシアのエネルギー製品の禁輸を実施する計画を発表している。しかし、米国や英国とは異なり、欧州はエネルギー供給の大部分をロシアから輸入しており、専門家は、供給を断とうとすると破滅的な結果になる可能性があると警告している。特にドイツでは産業全体の崩壊が予想され、オーストリアのエネルギー大手OMVのトップは、自国がロシアからのガス購入をやめることは「不可能」だと明言している。

 米国は、より高価な液化天然ガスの輸出でその穴を埋めることを約束したが、欧州のLNG基地のほとんどはすでにフル稼働しており、燃料を貯蔵する場所がないことを意味する。他の国々は、この危機をきっかけに再生可能燃料の普及に力を入れようと考えている。

 とはいえ、欧州議会は先週、ロシアからの石油、石炭、天然ガス、核燃料の即時全面禁輸を要求しており、これが実行されれば欧州の生活水準に大きなマイナスの影響を与えることが予想される。ハンガリーやスロバキアなど一部の国は、自衛のためにこの禁輸措置を無視する方針を明らかにしているが、他の国は国民にベルトを締め、これからの不況に備えるように警告している。

 ウクライナの戦争で供給が枯渇しているのは、石油とガスだけではない。ロシアとウクライナを合わせると、世界の小麦輸出の約3分の1を生産しており、両国はヒマワリ油や肥料の主要輸出国でもある。その結果、食糧価格は歴史的な高値を記録し、多くの国やNGOが近い将来、食糧不足に陥ることを警告している。