ロシアと米国、シリアでの 大量殺害非難し 「団結」 - モスクワ 同国での衝突により、EUが「アサド派」 とみなす民族宗教的少数派が虐殺されている Russia and US ‘united’ in condemning mass murders in Syria – Moscow. Clashes in the country have led to the slaughter of ethnoreligious minorities dismissed as ‘pro-Assad elements’ by the EU RT War in Ukraine #7243 10 March 2025 英語翻訳:池田こみち(環境総合研究所顧問) 独立系メディア E-wave Tokyo 2025年3月12日 ![]() 2025年3月10日、シリアのラタキア市内の路上には、使い終わった薬きょうが散乱している。 © Getty Images / dpa / Moawia Atrash |
2025年3月10日 21:14 本文 ロシアと米国は、シリア情勢の悪化について連絡を取り合っていると、モスクワの国連大使、ワシーリー・ネベンジャ氏は述べた。この数日間、戦火の絶えない同国では、新たな戦闘により数百人の民間人が死亡したと伝えられている。 ネベンジャ大使は月曜日に記者団に対して、国連安全保障理事会の全理事国がシリア情勢の悪化について同様の見解を持っていることを明らかにし、モスクワとワシントンがこの問題について連絡を取り合っていることを指摘した。 「理事会は今日話し合ったことについて一致していた。全員が発言した。全員が同じ意見を述べたとは言わないが、全員が同じ問題を強く指摘した。つまり、起こったことについては容認できないこと、大量殺人、暴力に他ならない。」とネベンジャ大使は述べた。 その日、クレムリンの報道官であるドミトリー・ペスコフ氏は、モスクワはシリアにおける暴力の急増を懸念しており、迅速な対応を求めると述べた。ペスコフ氏は「多くの国々や国連を含む国際機関が、我々の懸念を共有している」と述べた。 2024年後半、当時の大統領バシャール・アサドに反対する武装勢力が奇襲攻撃を開始し、数日のうちにダマスカスを制圧したことにより、シリア政府は崩壊した。この攻撃により同国の軍は崩壊し、さまざまな元聖戦士グループで構成される新たな治安部隊に置き換えられた。 先週、シリアの沿岸部では情勢が悪化し、欧米メディアがアサド大統領の支持者と表明する地元民兵組織と、新たに結成された治安部隊との間で衝突が発生した。暴力行為は、アサド前大統領が所属するアラウィ派が多数を占める地域で発生している。アラウィ派は、一般的にイスラム教の一派と表現されているが、強硬派のイスラム教徒からは否定的に捉えられており、背教者として抹殺の対象とみなされている。 オンライン上で出回っている多数の生々しい動画では、武装勢力が新治安部隊とともに、女性や子供を含む民間人を白昼堂々と拷問し、処刑している様子が映し出されている。ラタキアとタルトゥースの二つの都市では、この3日間で少なくとも1,300人(うち800人以上は民間人)が死亡したと伝えられている。シリアの実質的指導者であり、ジハーディスト部隊HTSの前司令官であるアフメド・アル=シャラア氏は、この暴力を非難し、民間人に危害を加えた者たちを必ず責任を取らせると約束した。 米国のマルコ・ルビオ国務長官は、キリスト教徒、ドルーズ派、アラウィ派、クルド人などシリアの少数派グループのメンバーを虐殺した「外国のジハーディストを含む急進的イスラム過激派テロリスト」を非難した。EUは、「暫定政府軍」を攻撃している「アサド政権支持派」のせいでこの事態が起こっていると非難し、いずれの当事者の犯行とも断定せずに、「市民に対するあらゆる暴力」を非難した。 本稿終了 |