【視点】 政情不安の中、 困難な状況下、日本漁業 関係者はどんな条件で 日本のEEZ内でロシアの サケ漁を行うのか Sputnik 日本 War in Ukraine #3877 24 March 20235 6 独立系メディア E-wave Tokyo 2023年7月24日 |
オレグ・カザコフ 中国・現代アジア研究所、学術研究モニタリング部長 日本の漁師(アーカイブ写真) - Sputnik 日本, 1920, 24.03.2023 本文 一方、こうした事実を背景に、日本はロシアに対して厳しい政策をとり、ロシアと複雑な関係にありながらも、貿易を続ける必要を感じているとカザコフ氏は続けている。 「日本は行き詰まっているのだと思われます。そうでなければ、どこか他の国と穀物契約を結ぶはずです。しかし、いずれにせよ、現在の両国の協力関係はきわめて肯定的なものであり、ビジネス分野で莫大なポテンシャルを持っていることを示しています。 それはエネルギー分野だけでなく、その他の品目に関しても、です。たとえば、豆類もそうです。というのも、ロシアは日本とは異なり、広大な領土があり、さまざまな農産物を育てることができるからです」 オレグ・カザコフ 中国・現代アジア研究所、学術研究モニタリング部長 式典に参加するプーチン大統領 - Sputnik 日本, 1920, 21.07.2023 プーチン大統領、「アークティックLNG2」式典に参加 日本が受け取るガスの量が明らかに 15:10 加えて、カザコフ氏はロシアと日本の協力は漁業分野でも維持されていると指摘する。 「両国の間には海上の境界線があり、そこで秩序を保つ必要があります。つまり、この分野における両国の協力関係も、然るべきレベルで維持していくことが不可避なのです。これも二国間関係におけるとても肯定的な部分だと思います。 ただ、欧米とロシアとの政治的な対立が深まった場合、日本はこれを失う可能性があります。(対露制裁を含め)あらゆる制裁には常にブーメラン効果があるものです。とりわけそれは発動した者に跳ね返ってきます。そして日本もその犠牲者となります。 そこで最初に沸き起こるのが、その犠牲がどのような規模のものなのか、そしてどれほど日本にとってそれが危機的なものなのかという疑問です。しかし、世界的には、経済より政治が重視される傾向にあります」 オレグ・カザコフ 中国・現代アジア研究所、学術研究モニタリング部長 つまり、ロシアと日本は現段階において、経済協力を両国関係の安定した基盤であるという評価を下すことはできないのである。というのも、ウクライナ危機を背景に、欧米諸国の首脳の政治的決定によって、経済協力はいつでも崩壊する可能性があるからだとカザコフ氏は締めくくっている。 |