自民党衆議院議員、河野太郎氏の新着国会日記を読むと、普天間代替施設問題についての外務省、防衛省報告とは別に、外務省の報告で日米の核密約に関するゲーツ長官の発言は記載がないことが指摘されている。
河野氏によれば、 防衛省の報告では『密約に関する調査について意図しないかたちで悪影響が出ることがないように留意する必要があり、日本側と緊密に協議していきたい旨、』をゲーツ長官が述べた、としている。
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衆議院議員 河野太郎の国会日記
ごまめの歯ぎしり 09年10月24日号
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金曜日。
8時、外交・国防合同部会。ゲーツ長官訪日について。
外務省の報告では、(ゲーツ長官は)『普天間代替施設の現行案は
日米両国で長い時間をかけて様々なオプションを検討した結果作成
されたもので、現行案が唯一実現可能である旨述べた上で、日米合
意に従って米軍再編を着実に実施することが必要であり、またでき
る限り早期に結論を出してほしい旨述べた』
防衛省の報告では(ゲーツ長官から)『普天間飛行場代替施設(F
RF)については、過去にあらゆる代替案を検討していること、F
RFについて進展がなければ、米国議会は在沖海兵隊のグアム移転
に係る歳出を認めないこと、FRFとグアム移転事業の二つの要素
は不可分であること、FRFについて進展がなければ、在沖海兵隊
のグアム移転もなく、沖縄における米軍の統合及び土地の返還もな
いことなどについて発言があった』
外務省の報告では核密約に関するゲーツ長官の発言は記載がない。
防衛省の報告では『密約に関する調査について意図しないかたちで
悪影響が出ることがないように留意する必要があり、日本側と緊密
に協議していきたい旨、』(ゲーツ長官が述べた。)
平沢代議士から、外務省に対し報告内容がおかしいのではないかと
問題提起があった。
以下略 |
かねがね民主党政権、とりわけ岡田外相は、この核の持ち込みに係わる密約疑惑を白日の下にさらすと明言してきた。その観点からしても、岡田外務大臣がしていることはきわめて不自然であり、おかしいのではないか。隠蔽したと言われても仕方がない。
他方、普天間飛行場の代替施設の名護市辺野古への移転に係わる問題だが、河野氏の上記のメモによれば、外務省と防衛省の報告では、かなりニュアンスが違う。
外務省報告では米国議会の海兵隊のグアム移転関連の情報がまったくなく、一方的、短絡的な報告となっている。
これだけで判断できないものの、岡田外相をとりまく外務官僚の基本姿勢が見え隠れする。