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国相手のPLC行政訴訟、
異議申し立てのその後

青山貞一

掲載日:2007年10月25日


 以下は、筆者らが国相手の行政訴訟と平行で行っている総務省電波監理審議会への異議申し立てに関するものです。行政訴訟の被告は国(総務大臣)。

 内容はIT(広域電力線搬送通信)の新技術がもたらす短波帯への影響(雑音)増加に係わるもので、非常に専門的なものです。

 総務省は電波監理審議会などからの答申にもとづき電波法の省令を改正し、メーカー各社に型式認定(行政処分の一種)を行いました。

 この間の詳細は公式Webは http://plcsuit.jp/ を参照のこと。

 それに先駆け、私たち115名の原告は改正行政訴訟法の差し止め請求類型をもちいて東京地裁に提訴しましたが、総務省側はあくまで東京地裁ではなく、電波監理審議会に異議申し立てすべきと主張してきました。これについては現在、東京高裁で審議中。

 やむなく私たちは差し止め請求(後に取り消し請求)などの抗告訴訟(行政訴訟)と平行で総務省電波監理審議会への異議申し立てを行っています。

 2007年10月23日、総務省第1101会議室で午後2時から開催された電波監理審議会への異議申し立て(行政不服審査)第2回目審理で、土屋氏と青山(115名の異議申立人)が証拠として提出し、2人で約1時間パワーポイントと映像、音声を用いプレゼンテーションした内容のPDFです。

 弁護人は東京共同法律事務所の海渡(主任)、只野、村上の3弁護士。海渡さんらは、ご承知のように「もんじゅ」、「浜岡原発」などの行政訴訟を手がけています。浜岡原発はこの10月27日に判決が予定されております。

 非常に専門的な審理ですが、原告(115名)はもともと国家資格を有する当該分野の技術者であり、以下の実験結果にもとづく証拠説明では、1500万円もする測定機器をもちい、本格的な調査、実験、評価を行い国側の行政処分がいかに非科学的なものであるかを立証しています。

◆土屋正道:住宅環境における屋内広域電力線搬送通信からの
    漏洩電界に関する測定実験概要報告(静岡県)
  http://plcsuit.jp/TsuchiyaPLCreport1-071023.pdf

◆青山貞一:住宅環境における屋内広域電力線搬送通信からの
    漏洩電界に関する測定実験概要報告(神奈川県、千葉県)
  http://plcsuit.jp/AoyamaPLCreport1-071023.pdf

◆青山貞一:住宅環境における屋内広域電力線搬送通信からの
    漏洩電界による受信障害に関する実験報告
  http://plcsuit.jp/AoyamaPLCreport2-071023.pdf

◆草野利一:電波監理審議会異議申し立て第2回審理 参加記
  http://plcsuit.jp/PLCexp7.htm

 本審理に先立ち、総務省はすでにメーカーに型式指定(行政処分)したもののうち18機種の処分を自ら取り消してきました。これは我々の行政訴訟、異議申し立てが実質的に効果をもたらし一部勝訴とでもいうべきことです。

 本異議申し立てに係わる第一準備書面も近々以下のホームページで公開します。 http://plcsuit.jp/