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米国への脅威。西側諸国 ロシアの恐ろしい 兵器を語った - TNI Угроза для США. На Западе рассказали о страшном российском оружии ニーナ・パダルコ Ria Novosti War on Ukraine #4813 21 Mar. 2024 ロシア語翻訳:青山貞一(東京都市大学名誉教授) E-wave Tokyo 2024年3月23日 |
戦略爆撃機ミサイル母艦 Tu-95MS。アーカイブ写真 TNI:Tu-95爆撃機は米国にとって戦略的脅威となっている。戦略爆撃機ミサイル母艦 Tu-95MS - RIA ノーボスチ、2024 年 3 月 21 日 © RIA Novosti / ニーナ・パダルコ 本文 モスクワ、3月21日 – RIAノーボスチ。ロシアのTu-95戦略爆撃機は、その独特の特性により、米国にとって戦略的脅威であり続けている、とナショナル・インタレストは書いている。 記事の著者は、この戦闘車両が問題なく米国領土まで飛行できる能力に特別な注意を払った。 同出版物は、「設計者らはターボジェットエンジンではなくターボプロップエンジンを選択した。なぜなら、航空機は13,000キロメートル以上を航行できるからである」と指摘している。 1956 年に就役した Tu-95 は、現在もロシア航空宇宙軍で運用され続けていることが注目される。 「優美さでは欠けているが、殺戮の可能性においてはそれを補って余りある。航空機のエンジンと膨大な量の弾薬を搭載できる能力により、この爆撃機が最初に戦闘地域に配備されてから数十年が経った現在でも、この爆撃機は優れた兵器となっている」とTNIは書いている。 8月、サマラのUEC-クズネツォフPJSC企業の産業貿易省副長官オレグ・ボチャロフは、Tu-95の輸送能力が2倍になると述べた。 これらの戦略爆撃機は長距離航空の一部であり、通常は X-55 長距離巡航ミサイルを搭載している。 Tu-95MS ミサイル搭載爆撃機 (NATO 成文化では「ベア」) はロシアの戦略航空の基礎を形成している。この航空機は、最大数千キロメートルの範囲の目標を攻撃できる戦略巡航ミサイルを搭載することができる。戦闘状態では、1 隻のミサイル母艦が防空圏に侵入することなく、いくつかの敵都市を破壊できる。 ◆Tu-95(ツポレフ95:露:Ту-95) 出典:Wikipedia Tu-95 Wikimedia Commons GFDL 1.2, リンクによる Tu-95(ツポレフ95:ロシア語:Ту-95)は、ソビエト連邦(ソ連)が開発した戦略爆撃機である。開発はツポレフ設計局で、ソ連空軍向けのTu-95のほか、ソ連海軍向けの長距離洋上哨戒/対潜哨戒機型も開発され、それらはTu-142(ツポレフ142;ロシア語:Ту-142)の形式名称が与えられている。 アメリカ国防総省が割り当てたコードネームはType 40。NATOコードネームは-95、-142共にベア(Bear:熊の意)。 ほぼ真上から撮影されたTu-95 後退角が付いた長い主翼、二重反転プロペラ、エンジンナセルの配置がよく解る 概要 Tu-95は1950年代に開発された長距離戦略爆撃機で、米国製B-29のデッドコピーであるTu-4の発展型とも呼べる機体である。試作機のTU-95/1は1952年11月12日に初飛行しており、首都モスクワにおける1955年のツシノ航空ショーでは7機が飛行している。 1956年からはソ連空軍でTu-95Mの実用配備が始まり、1959年にはTu-95K-20の生産が開始され、1961年にはTu-95K-20に空中給油プローブを取付けたTu-95KDが登場している。 1970年代にはTu-95に巡航ミサイルの搭載能力付与計画が始まり、1972年にはKSR-5(AS-6 キングフィッシュ)巡航ミサイルが搭載可能なTu-95M-5が飛行試験を開始しており、1976年にはKh-55(AS-15A ケント)巡航ミサイルが搭載可能なTu-95M-55が初飛行した。この型式をTu-95MSとした量産化が決定したが、既にTu-95の生産ラインは閉鎖されており、1983年にその生産ラインを再開させてTu-95MSの量産が開始されている。また、再開された生産ラインに合わせて、対潜哨戒型のTu-142の量産が開始されている。初期の機体は全機退役しており、現在では最新型のTu-95MSと対潜哨戒機用のTu-142が運用されているのみである。 プロペラ機だが、レシプロエンジンではなくガスタービンエンジンでプロペラを駆動する、いわゆるターボプロップ機である。