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菅氏が引き継ぐと言う

安部晋三氏の外交実績とは


青山貞一 Teiichi Aoyama

2020年9月5日公開
独立系メディア E-Wave Tokyo
 りンクOK、無断転載禁
◆菅氏が引き継ぐと言う安部晋三の内政実績とは

 菅氏は安倍晋三氏の政策を前に進めると言うが、外交はほぼすべて失敗だ。どうやって前進させるのか?
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◆米国

 安倍総理大臣はトランプ大統領に10数回も会いに行き、電話会談は40回近いという。しかし、したことと言えば、安部首相はトランプ大統領の下僕としてイージス・アショア、F35等、オスプレイ、直近では「敵基地攻撃ミサイル」、「ドローン防衛システム」など、膨大な額の防衛(=軍事)装備を超高額で買わされるだけではないのか?。
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出典:「山と土と樹を好きな漁師」ー18年目のブログ

 頻繁にワシントンDCなど米国にゆくだけで、安倍総理がしたことはと言えば、およそ外交からは程遠い土下座、下僕対応だけだ。これは到底外交などとは言わないだろう。TPPはトランプがが大統領となった直後「鶴のひと声」でNGとなり、代わって日米FTA交渉に移った。しかし、さまざまな場面、交渉で日本は米国から不平等な交渉と言えない押し付けにあっている。
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 安倍首相のあまりにも惨めなトランプ大統領への下僕の姿は、国内だけでなく海外でも失笑の種となり続けている。現在、日本にとって米国に対する重要な外交案件は沖縄問題、とりわけ辺野古問題と言えるが、これは100%ほっておかれている。
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◆ロシア

 トランプの3倍近く、30数回モスクワ・クレムリンに行きながら、結果はシベリア開発に3000億円の直接投資をプーチン大統領に約束させられるだけで、平和条約は挫折、返還後米が軍事基地化するのではの質問に満足に返答できず4島はおろか2島の返還さえとん挫だ。


Source:Wikipedia

 そもそもポツダム宣言、吉田首相以降の条約制定、交渉の経緯を十分精査、学んでいない。しっかり学習していれば、余程の外交能力などがなければ、2島であれ返還は不可能。さらに極東ロシアの女性知事が真っ向から反対したように、ロシアの地方自治の実態、現状を実態把握せず、ただクレムリンでのプーチンとの会談を重ねたが、それは徒労を増やした大きな原因だ。
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出典:ANN


◆北朝鮮

 国民の念願だった拉致被害者の新たな帰還はゼロ。トランプが北朝鮮と交渉を始めて以降、安倍政権は完全に蚊帳の外だった。


Source:Wikimedia Commons
CC 表示 2.0, リンクによる

 拉致被害者帰還問題のすべてトランプに依頼したが、米国の大統領選挙を控えるトランプが、本気で日本の拉致帰還問題を金正恩が本気で対応するはずもなく、一ミリも進むことは無かった。
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 首相と金正恩の直接交渉はおろか一切の会談すらNGだった。結局、安部首相は口先だけ。拉致被害者らを政治利用しただけとなった。

 以前、青山はNHKの正規職員で30回以上北朝鮮に行ったことがある人が、北朝鮮にはいわゆる拉致被害者はおらず、いるのはいわゆる「残留孤児」が数100人いるだけといっていた。これらの人たちは超高齢者であり、日本語も話さず分からずで、日本へ帰国を希望していないという。

 しかも、気管支喘息の持病がある横田滋さんはお亡くなりになった。

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◆韓国

 安倍政権の歴史修正主義的態度、対応が、ことごとく韓国を不要に刺激し、必要以上に韓国側の対日政策の悪化をもたらした。
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出典:diamond.jp

