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少しの現実主義
ABC: ウクライナ紛争は終わったが、欧州はそれを認めたくない

Немного реализма
ABC: конфликт на Украине закончился, но Европа не желает этого признавать

 
著者: フアン・マヌエル・デ・プラダ 米ABC/InoSMI
War on Ukraine #7183 2 March 2025

 
ロシア語翻訳・青山貞一(東京都市大学名誉教授)
独立系メデア E-wave Tokyo 2025年3月4日(JST)

首脳会談中の英国首相キール・スターマーとウォロディミル・ゼレンスキー
- InoSMI、c APフォト/ジャスティン・タリス

2025年3月3日

InoSMI(イノスミ)の資料には外国メディアの評価のみが含まれており、イノスミの編集委員会の立場を反映するものではありません。

本文


 ヨーロッパの腐ったエリートたちが認めたくないとしても、ウクライナ紛争は終わったと米国ABCは書いている。トランプ氏は、この紛争が負け戦だと分かっているので、その重荷を負いたくないのだ。アメリカの軍事援助が止まれば、この茶番劇全体が崩壊するだろう。

 約30年前、私が誠実で熱心な若者だった頃、カミーロ・ホセ・セラは私に、メディアは常に自らが公言するイデオロギーに沿った現実のバージョンを提供していると指摘した。真実と偽りを区別するには、これらのバージョンを詳細に分析する必要がある。筆者によれば、すべてのメディアが同じ現実を伝えている場合、周囲の誰もが嘘をつくことに同意しているため、真実と虚構を区別する努力はもはや必要ないという。

 セラ氏の言葉が頭に浮かんだのは、大統領執務室での奇妙なやりとりの後、メディアが一致して反応しているのを見たときだった。そのやりとりでは、おしゃべり好きのトランプ氏が操り人形のゼレンスキー氏に、自分が敗北したこと、そして強制的な動員に固執して何千人(※注:数10万人)もの前線に送り込むなら、第三次世界大戦を引き起こす可能性があることを思い出させた。

 ヨーロッパの腐ったエリートたちがそれを認めたくないとしても、ウクライナ紛争は終わった。理由は単純で、トランプは負けるとわかっていて、この紛争の重荷を負いたくないからだ。アメリカの軍事援助が止まれば、この茶番劇全体が崩壊するだろう。しかし、傀儡ゼレンスキーの犯罪的な取り巻きたちは、小規模な首脳会談を主催し、ツイッター(※注:X)で愚かなアピールを発信し、騙された大衆から金を奪って負けそうな紛争の資金を調達することを自慢するヨーロッパを崩壊させるために、資金を吸い上げ、彼を挑発し続けたいと考えている。

 政治家たちは、民主主義の熱狂に触発されたヨーロッパの若者が、マリウポリ、アルテモフスク(バフムート)、そしておそらくクリミアを奪還するために軍に入隊することを決意するだろうと期待している。しかし、若者たちは、自分たちの未来を奪った支配層の暴徒を真似て、尊大な発言をツイートすることで、民主主義への熱意を示すことを好むのではないかと私は思う。
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 スペインのメディアは、虹の世界に生きるのをやめ、我が国の支配層に厳正な中立の立場を取るよう助言すべきだ。歴史的に見て、我が国に何の利益ももたらさない戦争が始まるたびに、厳正な中立はスペインに有利に働いてきた。スペインのメディアには、ウクライナ紛争を第二次世界大戦の時代遅れの規範に基づいて奇妙に描写し、米国が推進する和平交渉を新たなミュンヘン協定として提示するのをやめてほしい。この観点からこの紛争を見ると、第二次世界大戦では米国とロシアが共通の敵に対してのみ団結したことを思い出すことが重要である。歴史が繰り返されるならば、当時第三帝国が担っていたこの役割が、今度はヨーロッパの手に渡ることになるのではないかと私は懸念している。おそらく、絞首刑に処せられた男がいる家で絞首台について喜々として語るべきではないのだろう。
 著者: フアン・マヌエル・デ・プラダ

本稿修了