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◆GDP至上主義からの脱却 自民党政権はもとより民主党政権は、ことある度に日本はGDPで米国に次ぎ世界第二位...、中国が....などと、述べてきた。 しかし、GDPの大きさが国民一人一人の生活や幸福度にどう関係するのかについて、政府や学者はまともに調査、研究してこなかった。 そもそもそのGDPも国民一人当たりで見ると、日本は世界で23位であり、GDP至上主義の立場をとった場合でも、ほめられたものではない。 ルクセンブルグ ノルウェー カタール アイスランド アイルランド デンマーク スイス スウェーデン フィンランド オランダ 米国 オーストリア 英国 アラブ首長国連邦 ベルギー クウェート フランス カナダ ドイツ オーストラリア イタリア シンガポール 日本 ギリシア .... |
ある意味当然のことだが、一人当たりで一定程度に達した国々にとって、GDPの大きさは国民一人一人の幸福度にあまり関係がない。 ◆日本は幸福度GDPで世界43位 ミシガン大学は「幸福度GDP」という指標をつくり、世界各国を分析、評価しランキングしている。それによれば、もっとも幸福度GDPが高い国は、デンマーク、米国は16位、日本は43位となっている。 出典:青山貞一、政策学校一新塾基調講演ppt コペンハーゲンの中心部にあるクリスチャンボー宮殿の前で 撮影:池田こみち Nikon CoolPix S10 15 Feb. 2010 デンマークの首都、コペンハーゲン 夕闇迫るコペンハーゲン市庁舎 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 15 Feb. 2010 コペンハーゲン空港にあったジーメンス製風力発電による二酸化炭素削減への挑戦ポスター 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 15 Feb. 2010 そこでミシガン大学がつくった幸福度GDPの個別指標を調べてみた。以下に示す。 @家族関係、A家計の状況、B雇用状況、 Cコミュニティと友人、D健康、 E個人の自由、F個人の価値観 上記を見れば分かるように、ミシガン大学が提起する幸福度は、一人当たりGDPはまだしもいわゆるGDPの規模とは相関しているとは思えない。もちろん、A家計の状況、B雇用状況はGDPと無関係ではないが、それらは全体の一部に過ぎない。 @家族関係、Cコミュニティと友人、D健康、E個人の自由、F個人の価値観は、今までほとんどまともに扱われてこなかった指標である。 いわゆる小泉構造改革は、 米国追随の弱肉強食、格差社会をもたらし、結果的に@家族関係、Cコミュニティと友人、D健康、E個人の自由、F個人の価値観が軽んじられてきた。 地方だけでなく大都市でも核家族化が進行し、コミュニティは崩壊し、地域社会ではエゴがぶつかりあう、いわば私人の集まりと化している。お年寄り、高齢者へのいたわりは吹き飛んでいる。 民主党は本来、これらの指標を向上するために誕生してきた政権のはずだが、菅総理は「最小不幸社会」など、国民に到底理解されないことを蕩々と述べるばかりで、 @家族関係、A家計の状況、B雇用状況、 Cコミュニティと友人、D健康、 E個人の自由、F個人の価値観を具体的に高める政策、施策はほとんど皆無である。 その結果、弱肉強食的な格差社会は、大都市、地方都市を問わず日本全体に蔓延し、それをどうにかすべきセーフティーネットの構築もまったく進んでいない。 日本がなぜ43位なのかについて菅総理や民主党国会議員は真剣に考えなければならい! つづく |