主翼の翼弦長の25%の位置において、付け根方向の内翼部で37度、翼端方向の外翼部で35度の、ターボプロップ機としては珍しい後退翼を持っており、プロペラ機の世界最速(最高速950km/h)を誇る。4枚・タンデムの二重反転プロペラを、比較的遅い回転数(約1500rpm程度)で回転させている。先端速度を低くすることで、効率の低下を低減し高速での飛行を実現しており、このプロペラが独特の低音を発する。また、ターボプロップ機の研究はその後も続いているものの、これを超える、ないし同程度に成功した例が以後にない、航空史上稀有な成功例となっている。 空中給油なしで15,000km(8,000nm)の航続距離を持つ。 Tu-95がターボプロップ方式を採用した理由として、1950年代のジェットエンジンの燃費の悪さがある。既にジェット爆撃機のTu-16が実用化されており、戦略爆撃機としてM-4も開発中であったが、当時のジェットエンジンの燃費では北アメリカ大陸を爆撃できる航続距離を得ることは難しいと判断されていたため、Tu-95では燃費の良いターボプロップを採用することとなった。 本機の成功は、ソ連がプロペラを比較的低速で回転させながら高速飛行する手法を確立できたことによる。他のターボプロップ機の最適飛行速度は724 km/h 以下で、この速度以下の巡航なら効率は高いものの、それ以上の高速ではむしろターボファンエンジンのほうが効率は良い。その理由から同クラスの最高速度を有する航空機のエンジンにはターボファンが普及し、ターボプロップの採用機は一部に留まった。また、先進ターボプロップ(ATP:Advanced TurboProp)と称して高速化などについて各国でそれなりの研究・開発は行われているものの、未だTu-95を凌ぐものは実用化されていない。これらの要因により、Tu-95は世界最速のプロペラ機であり続けている。 アメリカでも高速ターボプロップ機の研究は進められ、同時代の爆撃機でありライバルでもあるB-52においても当初は高速ターボプロップ採用が予定されていたが、結局実用化されずにターボジェットエンジンが搭載され、後に効率が高いターボファンエンジンに換装されている。 機体胴体内の兵器倉には回転式ランチャーを装備しており、Tu-95MS-6では、Kh-55長距離巡航ミサイル6発を搭載できるほか、両主翼付け根部にもKh-55を各1発搭載が可能である、その後の発展型であるTu-95MS-16では、両主翼に10発のKh-55を搭載して計16発の巡航ミサイルの搭載が可能となったが、戦略兵器制限交渉(SALT)と戦略兵器削減交渉(START)の協定により、現在ではそれが不可能となっている。また、洋上作戦用にKh-65E空対艦ミサイルを搭載できるようになっており、通常爆弾は兵器倉に12,000kgを搭載できる。 Tu-95の尾部銃座 機関砲の上部にあるのが射撃管制用のレーダー、レドームの下部に取付けられている小さなアンテナはRSBN短距離航法システム用のアンテナ 胴体尾部には尾部銃塔があり、NR-23 23mm機関砲1門とその上に射撃管制用の「ボックス・テイル」レーダーが方向舵後縁の付け根部分に取付けられている[注釈 1]。初期の機体には胴体背部に旋回式の機関砲銃塔が装備されていたが、現在の機体では廃止されている。 搭載電子機器は、機首先端に「トアド・ストール」気象レーダーとその下部の大形レドームの中にオズボール航法/爆撃レーダーが装備されており、それらの機器を冷却するための冷却用のダクトが胴体左側の後部まで延びている。その他にRSBN短距離航法システムを装備しており、その弓矢型のアンテナが胴体尾部の「ボックス・テイル」レーダーのレドームの下部に取付けられている。機首先端の気象レーダーの左右には電子攻撃(ECM)器材用のフェアリングがあり、機首下面には「グラウンド・バウンザー」ECMアンテナが装備され、後部胴体左右にはポッド状のECM器材が装備されている。垂直尾翼上端後縁の比較的大形のフェアリング内には赤外線警戒受信機が装備されており、機体各所にレーダー警戒装置のセンサー用の膨らみがある。また、降着装置扉と主翼ポッドにはチャフ・フレア・ディスペンサーが装備されている。 Tu-95の総生産機数は派生型も含めて500機以上であり、生産は断続的に1990年代まで続けられた。ソ連空軍に加え、ソ連崩壊後のロシア空軍、ウクライナ空軍、およびカザフスタン空軍でも運用されたが、ウクライナ、カザフスタンの保有機はロシアへ条件付で譲渡されるか、アメリカ合衆国などの資金援助で1990年代に搭載兵器とともに解体された。 運用 「ツァーリ・ボンバ」実験 1961年10月30日、ソ連のノヴァヤゼムリャ島上空で行われた史上最大の水素爆弾「AN602(通称ツァーリ・ボンバ)」による核実験では、投下用に対衝撃波・放射線・熱線防御に重点を置いた専用改修を受けたTu-95Vが使用された。 本稿終了 |