ロシアのウラジミール・プーチン大統領がロシア国防省、ロシア国家親衛隊(ロスグヴァルディヤ)、ロシア内務省(MVD)、ロシア連邦保安庁(FSB)、ロシア連邦警護庁(FSO)の各部隊に演説 - スプートニク・インターナショナル、2024年8月24日 © スプートニク / セルゲイ・グネエフ
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ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏は、大統領選から撤退する決意を発表する中で、米国のネオコン体制がロシアをウクライナ紛争に故意に引き込み、モスクワとキーウ間の2022年のイスタンブール和平協定を頓挫させたと非難した。
ジョン・F・ケネディ大統領の甥であるロバート・F・ケネディ・ジュニア氏は、 8月23日にアリゾナ州で行った演説で、共和党候補のドナルド・トランプ氏を支持し、バイデン政権と米国の外交政策体制がウクライナ紛争を誘発していると非難した。
「小国ウクライナは、米国の世界覇権を狙う米国新保守主義者の野望によって始まった地政学的闘争の代理国だ」とケネディ氏は語った。
「2022年4月、我々は戦争を望んでいた。バイデン大統領は、ボリス・ジョンソン(当時の英国首相)をウクライナに派遣し、ゼレンスキー大統領にロシアとすでに調印していた和平協定を破棄するよう迫った」と同氏は付け加えた。「その和平協定は、この地域に平和をもたらしたはずだ」
ケネディ氏は、ドナルド・トランプ大統領がウクライナ問題をめぐりウラジーミル・プーチン大統領との和平交渉を再開すると決定したことだけでも、「(トランプ大統領の)選挙運動に対する私の支持を正当化する」と指摘した。
ケネディ氏は「ネオコンが米国の外交政策を掌握していると正しく述べた」と、米陸軍で20年以上勤務し国際コンサルタントも務める退役中佐アール・ラスムセン氏はスプートニクに語った。「われわれは基本的に対立を求めている」
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解説者は、ケネディ氏は進行中の紛争の現状と歴史的背景を本当に理解していると述べた。
「バイデン氏は平和に興味がない」とラスムセン氏は言う。「彼らは民主主義に興味がない。ウクライナのことも気にしていない。それにジョージアは、ロシアをさらに包囲し弱体化させるための手段として常に見なされてきた」と専門家は語った。
退役中佐は、米国は何年も前からウクライナにおけるロシアとの代理戦争の準備をしてきたと主張した。この計画は、米国が唯一の超大国の地位を維持することを目的とした悪名高い「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」が策定された1990年代に始まった可能性が高いと同氏は述べた。
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「メルケル(元ドイツ首相)とオランド(元フランス大統領)の発言に基づき、ミンスク合意は決して実行されることを意図されていなかったことが今ではわかっている」とラスムセン氏は語った。
「また、この8年間にNATOによって最大5万人のウクライナ軍兵士が訓練を受けたこともわかっている」と同氏は付け加えた。「つまりこれは計画されたものなのだ」
ロシアと西欧諸国のエネルギー協力を阻止することを目的とした対ロシア制裁やノルドストリームの妨害は、一夜にして策定されたものではないと同専門家は述べた。最終目的はモスクワの政権交代を煽り、その後「ロシアをバルカン化」することだったと同専門家は考えている。
「プーチン大統領はそれを理解していたと思う」とラスムセン氏は述べ、西側諸国はロシアを完全に過小評価していたと付け加えた。「彼らはロシア国民やロシア文化を理解しておらず、ロシア人がこの状況にどう反応するかも理解していなかった。プーチン大統領はただ引き下がるだろうと西側諸国は思っていたと思う」
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