テロ特法継続で、政府・自民党、 苦し紛れの国連頼み 青山貞一 掲載日:2007.9.19 |
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青山貞一ブログ 安倍首相が所信表明翌日の9月12日、突如辞任を表明したことで、政府・与党のテロ特措法の延長問題が暗礁に乗り上げた。さもなくとも間に合わ間に合わないとされてきたテロ特措法の延長だが9月14日に告示された自民党総裁選挙、その後の首班指名、組閣などで、いわゆる延長は時間切れとなる可能性が大であった。 自民党総裁の有力候補である福田衆議院議員からのテロ特措法の与野党間での継続協議について、民主党の小沢代表は、以下の記事にあるように、新政権でも基本的に今までの姿勢、態度は変わらないことを改めて言明してた。
他方、政府・自民党は、新法で対応するなどとしていたが、ここに来て、以下の記事にあるように国連の新決議により、日本などアフガニスタン関連のテロ対策に協力し派兵している国々への謝意を表明することを画策していた。
国連新決議の中に謝意を入れることは日本政府・自民党の苦し紛れの策であることがミエミエである。民主党は「新決議の内容は活動継続の明確な法的裏付けと言えない」として反対姿勢を続ける構えである。 具体的には小沢一郎代表はアフガニスタンでのテロ掃討作戦について「米国の戦争であり、安保理決議で正当と認められていない」との立場を崩していない。また民主党の鳩山由紀夫幹事長は記者団に「国連安保理決議は必要条件であって十分条件ではない。結論を大きく変えることにはならない」と力説ししている。
いずれにせよ、現実には9.11以降、米国のブッシュ政権が当初アフガニスタン、その後、イラクに戦争を仕掛けて以降、いわゆる「テロ活動」は沈静化するどころか、拡大の一途となっている。 そもそも、巨額の税金を投入しているテロ特措法、イラク特措法の期別の中間総括すらまともに、政府から出されておらず、単に何カ国が参加しているから日本も参加しなければ的な安易な「皆で渡れば怖くない」的な対応は、憲法九条をもつ日本の立場としておかしい。 さもなくとも、なし崩し的な解釈改憲により続けてきた集団的自衛権マガイの行為をこれ以上、国民としても許容できないところだ。 <参考>青山貞一:なし崩しの自衛隊海外派兵の歴史 日本のメディアは、大部分がことテロ特措法継続に関しては政府与党寄りの報道をしている。 しかし、以下の解説にあるように、日本政府が過去してきたことは間違いなく<憲法違反>である。戦時の海外公海(アフガニスタン)そして戦時の海外領土(イラク)への自衛隊の派兵は、政府自民党が詭弁の限りを尽くそうと、間違いなく憲法違反なのである。 最高裁は半世紀以上続いている自民党政権下で思考停止、機能不全に陥っているだけ、各法制局も政権政党に人事面で蹂躙されていることで明確な判断を下さないだけのことだ。 今回、小沢代表はおかしいことをおかしいと言っているだけであり、欧米諸国が参加しているアフガニスタン関連テロ対策に日本が参加しないことを非難するのはお門違いである。
出典:東京新聞より青山貞一が作成 |