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ビルマにとって永遠の偉大な英雄
〜長井健司さんの告別式、
イマジンが流れるなか、しめやかに〜

青山貞一

掲載日:2007年10月8日


 ※ 写真はすべて青山が撮影。ニコン デジカメ CoolPix

 今の日本では、イラク、アフガン、ミャンマー(ビルマ)、パレスチナ、アフリカ紛争地域など、いつ銃弾に倒れるか分からない国や地域には、大手マスコミ関係者はほとんど現地,現場に行かず、長井さんが所属するAPFのような小さな通信社のカメラマンや記者が命をかけ、まさに体を張って取材している。事実、長井さんはイラクやアフガンにも取材にいっている。

 2007年10月8日、午前11時より、東京都港区の青山葬儀所にて、ビルマ軍の治安部隊の銃弾に倒れた国際ジャーナリスト、長井健司さん(50)の葬儀・告別式(お別れ会)が模様された。青山葬儀所は自宅から近くということもあり、最初から最後まで列席した。

 当日はあいにくの雨。

 にもかかわらず、ビルマ人200名を含む1000名(主催者発表)の焼香者、マスメディア関係者が参集した。テレビ朝日はじめ多くの知人のテレビ関係者にあったが、何人かお名前が思い出せないカメラマンやテレビ関係者から挨拶された。


長井さんの告別式。焼香に長蛇の列が東京都港区青山葬儀所にて

 午前11時より黙祷にはじまり、葬儀委員長となったAPF通信社の山路徹代表の挨拶につつき、鳥越俊太郎氏(ジャーナリスト)、田丸美寿々氏(ニュースキャスター)、嘉納愛夏氏(カメラマン)、村尾信尚氏(ニュースキャスター)が弔辞を述べられた。その後、ビルマの民主化グループ2名からの弔辞があり、焼香となった。

長井さんの葬儀に1000人=「遺志受け継ぐ」と最後の別れ

 ミャンマーで反政府デモの取材中に射殺されたジャーナリスト長井健司さん(50)の葬儀・告別式が8日、東京都港区の青山葬儀所で営まれ、交流のあった報道関係者や在日ミャンマー人ら約1000人が参列、最後の別れを惜しんだ。 午前11時に始まった告別式では、契約していたAPF通信社(同区)の山路徹社長が「長井さんの遺志を確実に受け継いで、立ち止まることなく歩いていかなければならない」とあいさつ。 弔辞を読み上げたジャーナリストの鳥越俊太郎さんも「カメラを持った右手を精いっぱい天空に突き上げていた」と壮絶な最期を悼んだ。

時事通信 2007.10.8 


焼香に進むビルマの方々

 弔問者には告別式の報道関係者以外にも著名なジャーナリストや通信社の記者、カメラマンが多数参列していた。焼香の待ち時間に、周辺ではパレスチナ、イラク、ソマリアなど、戦争や内乱が起こっている国々から帰ってきたばかりのカメラマンや記者が長井さんの生前の活躍について話していた。




著名なキャスター、ジャーナリストの名が並ぶ


参列者には約200名の在日のビルマ人も


悲しみの涙か。雨中にもかかわらず推定500名の弔問者が

 知人のカメラマンは、「もう、長井さんのような戦争や紛争地域に突撃取材する(できる)ジャーナリストは今後でないかもしれないな」と感慨深げに独り言を言っていた。

 私自身,長井さんの撮影,編集した映像は何度も見ているが、生前,長井さんと直接お話したことはない。しかし、今日の告別式に参加された国際ジャーナリストと話すと、いかに長井さんが気さくで気取らず、現地社会にとけ込みながら取材していたかが良く分かった。

最後の取材

 長井健司は反政府デモを取材するために2007年9月25日にミャンマーに入国した。27日、ヤンゴンのトレーダー・ホテルから数ブロック離れたスーレ・パゴダ近くでデモを撮影していたが、軍の治安部隊がデモ隊に発砲した際に彼を殺害し、伝えられるところでは別の外国人ジャーナリストも負傷した。

 当初ミャンマー政府は治安部隊が発砲した際に前からの流れ弾に当たったと説明した。しかし日本のテレビでも放送された、別の角度から映されたビデオは、背後から近づいた軍人が至近距離で彼を撃ったと思われる姿を捉えていた(ただし、至近距離から撃たれた場合に残る火傷や火薬の粒子などは確認されていないという)。

 警視庁の発表では、銃弾は左腰背部から右上腹部に抜け、肝臓を損傷し大量の出血を引き起こしたと伝えられている。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』



ビルマの平和と民主主義の偉大な英雄となった長井さん

 弔辞のなかにもあったが、今後、ビルマそしてビルマ人にとって長井さんは永遠に忘れられない偉大なヒーローとして心の中に残ることだろう。


ビルマの平和と民主主義の偉大な英雄となった長井さん


どこもかしこも、ジャーナリスト,カメラマン


出棺間際、スタンバイする報道陣

 場内には、長井さんが好きだった吉田拓郎さんの曲が何曲もながれた。



 出棺にはジョンレノンのイマジン(ビリージョエルの歌)が青山葬儀所全体に流れた。


報道陣にとって長井さんはある意味、同僚
その出棺を待つ報道陣。 

 警笛とともに、出棺。


イマジンの曲が流れる中、出棺
上の写真をクリックすると動画が表示されます!

 なお、荼毘は東京都品川区の桐ヶ谷火葬場にて行われる。

 死んでも、ビデオカメラを放さなかった長井健司さん。あなたはジャーナリストの鏡です。

 ご冥福を心からお祈りいたします。 青山貞一@青山葬儀所にて