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ワグナーPMC軍の

ウクライナ紛争SVO

における戦闘実績について


青山貞一(東京都市大学名誉教授)
Teiichi Aoyama, Emeritus Professor, Tokyo City University
 
War in Ukraine
#3748  28 June 2023
 無断転載禁止

独立系メディア E-wave Tokyo 2023年6月28日

本データは、青山貞一がロシア・メディアの関係者を通じエフゲニー・プリゴシン代表のワグナーPMCから入手した2022年3月~2023年5月のSVO期間における戦闘実績である

本文

 本稿の目的は、上記エクセルデータをもとに、2022年3月~2023年5月のSVO期間におけるワグナーPMC軍の戦闘実績を推定することにある。

 入手したエクセル形式のデータは、ワグナーPMCが2022年3月から2023年5月までの15カ月間のSVO(特別戦闘作戦)中に、ウクライナ軍(※注:正規国軍のみでなく傭兵、過激派など)を殲滅(死亡した実数である)した数値を示している。

 表中、横軸の最上段は、年月であり、2022年3月から2023年5月をロシア語表記で示している。縦軸は、ワグナーPMCの編隊の31の名称(略称、ハンドルネーム、コールサイン等、いずれもロシア語)とであり、この名称には、地名に関するものはない。


 表中一番右のゴジックの数字は、編隊名称(1~31)に対応した15カ月における実績の合計を示している。

 なお、どの編隊も2022年の暮れから2023年の春にかけ実績の数値が増えているが、とりわけ<30>の実績の数値は、ワグナーPMCがソルダーさらにアルチェモフスク(ウクライナ語でバフムート)における戦闘が激しくなった時期、すなわちソルダーでは2022年の暮れから2023年の初頭、またアルチェモフスク(ウクライナ語:バフムート)ではから1月から5月にかけ著しく増加していることが分かる。

 表中一番右の上から下の数字は、ワグナーPMC軍の31の編隊のウクライナ紛争SVO期間における戦闘実績であり、いずれも2022年3月から2023年5月を合計したものであり、全合計は、84,541である。

 この数字の信憑性と妥当性を検証するのは、戦時中でもあり困難だが、青山貞一が以前より繰り返してきた、ワグナーPMC軍は、ロシア軍全体の実績の約30%に相当するものと推察する。

 なお、ワグナーPMC軍自身が述べたSVO期間中のウクライナ軍破壊の数字としては、2023年2月21日に、プリゴージン:ヴァグネルPMC戦闘機は約11万人のウクライナ軍を破壊した」ヴェドモスチ(ロシア語メディア) 
があり、2023年2月時点で約11万人とある。この数字は、本稿における推定値よりかなり多くなっているが、それを裏付けるデータはない。


本データは、青山貞一がロシア・メディアの関係者を通じエフゲニー・プリゴシン代表のワグナーPMCから入手した2022年3月~2023年5月のSVO期間における戦闘実績である