 従来、日刊問題は歴史教科書問題、竹島(韓国側では独島)領有権問題、従軍慰安婦問題が中心だったが、安部政権ではそれに加えて「徴用工」問題、 レーダー照射問題、漁業問題、戦犯旗問題、日韓貿易紛争、 GSOMIA破棄決定などつづいた。とくに「徴用工」問題では韓国最高裁判決を日本政府が認めず経済制裁など制裁を行ってきたが、韓国は日本の経済制裁を機に自力で内製化をすすめるなどで対応しており、対韓の強硬策は失敗に終わっている。
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 安倍首相は韓国側の対日政策への制裁措置で、日本国内の保守論客、右翼団体、自民議員らを喜ばしたものの、20数年間、実質ゼロ成長の日本は、日韓貿易の成果をほぼ失い、同時に韓国から日本へのインバウンドも全面的に失っている。従来海外からのインバウンドは一位が中国、二位が韓国だった。
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◆中国

 安倍政権は、その初期段階で中国のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に乗り遅れ、一帯一路政策にも関与できず、かといってアジア開発銀行(ADB)から東南アジア諸国がAIIBに乗り換えるなど出し抜かれえた。

 そもそも、日本は1996年から22年間だけをとっても、GDPは中国が15.5倍であるのに、野に対し、ゼロ倍と経済絶不調。アジア諸国が絶不調の国に寄ってくるはずもない。日本のこの絶不調はその後、現在もゼロ成長が続いており、2020年は新型コロナウイルスの影響で大きくマイナス成長となっている。

 一方、当初、中国は武漢を中心に感染者が増えたものの、全力で対応し、現在経済は堅調で2020年度もプラス成長になる予測となっている。


元出典:IMF, グラフ化:三橋貴明TV

 安倍政権は中国習主席の来日を画策するも、日本国内の保守論客、右翼団体、自民議員らの猛反対と新型コロナ禍で挫折。
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出典:さくら、産経新聞

 安部首相は習主席の来日を画策する一方で、南沙諸島海域への中国の進出阻止を照準に、沖縄本島、宮古島、石垣島、与那国島などへの自衛隊基地を大拡充してきた。
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 南沙諸島海域(スプラトリー島)など、これら南、西、東シナ海の環礁帰属は歴史的に問題となってきたものであり、それらの環礁は、いずれも「シナ海」という海域にあることからしてもわかるように、日本政府が沖縄本島、宮古島、石垣島、与那国島などへの自衛隊基地を大拡充してまで対応すること自体異常であると思われる。

 というのも、日本が南西諸島への軍備を拡充しても、万一日中が軍事衝突すれば、沖縄本島はもとより、宮古島、石垣島、与那国島の自衛隊基地、施設がもろに標的となり瞬時に壊滅されるからだ。

 それらはベトナム、フィリピンなどの関係国と中国の問題であり、日本がとやかく言うべき問題ではないとともに、自衛隊基地、施設の親切以前に、きめの細かな外交的対応をすべきだからだ。
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南沙諸島
Source:wikipedia

 これについて、ワシントン在住30年の伊藤寛氏は、長期的に米国は共和党、民主党政権を問わず、南沙諸島海域(スプラトリー島)問題で中国と一線を交えることはないと述べ、したがって日本がいくら軍備を拡充しても、南西諸島海域への具体的軍事関与はしないと述べている。理由は、当該地域をめぐり大きな衝突、戦争を起こすほど、今の米国は軍事、経済力で中国を凌駕できないからとのことだ。
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◆経団連企業を引き連れた世界各国への売り込み

 世界各地への安部首相主導による官民一体の海外売り込みにもかかわらず、成果はない。2018年時点で安倍首相の外遊は70ヵ国に及んでいる。

 2014年8月時点だけでも、首相による大企業を引き連れ は445社・団体 1245人、武器・原発 外遊で売り込み、とりわけ原発売り込みは総崩れ。さらに三菱重工、東芝、日立の3大原発メーカーは、いずれも原発ビジネスに傾注した結果、倒産寸前になっている。
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・青山貞一編:安倍首相の海外バラマキと同行企業リスト
 http://eritokyo.jp/independent/aoyama-abebaramaki11..html
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・池田こみち:日本の焼却・溶融炉、官民一体の海外売り込み実態
 http://eritokyo.jp/independent/ikeeda-shoukyakuroexp1.html


<参考>首都圏の一人当たりGDPpppと雇用の伸び率巣の実績と予測(推移

出典:青山貞一 ブルッキングス研究所(NYC)