2008年10月16日、以下の記事が毎日新聞から出た。石油情報センターからのガソリン小売価格として、レギュラーガソリンの全国価格が前週6日比で3.1円安、1リットル161.6円とされている。
まず、現在の全国平均価格が161.6円というのは、高すぎるのではないか?
私の論考でいつも参考にしているガソリン価格比較サイトによれば、10月16日時点の全国平均価格は、155.7円である。
両者の差は1リットル当たり5.9円もある。石油情報センターの場合、ここのガソリンスタンドの固有名詞がまったく公表されていないので、データの信憑性は低い。
ガソリン価格比較サイトでは、都道府県別のサンプリング数を公表するだけでなく、個々のガソリンスタンドを都道府県別に写真入りで公開している。
石油情報センターは、データの詳細を明らかにすべきである。
いずれにぜよ、10月10日時点でガソリン価格は昨年の10月並みに大幅下落していることからすると、現在のレギュラー1リットルの価格が全国平均で161.6円というのは、高すぎるか、すなわち個々のガソリンスタンドが談合したり、カルテル化して高値につり上げているか、情報センターが敢えて高値としている、すなわち情報操作することで、個々のガソリンスタンドが高値としているのを側面から支援しているのではないか?と思われても仕方ない。
次の問題は以下の記事にあるように、現在、先物原油は1バーレル当たりピーク時(147ドル程度)の半分に下落している。1バーレル当たり70ドル台まで下がっている。
とすれば、レギュラーガソリンは昨年の実勢価格からして1リットル当たり140〜145円程度でなければならい。
記事では今年の5月以来の1リットル当たり150円台に値下がり...と書いている。実体としては、1バーレル当たり70〜80ドルの場合のガソリン価格は140〜145円であるはずだ。 いずれにせよ、業界は先物原油価格が上がるとすぐにガソリン価格を上げるのに、下がった場合には、遅々としてガソリン価格が下げていないのが実体である。
一体、新聞記者は自分で過去の原油価格とガソリン価格の比率などを調査して上で、以下のような記事を書いているのか??である。
おそらく石油情報センターからの情報を鵜呑みにして垂れ流しているだけではないのだろうか?