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週末に国連が提案した一時停戦案をイスラエルが拒絶したとき、イスラエルの軍事評論家は次の段階、すなわち「第3段階」と呼ばれるガザへの攻撃を推測していた。 イスラエルの攻撃の第1段階は、何千もの目標への空からの攻撃、第2段階続は地上侵攻、そして第3段階は、それらの作戦が効果的に拡大されることにある。 そのためにはネゲヴ基地で訓練を終えた何千人もの予備役兵が必要になる。ハマスの重要拠点であるガザ市の中心部に近い住宅密集地の破壊と差押えが行われ、民間人の犠牲者が急速に増えると予想される。 第4段階はハマスの転覆さらにガザの再占領は、軍隊もイスラエルの政治的指導者も望んでいないように見える。それは、経済的、軍事的な負担が大きすぎるからだ。 イスラエルが、国連や他の交渉を希望しない場合、「弾丸を浴びせろ作戦("Operation Cast Lead")」が数日中に拡大されることになる。イスラエルの軍用機はガザ住民に危機の拡大を警告するチラシを撒いた。「わたし達の命令に従っていれば安全だ」と。 先週、イスラエルのエフード・オルメルト首相は、軍の作戦はこれだけではないと警告した。 エフード・バラク国防相が、攻撃の早い段階で認めたように、それらの複数計画案は長い間準備されてきたものだ。バラクは彼らが最低半年間、攻撃計画を練っていたと述べた。実際、攻撃の青写真は、相当前から描かれていた兆候がある。おそらく1年半ぐらい前から。 アメリカに後押しされたライバル、ファタハによるクーデターをハマスが防いだのはその後だった。 ファタハのガザ地区のメンバーがヨルダン川西岸地区を飛行した結果、バラク国防相は小さな飛び地をイスラエルが長期間封鎖しても、ハマスは屈しないだろうと確信するようになった。 バラクは、電力と燃料を欠乏させるため、封鎖を延長した。こうして圧力をかければ、ガザの人々はハマスに反発するようになるという筋書きは、広く受け容れられていた。 それがバラクの軍事戦略の中心なのかもしれない。誰だって、戦うなら、疲れたり、凍えたり、空腹になる軍隊(この場合、市民軍)と戦う方が容易だと知っている。兵士の家族や友人も飢えているならなおさらだ。 数か月後、バラクの忠実な代理人Matan Vilnaiは、次のように不名誉なコメントを発表した。もしロケット弾攻撃が続くなら、ガザは「shoah」、つまりヘブライ語でホロコーストに見舞われるだろう、と。 「shoah」発言は直ぐに取り消されたが、同時にバラクと彼の部隊は、内閣に軍事攻撃を含めた作戦を提案し始めていた。 攻撃を開始した日、ガザ攻撃の指揮官Yoav Galantがイスラエルの攻撃について語ったところによれば、これら急進的な攻撃は「ガザを数十年前に戻す」ことを目的に考えられた。 地元メディアが3月に指摘したとおり、この計画は国際法に違反するにもかかわらず、ハマスからロケットが発射された付近の民地を砲兵による射撃と空爆で攻撃することを予定している。バラクの法律顧問は、多分、国際社会は見てみぬ振りをするだろうという期待し、それらの批判をかわす方法を探していたのである。 攻撃の前線には、警察署に対する空爆で、数十人を殺害したことがあった。よく見落とされがちだが、国際法では警官は実は非戦闘員と見なされる。 だが、イスラエルは学校と同様、政府の建物、大学、モスク、さらに病院まで、明らかなに民間の目標を攻撃した。イスラエルは、これらの公共機関と、飛び地の統治者ハマスの関係をあげ、攻撃の正当性を主張した。しかし、支持は得られなかった。 軍事作戦の次の段階は、ガザ地域を軍隊が何でもできる、そして住民が脱出する「戦闘地域」と宣言することで、もはやそこは民間地域ではなく、どこを狙おうとそれが正当化できるようにすることだった。 その戦術は、空からチラシを撒き、ラファやガザ北部の地域から住民を追い出すキャンペーンとして実行された。過去数日にわたり、イスラエルの指揮官は、ここで行った過激な暴力を自慢している。 ラファおよびガザ北部の最終的な攻撃目標は、テルアビブにミサイルが到達しないことを保証するため、エジプトへのトンネルが掘られたラファや、長距離ミサイルが発射されたガザ北部地域から人を消し去ることかも知れない。 3段階目で、軍隊はさらに奥深く侵攻し、その戦術が一層拡大されることになる。帯状のガザ地域は、戦闘地域として封鎖されるかも知れない。住民は居住センターに効果的に集められることになる。 バラク国防相が1年前に彼の戦略を明らかにしたとき、シモン・シートリト内務相は、軍が「ガザの一角を爆撃して地図から消し去る(【訳註】2008年2月10日、閣僚会議の後、同内務相は、民主的選挙で選ばれたハマスのイスマイル・ハニイェの処刑を力説した後、こう言った)」と示唆している。 第3段階が始まったとしても、イスラエルがかくなる手段に訴えるかどうかは、まだ分からない。 |