独立系メディアでは、衆参議員の参加、協力のもと、政府（内閣）に国会会期中に質問主意書を提出することで、国民が疑義を感じている問題に関する政府の統一見解を引き出すことを支援しています。
過去、多くの事案、疑義について、衆参議員及び政策秘書の方々にご相談させて頂いておりますが、２００６年５月２６日現在、具体的な対応が未了のものがあります。
今回、未了の案件を掲載、公開することにより、会派を問わず対応いただける衆参議員、秘書の方々からのご連絡をお待ちしたいと考えます。
当然のこととして、質問主意書を政府に提出する権利は国会議員の固有ののものであります。したがって、そのまま政府（内閣）に質問主意書としてお出し頂くのではなく、議論、相談のうえ、文面等が変わろうとも、最終的に主旨を生かし、ご提出頂けることを切に希望致します。
また案をホームページに公表することにより、政府及び霞ヶ関の省庁にあらかじめ質問の主旨が行くことになります。それを了承の上、なおかつご対応頂ける議員からのご連絡をお待ち致します。
環境省外郭団体 財団法人
地球・人間環境フォーラムに関する
質問主旨書（案）
1)質問の背景、目的
行政による委託事業の随意契約への依存体質や不透明な外注への疑義が高まっている。
先に公表された、2000年度（平成12年度）から2004年度（平成16年度）の５年間に環境省が発注した契約金額５００万円以上３２００件の事業のなかで、元環境省事務次官であり、前神奈川県知事である岡崎洋氏が理事長を務める(財)地球人間・環境フォーラムが件数にして１２件（１１位）、総額１億９千万円の委託事業を随意契約により請けている。
本質問主意書の目的は、随意契約が９０％を超えるなど環境省による業務発注を適正なものとするために、その実態を明らかにすることにある。
2)質問事項
（１）３Ｒイニシャティブの委託費について
平成17年４月28日～30日に、東京プリンスホテル・パークタワーにて開催された、３Ｒイニシャティブ閣僚会合が約1億円で(財)地球人間・環境フォーラムに特命で随意契約されている。
その選定理由、選定内容等について具体的に説明されたい。当時、財団から提示された見積内訳書を開示するとともに、委託額を１億円とした根拠を明らかにされたい。
（２）同会合への参加について
３Ｒイニシャティブは、会合の趣旨からして、もとより広く自治体や関連ＮＧＯ、市民などが傍聴したり、オブザーバー参加することがきわめて重要と考えるが、どのような方法で参加者を選択したのか明らかにされたい。
①自治体からの参加についてはどのような手順・方法で呼びかけあるいは受け入れを行ったのか。
②環境ＮＧＯへの呼びかけはどのような手順・方法で行ったのか。
③環境省関連の外郭団体やＯＢなどについてはどのような呼びかけを行ったのか。
（３）同財団への委託業務発注形態とその額について
・(財)地球・人間環境フォーラムが過去５年間に環境省から受託した全ての業務、契約額、選定方式（随意契約、指名競争入札、一般競争入札等の別、随意契約の場合はその理由）を明らかにせよ。
・同財団法人の常勤役員のうち環境省ＯＢの占める割合、各在任期間および具体的な氏名、出身部署のリストを示されたい。
（４）同財団の設立の経緯について
・環境省ＯＢである岡崎氏が私財を投じて設立したとのことだが、同財団法人の設立経緯を明らかにされたい。
（５）(株)エコループによる廃棄物事業開発について
・理事長の岡崎氏が神奈川県内で(株)エコループの代表取締役社長として、大規模産業廃棄物処理施設の開発、事業化を進めていたことについて環境省はどのように関与あるいは対応してきたのか明らかにされたい。
会議等への出席についても明らかにされたい。
（６）環境ジャーナリストの会との関係について
・同財団法人に環境ジャーナリストの会の事務局が設置され、同会を財団として支援しているとの記載がＨＰ上にある。
同会議室にて環境省幹部などと会食等を行ったことがあるか。同会の事務局に対して過去から現在に至るまで同財団が環境ジャーナリストの会に事務所、会議室、事務員、電話等の費用あるいは人員を事実上負担しているかどうかについて明らかにされたい。
そもそも、こうしたことは環境省と報道機関との密接な関係を示すものであり、公正、客観的な報道を旨とするジャーナリズム活動として好ましくないと考えるがどうか。
（７）同財団常務理事環境ジャーナリストの会とについて
・同財団法人の常務理事である岡島氏（元読売新聞記者）は環境ジャーナリストの会の代表を務めていたが、同社団法人が環境ジャーナリストの会に提供した金銭、便宜等があるか、あればその内容を明らかにされたい。 |
