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米国トヨタ、不具合8車種を
ついに生産停止に!


青山貞一
 

28 Jan. 2010
独立系メディア「今日のコラム」

 トヨタ自動車は昨年、2009年11月25日、米国カリフォルニア州でトヨタ車のアクセルペダルがフロアマットに引っ掛かり家族4人が死亡した大事故に関連し、高級車レクサスES350はじめ8車種を対象に、ペダルの改修及び運転席・助手席のフロアマットの交換などを2010年初めから無償で実施すると発表していた。

 そのトヨタのリコール台数は426万台(2009年11月15日現在)に及ぶと想定されいた。

 今年になってトヨタ自動車は2010年1月21日、踏み込んだアクセルペダルが、元の位置に戻らなかったり、戻るのに時間がかかったりして事故につながる恐れがあるとして、米国で製造・販売したスポーツ用多目的車(SUV)「RAV4」や「カローラ」などさらに約230万台を自主的にリコール(回収・無償修理)すると発表していた。

 米トヨタ販売によると、昨年2009年11月、高級車「レクサスES350」や「カムリ」など約426万台を対象とするリコールを開始したばかり。このうち約170万台は、今回のリコールの対象にもなっている。この一連のリコールは米国では過去最大規模、トヨタ車の信用力がさらに低下する恐れがある。

 今回リコールに踏み切ったアクセルペダルの不具合はトヨタの社内調査で見つかった。実際に事故につながったケースは報告されていないが、安全性確保を優先して無償修理を決めた。リコール費用は非公表だが、米国の自動車販売が落ち込む中、収益の圧迫要因になりそう。

 以下は、トヨタの大規模リコールのさらなる続報である。

 米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)は、トヨタ自動車が不具合を認識している車種について法的に販売停止を義務付るとした。

 具体的には、NHTSAの報道担当カレン・アルダナ氏は1月27日、トヨタには「トヨタは不具合を認識している車種について、不具合問題が解決するまで販売しない法的義務がある」と説明している。

 そのトヨタは1月26日、米国で230万台のリコール(無償の回収・修理)の原因となったアクセルペダルを採用する最量販車「カムリ」など8車種の米国での販売を一時中止すると発表していた。
 
トヨタ、米事業正念場−アクセルペダルリコール8車種
掲載日 2010年01月28日  日刊工業新聞

 トヨタ自動車の米国事業が正念場を迎えている。米国で26日(現地時間)、アクセルペダルの設計不良によりリコールする中型車「カムリ」など8車種の北米での販売と生産を当面停止すると発表した。

 生産停止はケンタッキーやカナダなど北米5工場で、2月1日から最低でも1週間にわたる。販売は26日に停止したが、停止期間は未定。トヨタが品質問題で生産・販売を大規模に停止するのは極めて異例だ。

 リコールの対象となっているアクセルペダルについては、まだ具体的な対策を協議中。影響を最小限に食い止めるため、販売と生産の停止を決めた。

 生産を停止するのは米テキサス(テキサス州)とSIA(同)の各工場の全ラインと、インディアナ(インディアナ州)、ケンタッキー(ケンタッキー州)、カナダ(オンタリオ州)の工場の一部ライン。1週間停止による減産台数は2万台強と見られる。


トヨタ、リコールの具体策を検討 ペダル欠陥問題、加でも販売中止
共同通信 2010.1.28

 トヨタ自動車は27日、米国でリコール(無料の回収・修理)対象となった8車種の販売、生産中止を決めた問題で、市場に出回っている約230万台の該当車種にどのような改善を施すかの本格的な検討に入った。またトヨタ・カナダは米東部時間27日、同国内で8車種の販売を中止することを決め、系列ディーラーに指示したことを明らかにした。リコール対象車は約27万台。

 欠陥のあるアクセルペダル関連部品を交換する対策のほか、部分的修理で済ませる方法も探っているもよう。改善策を決めてから販売を再開するが、時期のめどは立っていない。

 欧州では同じ部品を使った車を約200万台販売。現在生産している車は、ほかの部品に切り替えたため、生産、販売を続ける。

 日本では「別の部品を使っているので問題はない」(広報部)というが、問題の部品との違いなど詳細については明らかにしていない。記者会見などで日本の消費者に説明する予定も現時点ではないという。